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ナイチンゲールダンスが、『ツギクル芸人グランプリ2023』（フジテレビ）で優勝しました。

『ツギクル芸人グランプリ』は、漫才・ピン芸・コントなどジャンルを問わず、今後の芸能界を担うであろう“次世代のスター芸人”、すなわち「ツギクル芸人」を発掘するために、日本音楽事業者協会とフジテレビがタッグを組んで開催する、年に一度のお笑いコンテスト。

今回、決勝進出者15組が、5組ずつ3つのグループに分かれバトル。各グループからファイナルステージに進出する3組が決められました。

Aグループは、インテイク（鈴木龍平さん、まえかずさん）、さんだる（堀内将人さん、宗洸志さん）、ツンツクツン万博（内藤孔佑さん、ガイさん）、さすらいラビー（宇野慎太郎さん、中田和伸さん）、三日月マンハッタン（又吉隆行さん、仲嶺巧さん）。

Bグループは、群青団地（横颯太さん、福田智哉さん）、TCクラクション（古家曇天さん、坂本NO.1さん）、ファイヤーサンダー（﨑山祐さん、こてつさん）、ママタルト（大鶴肥満さん、檜原洋平さん）、ひつじねいり（細田祥平さん、松村祥維さん）。

Cグループは、ゼンモンキー（ヤザキさん、荻野将太朗さん、むらまつさん）、徳原旅行さん、まんじゅう大帝国（竹内一希さん、田中永真さん）、パンプキンポテトフライ（谷拓哉さん、山名大貴さん）、ナイチンゲールダンス（中野なかるてぃんさん、ヤスさん）。

MCを爆笑問題（太田光さん、田中裕二さん）が務め、審査員席には、渡辺正行さん、増田英彦さん（ますだおかだ）、秋元真夏さん、放送作家の元祖爆笑王さんに加え、各局で人気番組の演出を務めるスタッフたちが並びました。

Aブロックで勝ち上がったのは、10票中5票を獲得した、ツンツクツン万博。おじいさんとおばあさんが他界しそうになると、音楽をかけて引きとめるというコントを披露しました。

Bブロックでは、ひつじねいりとママタルトが、同率4票を獲得。同率の場合、観客の投票先が優先されることから、ひつじねいりが選出。

ラストのCブロックでも、ナイチンゲールダンスとゼンモンキーが同率5票を獲得し、観客の投票先であるナイチンゲールがファイナルステージに進出しました。

ファイナルステージでは、ナイチンゲールダンス、ツンツクツン万博、ひつじねいりの順番でネタを披露。

その結果、「ハンバーグ屋さん」のネタを披露し、7票を獲得したナイチンゲールダンスが4代目のチャンピオンに輝きました。

ナイチンゲールダンスは、トロフィーと優勝特典として賞金100万円、民放キー局5局のネタ番組、バラエティー番組、情報番組など計10番組への出演権を得ました。

ヤスさんは、「ネタ中に相方を信じた結果でした」と喜び、中野さんは「神田から中央線で中野！中野なかるてぃんだ！」とギャグを披露。

総評で渡辺さんは、「結果的にナイチンゲールダンスが優勝しましたけど、各組面白いグループでした。出番の順番や組み合わせが違ったら、優勝が変わるくらい、若手のレベルが上がってきている」と称賛、太田さんも「本当に若手が頼もしいよね」と締めくくりました。

放送後には、優勝したナイチンゲールダンスが記者からの質問に答えました。

――優勝を決めた感想をお願いします。

ヤス：（結成してから）1つも賞を獲れていなかったので、本当に出てよかったです。「やっと獲れた！」という気持ちです。

中野：ネタが始まる前のVTRで、NSC（よしもと芸人養成所）首席卒業と紹介されたんですけど、（結成から7年間）ずっとそれしかなかった。

新しい肩書として、『ツギクル芸人グランプリ』チャンピオンと名乗れるのはうれしいです。

ヤス：僕は、爆笑問題さんのネタが大好きなんです。今日も、出場する芸人よりも笑いを取っていらっしゃって。

最初の方は、「さすがだな～」と思っていましたが、中盤になると「俺たちが主役だよな！」と思い始めて（笑）。でも、本物にお会いできて本当にうれしかったです。

中野：僕が漫才のためステージに出ると、爆笑問題さんが笑ってくれていると思ったんです。

ヤス：「うれしい！ハマった！」と。

中野：放送が終わった後に知ったんですけど、太田さんは「こんなやつが面白いわけがない」と笑っていたそうで（笑）。でも、それを（結果で）覆らせたので、よかったです。

――ファーストステージとファイナルステージを振り返っていかがでしたか？

ヤス：正直、ファーストステージが（ゼンモンキーと同票で）ギリギリで、「ファイナルステージどうなるんだろう」と思っていたんです。

そこに、（同じくファイナルステージに進出した）ひつじねいりの細田さんがやってきて、「ヤス、いつもより声が小さかったから、もっと大きくした方がいい」と言ってくれて。

ファイナルステージに、大きな声を心掛けたら、すごい受けて。

「なんでこんなアドバイスをしてくれたんだろう。絶対に（ライバルだから）言わない方がいいだろう」と思っていたら、細田さんは「漫才のペースを乱さないかなと思って」と、悪意100％でした。イヤな人ですわ（笑）。

細田さんとは、一緒に住んでいたこともあるので、ありがたかったですけどね。

中野：僕は、さんだるさんには謝らないといけない。ライブでもお世話になっているんですけど、Aブロックで出場したさんだるさんのネタ前のVTRで、「年間300本ライブに出てきました」と言っていたんです。

Cブロックに出た僕たちは、VTRで「年間700本出てきました」と言ってしまっていて、申し訳ない、と。

ヤス：順番が逆だったら大変なことになっていましたね。

中野：そこはスタッフさんが、すり合わせていただかないと。

――2016年にデビューしたナイチンゲールダンスですが、結成の思い出はありますか？

ヤス：なかるてぃんは、江戸時代から7代続くお医者さんの家系で、その一人息子なんです。なかるてぃんは、弁護士を目指していたんですけど、僕がなかるてぃんの声に惹かれて、お笑いに誘いました。

中野：コンビを組もうと誘われたとき、僕は学年が1つ下で、ヤスとしゃべったこともなかったのに、ツイッターのダイレクトメッセージで「漫才しようや」と送られてきて。僕は「はい」と答えました。

ヤス：僕は、Hey! Say! JUMPの知念侑李くんが大好きなんですけど、なかるてぃんの声のキーが知念くんが声変わりする前のキーだったんですよ。「知念くんじゃん！」と思って、すぐにアプローチしましたね。

――芸人になるときに、両親からの反対はなかったんですか？

中野：お父さんも、お母さんも、おじいちゃんも、おばあちゃんも医者だったんです。けど、医者にならない決意を、高校3年生の時に親に伝えたんです。その時は、弁護士になりたいと思い、大学は法学部にしました。

父親に、怒られると思ったのですが、「お前は偉い」と。父親は、ずっと医者家系だったので、何も考えずに医者になったけど、「お前は、自分のレールを選べて、偉い」と褒められまして。

その4年後、「芸人になる」と伝えたら、「そんなところにレールはない」と怒られまして（笑）。今は応援してもらえています。

――『ツギクル芸人グランプリ』では、「セレクトショップ」と「ハンバーグ屋さん」のネタを披露しました。ネタ選びはどのように行いましたか？

ヤス：昨年、ずっと研ぎ続けたネタがこの2本だったんです。「ハンバーグ屋さん」だけで、ずっと同じネタを同じ設定で、ボケやツッコミを入れ替えながらやり続けていたんです。

それがちょうど、『ツギクル芸人グランプリ』にぴったりで。僕たちは、“ツギクル”のために、頑張ってきたんだ、と思いました。まさに、この大会のためにあるようなネタでした。

――賞金100万円の使い道を教えてください。

中野：半々に分けまして。50万円なので、両親に一軒家を買ってあげようと思います。

ヤス：正直、（劇場に出るギャラで）メシは食べられているので、賞金の使い道は考えていなかったです。

中野：劇場で漫才をやって、このネタができたので、後輩をごはんに連れて行ったり、劇場に還元したいですね。

――今後の活動の展望は？

ヤス：テレビはめちゃくちゃ出たいですね。でも、劇場もめちゃくちゃ出たいです。THE・吉本の売れっ子芸人さんのようになりたいです。

中野：全国も駆け回っているし、テレビにも出ている。「寝る時間ないですよ！」って言ってみたい。

ヤス：なりたいですよね。今は、たくさん寝られてしまっているので（笑）。

――目指したい芸人はいますか？

中野：僕は、高円寺に住んでいて、マヂカルラブリーの村上さんにお世話になっているんです。僕が出会ったのは、『M-1グランプリ2017』の決勝に出場する少し前くらい。そこから2020年に優勝をして、今忙しそうにされているので、憧れがあります。

テレビも劇場もめちゃくちゃ出て、年の離れた後輩にも優しくしてくれる。そういう芸人になりたいですね。

ヤス：これを機に、どんどん賞レースを獲りたいですね。

――今回優勝した副賞に、民放キー局5局の番組への出演権があります。どのような番組に出演してみたいですか？

中野：僕はNHKで紅白歌合戦で歌いたいですね。

ヤス：民放5局じゃないじゃん。

中野：もちろん『めざましテレビ』にも出たいですね。

ヤス：なかるてぃんの「おはようございます」が、僕は一番好き。

中野：各局の朝の番組に、僕は不快感なく出れると思います。