竹内涼真の初舞台にして初めてのミュージカル、「17 AGAIN」が明日5月16日(日)に初日を迎えるにあたり、報道陣向け公開稽古が15日(土)、東京建物Brillia HALLで行われた。
本作は、大ヒット作品「ハイスクール・ミュージカル」の主演で知られるザック・エフロンの主演で2009年に公開され、全米初登場1位を記録した大ヒット映画のミュージカル化。日本公演が世界初演となる。
物語は、負け組として人生を甘んじていた35歳の主人公・マイクがバスケットボールのスター選手だった17歳のころの姿に戻り、もう一度人生をやり直そうと奮起するストーリー。
マイクには竹内が扮するほか、その妻・スカーレットをソニン、夫妻の娘・マギーを桜井日奈子、マギーの恋人・スタンを有澤樟太郎が演じ、他に“歌うま芸人”で知られるエハラマサヒロ、宝塚歌劇団出身の水夏希らが作品を支える。
さらに、映画版では17歳のマイクと35歳のマイクを別の俳優が演じたが、本作では竹内がひとりで双方の役柄を演じることも見どころのひとつ。ボイストレーニングは稽古の1年半以上前から、ダンスは半年以上前から開始するなど、相当な気合の入りようで、本番に備えたという。
幕が上がると、そこにはバスケットボールのユニフォーム姿の竹内が。鍛え抜かれた上腕ははちきれんばかりにパンプアップされ、ボールを持つその瞳は勝負直前のアスリートそのもの。
緊張しているのかと思いきや、バスケシーンでは軽快なフットワークを披露し、歌やダンスも実に堂々としたもの。初舞台ならではの危うさや不安を微塵も感じさせない。
35歳の姿はでっぷりと突き出したお腹や下がった口角など、“枯れた”佇まいで中年男性の悲哀を醸し出し、一方の17歳の姿は、エネルギーに満ちあふれたティーンエイジャーの生命力を全身から放出していた。
竹内の魅力が最大限に発揮されたのが一幕のラスト。愛する家族への思いに気づいたものの、17歳の姿ではどうすることもできないもどかしさ。そんな思いを劇中歌「人生がくれた奇跡」にのせ、切々と歌い上げるその表情は、痛いくらいにマイクの苦悩を訴えかけてくる。
そんな竹内の記念すべき初舞台は、来月初旬まで東京で上演された後に地方公演も予定。コロナ禍でふさぎ込みがちな日々の鬱憤を晴らしてくれるこの作品で、大切な人への思いを再確認してみてはどうだろうか。
そして、明日から始まる本番へ向け、竹内からメッセージが届いた。
【竹内涼真コメント】
いよいよ初日を迎えます。無事に開幕できる、劇場でお客さんに会えるという喜びを感じています。稽古というものを初めて経験しましたが、自分の知らない世界が広がっていて、僕の体の中にはない表現方法を取り入れるのが難しく、大変な作業でした。でも、何回も試行錯誤し、最後にひとつの形にするという作業はすごく好きでした。
演出の谷(賢一)さんは、役者に寄り添って演出してくださいましたし、共演者の皆さんが役を大事にして、稽古に臨んでいる姿に感銘を受けました。全員で作品を面白くしようという気持ち位で稽古を積み重ねられることが、すごく素敵だと思いました。
この作品の登場人物たちが抱えている問題は日常的にありふれたもので、みんな自分の目的に一生懸命というところが一番の魅力だと思います。この大変な時期に劇場に足を運んでくださる皆様には、心から感謝しています。最高のパフォーマンスをして、楽しい気持ちで劇場を後にしていただけるように全力で頑張りますので、楽しみにしていてください。
ミュージカル「17 AGAIN」最新情報は公式サイトまで