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さとうほなみ 不器用な出戻り女性役で舞台主演!「心がえぐられ、気持ちが大きく動いた」

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さとうほなみさんが、出演作の決め方について語りました。

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さとうさんは、ゲスの極み乙女のドラム担当、ほな・いこかとして音楽活動を続けるかたわら、2017年からは「さとうほなみ」名義で、俳優業にも力を入れています。

最近では、ドラマ『六本木クラス』(テレビ朝日)、『30までにとうるさくて』(主演/ABEMA)、2023年は『あなたがしてくれなくても』(フジテレビ)、映画「花腐し」などに出演し、体当たりの演技で話題を呼んでいます。

そんな、さとうさんの主演舞台「剥愛」が、11月10日より開幕。

脚本家・演出家の山田佳奈さんが主宰する、劇団「□字ック(ろじっく)」の新作公演で、片田舎の集落にある剥製師の工房を舞台に、現代社会を反映しながら、愛情のゆがみ、欲望、人が過ちを犯していくまでを描きます。

離婚して実家に居候している主人公・菜月を演じるさとうさんにインタビュー。作品への思いや意気込みに加え、俳優業の楽しさ、作品選びなど、役者としての素顔に迫りました。

主人公の不器用ぶりに共感「自分を見ているような感覚」

<さとうほなみ インタビュー>

――本作に出演が決まったときの感想を教えてください。

□字ックの作品は、以前「タイトル、拒絶」の映画版(主演:伊藤沙莉/2020年)を拝見して、すごく衝撃を受けました。

だから、最初にこの企画をいただいたときは「佳奈さま、来た!」という感じで、うれしかったです。初めて佳奈さんにお会いしたときは「あのシーンが好き、このシーンが好き」と、思いをたくさんお伝えしました。

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――まずプロットを読んだそうですが、どんなことを思いましたか?

菜月の家族は昔から関係性がすごく歪(いびつ)で、彼女はそこから抜け出したくて、都会へ出て新しい生活を始めたのだと思いますが、離婚後の今は地元に戻って暮らしています。

プロットを読むうちに、菜月に愛着が湧いて、どこか自分を見ているような感覚になり、これはぜひ菜月として携わらせていただきたいと思いました。

――どんなところに愛着を感じたのでしょう。

生き方がすごく不器用で、決めたらすぐ行動してしまうところ。私自身は、菜月ほど思っていることをすぐ口に出したりはしない…とは思っているんですけど(苦笑)。

菜月は、凝り固まった考えを持っているのですが、それを人のせいにすることで逃げています。自分がそれで場をかき乱していることにも、気づいてない。ある意味、人間らしくもあるのですが、その不器用ぶりに「なんか、わかるな」と思うところがあります。

ただ、菜月の発言は「でも」「だけどさ」「じゃなくて」とか、否定から入ることが多いんです。相手の考えを打ち消しながら、自分の考えを見つけていくのが彼女の特徴ですが、そこは私とは違うので、「物事に否定から入るって、どういうことなんだろう」と考えています。

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――共演者のみなさんの印象を聞かせてください。

岩男海史くんは過去に共演したことがありますが、ほかの皆さんは初めてです。海史くんとは、私の2度目の舞台出演のときから何度かにご一緒していて、役者友だちとしてすごく仲良くさせていただいています。

瀬戸さおりちゃんは、舞台「きらめく星座」(2020年、2023年)に、制服姿で出演していたのが印象的です。お芝居が素晴らしいからこそなんですが、役と一体になっていて、最初はさおりちゃんだと気づかなくて。「すごいなぁ」と思いながら観ていたのを覚えています。

ほかの皆さんも、出演作を観て「カッコいいな、すごいな」と尊敬する方ばかりなので、ご一緒させていただくのが楽しみです。

役としての苦しみも「ひっくるめて楽しめないと、続かない」

――さとうさんは中学生の頃に俳優活動をしていましたが、2017年に再開。そのきっかけは何だったのでしょう?

バンドをやっていたときから、お芝居をしたい気持ちはずっとありました。あるとき、バンドの休止期間をいただいたので、「私自身が好きなことをやろう」と思って、いろいろ調整していただいて再開した、という感じです。

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――ドラマ『あなたがしてくれなくても』では、既婚者の陽一(永山瑛太)と関係を持つ三島結衣花を演じ、話題になりました。反響はいかがですか?

“奥様の敵”という役柄なので、放送当時は、世間からすごく嫌われていた気がします(苦笑)。「あんな女が旦那の近くにいたら嫌だ」という声もいただきましたが、それは役者としてうれしいですし、ありがたいなと思いました。

撮影現場では、瑛太さんと特に長くご一緒させていただきました。瑛太さんとは、過去の作品ですれ違ったことはありますが、それまでお会いしたことがなくて。

でも、最初からお芝居を受け止めてくれるし、面白いものを投げかけてくれるし、ご一緒できて、すごくありがたかったです。地元の先輩でもありますし。あ、地元ではお会いしたことないんですけどね(苦笑)。

――さとうさんはこれまで、多数の作品に出演していますが、出演作はどのように決めていますか?

オーディションを受けるときも、お話をいただくときもですが、自分の心が動くというか、自分の心がキュンとなるところがあるか、で判断しています。その感性を信じてやらせていただいています。

――どういうときに「キュン」としますか?

具体例を出すのがすごく難しいんですけど、たとえば『あなたがしてくれなくても』だったら、まずハルノ晴さんの原作がすごく面白くて、キュンとしました。さらに、出演者の方々、スタッフの皆さん、“まだ22時という時間帯にこのドロドロ”という面白さ、三島の生い立ち…面白い要素が多くて、「キュンキュンキュンキュンキュン!」って感じでした(笑)。

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――さとうさんは、俳優業をすごく楽しんでいる印象があります。芝居を楽しいと感じる瞬間は、どんなときですか?

その役として苦しんでいるときは苦しいですけれど、それもひっくるめて楽しいです。やっぱりそれが役者の仕事なので、そこを楽しめないと、続かないと思います。

――目標としている俳優さんはいますか?

尊敬している役者さんは、挙げたらキリがないぐらい、いらっしゃいます。でも、目標として掲げないようにしています。

自分が尊敬している部分を勝手にいただくのは、いいと思うんです。でも、「この方を目標にしています」と口にすると、どこか意識しちゃって、その人の真似事になってしまうと思うんです。記事や何かに載ることで、相手も意識してしまう可能性がある。そうなると、相手にも自分にも余計な印象を与えてしまうので、誰とは掲げていません。

お香とサルエルパンツが好き!「再ブームを起こそうと(笑)」

――最近ハマっていることなど、プライベートも聞かせてください。

さとう:ぜひぜひ、聞いてください!話させてください!

さとうさんのマネージャー:赤ワインですね(笑)。

さとう:(笑)。おうちでも、お店でも、赤ワインばっかり飲んでいます!家で飲むときは、自分でご飯を作ることもありますね。お店へは、たまに飲みに行く感じです。

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――ワインのほかに、ハマっていることはありますか?

お香です。「香老舗 松栄堂」というお香屋さんの、「花散里(はなちるさと)」というお香が一番好きです。甘い香りに惹かれて、京都の本店まで行ってまとめ買いすることもあります。松栄堂さん、大好きです!ちょっと違う香りを試してみたいときは、街中のお香ショップにふらっと寄って買ったりもします。

あと、最近私のなかでブームなのが、サルエルパンツ。ことあるごとに買って穿いちゃうんですよね。楽だし、かわいいし!

「チチカカ」とかエスニックファッションのお店が流行ったときに、みんなサルエルパンツを穿いてましたよね。私、再ブームを起こそうと思っていて(笑)。

――エスニック系のお店は、サルエルパンツもお香も売っていますよね。

そうですよね!たぶん私は、エスニックが好きなんですね。実際、そういうお店によく入って、毛糸でできた不思議なマスコットとか、数珠とか石とか、かわいくて買っちゃうんですよ。

――最後に、舞台を楽しみにしている皆さんへメッセージをお願いします。

私自身、心がえぐられた、気持ちが大きく動いた作品です。明るい作品ではないのですが、何か心に響くものをお届けできたらいいなと思うので、ぜひ劇場へ足を運んでみてください。

撮影:今井裕治

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