オフ・ブロードウェイミュージカルの傑作「The Last 5 Years」が今夏、新演出版で上演されることになり、注目のキャストが発表になった。

本作は、2001年に米・シカゴで初演され、タイム誌が選ぶベストショー10に選出。オフ・ブロードウェイ進出後は世界中で上演され続け、熱狂的なファンをもつ人気ミュージカルとなった。

物語は、作家としてデビューし、スターダムを駆け上がっていくジェイミーと、悩みながらも女優の道を歩むキャシーが主人公で、そんな2人の物語を今回は3組のペアで上演。

1組目は今年上演された「プロデューサーズ」など、話題作へ多く出演している木村達成と、2010年の公演に引き続きキャシーを演じ、現在放送中のNHK大河ドラマ『青天を衝け』にも出演している村川絵梨。

2組目は「RENT」「イン・ザ・ハイツ」と大型ミュージカルの主演を連続で務める平間壮一と、宝塚歌劇団退団後、舞台のみならず多方面で活躍する花乃まりあ。

3組目は、現在、日比谷シアタークリエで上演中のミュージカル「GHOST」に出演している水田航生と、圧巻の歌唱力を武器にミュージカル界で最も注目される女優のひとり・昆夏美。

それぞれのペアが描く“男女のドラマ”に期待が集まる。

そして、キャストは2人だけという濃厚なストーリーの演出を手掛けるのは、数々の海外ミュージカルやオリジナル作品の演出を担当し、物語の舞台である米・ニューヨークへの留学経験もある小林香。

女優の卵・キャシーと、成功し始めた小説家・ジェイミーが出会い、結婚し、別れに至るまでの5年間をジェイミーは出会いから別れに向かって、キャシーは別れから出会いに向かって、異なる時間軸で進む構成で、心に残る名曲の数々とともに綴られていく。

<キャスト&演出家コメント>

■木村達成(ジェイミー役)

映画版でのジェイミー役の「Jeremy Jordan」がカッコよすぎて、上手過ぎて、完全に惚れました!歌は難曲揃いで、しゃべっているようにまだまだ歌えてはいませんが、ものにしてみせます。2人の5年間の軌跡をぜひ劇場でお楽しみください!

■村川絵梨(キャシー役)

11年前、この「The Last 5 Years」で初めてミュージカルに出演しました。設定、物語、楽曲、生演奏、そのすべてに感動して忘れられない作品となりました。当時は舞台経験もほぼなく、とにかく必死なまま千秋楽を迎えていました。

「いつか再演があるならまたチャレンジさせてもらいたい!」そう願い続けた想いが、今年やっと叶います。今回、初共演となる木村さんとともに、ロマンチックで甘酸っぱい愛と2人の成長物語を、美しい音楽にのせてお届けできる日を、今から心待ちにしています。

■平間壮一(ジェイミー役)

気持ちのすれ違いは一番苦しい。いつのまにかできてしまった小さな穴が、どんどん広がっていく。取り戻そうにも、今の自分は時間が経っている分、1秒ずつ形が変わってしまっている。元になんて戻れない。出会った時に戻りたいなんてできない。そのままでいる事は進むことをやめてしまう事――。

キラキラしたまま、温かい、優しいままでいたいのに。この作品はそんな愛の難しさが描かれています。でも、その痛みや難しさを感じることで、人として成長していけるという恋愛の素敵な部分を、この作品を通して伝えられたらと思います。そんな作品をミュージカルで、ほぼ歌で綴っていく、という難しさもありますが、“愛”というものをしっかり表現できたらいいなと思います。

■花乃まりあ(キャシー役)

出会い、惹かれあい、すれ違う男女。ごくごくありふれた男女の物語に、3チームそれぞれのリアリティがほんの少しのスパイスになるのでは、と考えています。出演者が2人だけの舞台というのは初めての経験なので緊張もありますが、平間さんとお芝居させていただけることが今からとても楽しみです。素晴らしい音楽、そして、作品の魅力をお伝えできるよう、精一杯務めたいと思います。

■水田航生(ジェイミー役)

5年間を順行するジェイミーと逆行するキャシー。時間が交わる瞬間は一瞬だけ。男女のある意味人間くさく、それでいて尊くて儚い関係を描いているこの物語。自分が今持っている、男としてのズルい部分や、エゴみたいなものを恥ずかしげもなく出して、ジェイミーとして舞台上で生きていければなと思います。

そして、ほぼ歌だけで紡がれる今作、舞台上には2人だけ。かなりのプレッシャーとドキドキを今から感じておりますが、キャシー役の昆さんとよい信頼関係を築きながら、稽古に入るまで、そして、稽古に入ってからもスキルアップしていきたいと思います!

■昆夏美(キャシー役)

この作品の存在は、ずいぶんと昔から知っていました。男女2人の人生が歌のみで紡がれる作品ということに興味をもち、映画を観て、楽曲のよさ、お互いに逆の時間軸で進められる演出、いい意味でどこか生々しさもある登場人2人の関係性、すごく惹かれる作品でした。いつか演じてみたいなとひそかに想っていた作品だったので、今回お話をいただき、本当に光栄です。

原作と音楽を手がけているジェイソン・ロバート・ブランの作品には、以前出演させていただいた経験があるので、再び彼の作るあの素晴らしい楽曲たちを歌えることもひじょうに楽しみです。ご一緒する水田航生さんと演出の小林香さんとともに、私たちのジェイミーとキャシーを創り、皆様にお届けできたらなと思っております。

■小林香(演出)

なんて面白い台本なのでしょう。出会い、愛し、傷つけ、別れる。この結末を冒頭から見せつけられ、ビターな飴を舐めながら観るドラマ。恋の行方や筋書きよりも、2人が織りなす意図とほつれを味わうミュージカル。どこからすれ違い、なぜすれ違いを止められなかったのか。どれほど愛していたのか。

このユニークな作品を、3組の俳優と作るのもまたユニーク。私にとって木村さんと村川さんはほぼ初めましての俳優さんなので、稽古場ですべてが新しく生まれることでしょう。平間さんと花乃さんは、お互いの持ち味が全然違うので、それが面白さを生み出しそう。水田さんと昆さんはとても現代的な感覚を持ち込んでくれそうです。どうぞ楽しみにしていただけましたら幸いです。私も、楽しみです。

オフ・ブロードウェイミュージカル「The Last 5 Years」

6月28日(月)~7月18日(日)オルタナティブシアター

*大阪公演も上演予定

最新情報はオフィシャルサイトまで

オフィシャルTwitter:@Last5Years_jp