今、最も忙しい俳優のひとりであるムロツヨシが、フジテレビの連続ドラマに初主演する!その作品は恋愛や家族の物語でもなく、警察・医療ものでもない。清野とおる原作の漫画「全っっっっっ然知らない街を歩いてみたものの」をドラマ化、今まで足を踏み入れたことのない街を実際に歩いた経験から作られた、いわば【大人の街ぶら冒険】ストーリー。3月28日(日)から4月2日(金)まで、深夜ながらも異例の6夜連続放送ということでその充実した内容にも注目だ。
赤羽在住の漫画家セイノ(ムロ)は、ある日地図を見てハッとする…「自分の知らない街ばかりだ」と。知らない街にはどんな光景が広がり、どんな人がいて、どんな物語がそこにあるのか?それを知らないまま死んでしまうのは「なんか、嫌だー!」と、自分とは縁もゆかりもない土地へ足を運び始める。そこで繰り広げられる物語は、その街で実在する場所が舞台になり、そこに暮らす人たちをモデルに俳優たちが演じていく。ドラマなので台本はあるものの、これはリアル?ここはドラマ?と、今までの作品にはなかったなんとも不思議な感覚に陥るだろう。
ムロツヨシの魅力がさく裂!「ヘアスタイルは原作の清野さんとセイノとムロのミックス」
ムロの醸し出す雰囲気が、それぞれの街や人々と化学反応を起こすことに。地元の人たちと触れあう温かい表情を見せたかと思うと、ツッコミどころ満載の状況にシュールな一言をつぶやく。歴史上の人物に思いをはせる時の真剣な表情から、共演者とアドリブが生まれた時の一瞬のにやけ顔まで。セイノを演じつつもムロの素顔が垣間見られるシーンがところどころに。
クランクイン時にムロが語っていたのは、その独特のヘアスタイルについて。ちょこっとおろした短めの前髪が特徴なのだが、これはヘアスタイリストと相談し、「原作の清野とおるさんと、主人公のセイノ、そしてムロをミックスしてみた」とのこと。演技だけではなく、コント、トークバラエティーなど、さまざまな分野で活躍しているムロだからこそ、セイノ役を満喫できるのではないだろうか。
オールロケで魅せる レアだけど行ってみたくなる街が続々登場!
今回のドラマで訪れる街は、上中里(東京)、国道(神奈川)、霞ヶ関(埼玉)、山田(東京)、久留里(千葉)の5カ所。降りたことのない駅から始まる風景は、決してわくわくするものではない。しかし、セイノが訪れるところには必ず興味深いグルメスポットがあり、美味しそう!変わってる!店主とおしゃべりしてみたい!など、“何か”を感じさせる。さらに街を歩いて行くと、実は歴史上有名なスポットもちらほら登場するのだが、セイノはすべてに感激したり「へぇー」と勉強したりはしない。本当に興味のあるところだけを抽出し、楽しむのだ。派手なスポットはひとつもないが、セイノのフィルターを通すと、なぜか気になり始めてしまう街ばかりだ。
大人気劇団・ヨーロッパ企画が脚本!キャストとしても参加
京都を拠点とする大人気劇団「ヨーロッパ企画」とタッグを組む。ヨーロッパ企画は、舞台作品「サマータイムマシン・ブルース」「曲がれ!スプーン」が映画化されたほか、イベントやテレビ、ラジオ番組の制作など、演劇の枠に捉われない活動を行っている。コロナ禍でも、お家芸である時間SFをテーマにした、映画「ドロステのはてで僕ら」や、パラレルワールドなどを行き来する生配信SF劇「京都妖気保安協会」など、精力的に活動を続ける、注目度No.1のエンターテインメント集団である。今回、全エピソードの脚本を担当し、キャストにも数多く参加している。「muro式」など共に作品作りに励んできたムロとの相性もバッチリだ。
<主演・ムロツヨシ コメント>
――作品のオファーを聞いたときの率直な感想は?
清野とおるさんの他の作品を読んだことはあったのですが、この作品はまだだったので、お話を聞いてすぐに読みました。知っている街を紹介するのはよくありますが、知らない街を歩いてみるというのは“面白いこと考えるなー”と。僕でよければやらせてください!と思いました。
――撮影する5つの街について印象は?
実は国道という街は、私の地元に近いところなんです。僕の通った高校の学区が一緒なので友達も多くて。それなのに、僕は生麦事件のことを今回撮影するまでよく知らなかったんです。勉強不足だったな、と思い、地元の高校の同級生のグループLINEに“申し訳なかった”となぜか謝罪のメッセージを入れてしまいましたよ。
――主人公のセイノと自分に共通点は?
街を歩いているのはセイノという役ですので、あまり自分ぽくならないようにはしています。ただ、素のリアクションは僕を通ってしまうので、自分に近いところが出ていると思います。僕は知らない所に行くことを“肝試し”という言い方をしますが、原作を読むとセイノもそのように感じている部分があるので、そこは共通点と言えるのではないでしょうか。あとは、いつも僕が髪を切ってもらっている美容師さんと相談して、『原作の清野さんと主人公のセイノと、ムロちゃん(美容師さんのムロへの呼び方)をミックスした』この髪型に落ち着きました。地のムロから、セイノの髪型に寄せていったイメージです。
――視聴者の皆さんにメッセージを
街をぶらぶらとぶらつく“ドラマ”と言っていいのか、“作り物”です。清野さんが実際に歩いてみた場所や、街によっては今回新たに撮影した場所もあります。清野さんが通った道であるような、清野さんが作った世界でもあるような、そんな街ぶらの作り物です。その街を知る映像としても楽しんでいただければと思います。日々撮影がんばってまいります。どうぞよろしくお願いします!
<原作・清野とおる コメント>
行ったことすら忘れていた数々の街。
描いたことすら忘れていた漫画。
そんな、10年前に描いた僕の漫画が、この不可解なタイミングで、
豪華すきる出演陣でドラマ化したその理由を、真面目に考えてみました。
…全っっっっっ然わかりませんでした。
まあとにかく、自由気ままに知らない街で知らない人たちと密に触れ合える、
そんな日常が早く戻るといいですね。
【あらすじ】
東京・赤羽在住の漫画家・セイノは、ふと地図を見て「知らない街ばかりだな」と思い立ち、そこで見られる光景・人・物語を知らないまま死んでいくのは「なんか嫌だー!」と叫び、赤羽を飛び出す。赤羽からほど近い「上中里」では、スナックなのか喫茶なのかよくわからないレトロな店で、クセの強い店主から勧められたあるメニューに感激する。住宅街には、何かの跡とおぼしきレンガの壁を発見しわくわくするも…。住人たちは口々に「何にもないところ」だというが、セイノは食堂兼居酒屋でごきげんに歌うなど一日満喫してしまう。「国道」では、時間が止まったかのような駅を堪能しながら街中へ。実はここが、薩英戦争の引き金になった「生麦事件」の現場だったことを知る。事件を語り継ぎたい不思議なおじいさんに出会ったり、焼き鳥店では歴史好きな常連客と歴史話に花を咲かせたり!?と珍道中は続く。知らない街歩きを続けるセイノだが、その行く先々で、謎の男の写真が飾られていた。なぜ、セイノと同じ動きをしているのか…。