5月13日(木)、映画「HOKUSAI」の「公開記念!大波トークイベント」が行われ、劇中で葛飾北斎の青年期を演じた柳楽優弥と、老年期を演じた田中泯が登壇した。

本作は、90年の生涯で描いた作品3万点以上、孤高の絵師・葛飾北斎の生きざまを描いた物語。「富嶽三十六景」などで知られる北斎の歴史的資料を徹底的に調べ、残された事実をつなぎ合わせて生まれたオリジナルストーリーだ。

昨年公開予定だったが、新型コロナウイルスの影響を受け、今年に延期。柳楽は「今まで経験したことのない“延期”ですが、映画の持つ力強さだったり、北斎の生き方だったり、北斎の強いエネルギーがみなさんに伝わったらいいな」と、コメント。

田中も「2年前の撮影の日々がしっかりと(心と体の中に)残っていて…(撮影では)全力以上の時間を過ごしてきました。今の日本の状況の中でどのように受け止められるのか。作品全体に流れる強烈な情熱がみなさんに伝わったらいいなと思っています…ドキドキしています」と、しみじみと語った。

今回のイベントは、特別展「富嶽三十六景への挑戦 北斎と広重」を展開する江戸東京博物館で開催。事前に展示を鑑賞したという2人。実際の作品を目にし、柳楽は「これだけの名作が集結していて、すべてが本物ということに圧倒されましたし、パワーをもらいました」と、興奮気味。続けて、「映画のプロモーションで、いくつか本物の作品を見られているのが、ラッキー」と、笑顔を見せた。

一方の田中は、「小さいころ、マッチ箱に富嶽三十六景が描かれていたものを集めていました」と回顧。小さな箱に描かれたものを見ていただけに、「(実物は)大きいですね…」とつぶやき、圧倒された様子だった。

また、「北斎を演じたうえで見る作品の印象は違いますか?」と聞かれた柳楽は、「今日は『本物だ!』という感じだった。あとは、北斎が90歳まで生きて、人生ずっと絵を描くことに集中して、70歳になっても満足していなかったという姿にかっこいいなと思いました」と、展示を見ながら、北斎の生き様に感激したという。

そして、「泯さんも、10代からずっと踊り続けていらっしゃる。そういう大先輩を見ると勇気をもらえます」と加えると、田中は照れ笑いしていた。

また、この日ゲストとして登場した書家・紫舟氏がパフォーマンスを披露。富嶽三十六景をモチーフに力強く描かれていく書を、柳楽も田中も息をのむように鑑賞。柳楽は出来上がった作品をまじまじと見つめ、田中は「いやぁ…いいですね!」と満面の笑みを見せた。

映画「HOKUSAI」は、5月28日(金)全国ロードショー。

©2020 HOKUSAI MOVIE
配給:S・D・P

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