6月11日(金)、アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア2021」(SSFF&ASIA)が開幕。オープニングセレモニーが行われた。

今年のオープニングには、光沢のある鮮やかな黄色のロングドレスに身を包んだ剛力彩芽と山田孝之が登場。過去、映画祭にゲスト参加した剛力は「まさか今年もステージの上で、しかも司会として映画祭の開幕を見届けられるのは夢のようです」と、司会をする意気込みを。

山田は「今回はまさかのオープニングMCとしての出演で、SSFF & ASIA大丈夫か!?と思いましたが、今、後ろの画面に自分が映っていることに気がつき、急に緊張してきました」と映画祭開幕のオープニングMCを務める興奮を伝えた。

剛力、山田の呼びかけで登場した本映画祭代表である別所哲也は、無事23回目の映画祭を迎えられたことへの感謝と共に、「23年の歴史で初めてオープニングを袖で楽しみました。現在進行形で映画業界を支えるお二人にお越しいただき光栄です。初共演のお二人ということで、これを機にさまざまなプロジェクトも生まれてほしいですね!」と2人へコメント。

そして、オープニングを務めた剛力と山田が、それぞれ参加するプロジェクトをどちらが先に発表するか、じゃんけん一本勝負をすることに。山田の「ズルをします!」という宣言も打ち破り、見事グーを出した剛力が勝利。“未来の映画業界を支える日本人クリエイターの活躍の場を増やしたい”という思いのもと、昨年から始動した「クリエイターズ支援プロジェクト」の中から、大森歩監督の「卵と彩子」のショートフィルムを発表した。

シングルマザーの女性を演じるにあたり、剛力は「妊娠、出産は私も監督も経験がなかったので、話し合いながら進めました」とコメント。司会の別所が印象的なシーンとして挙げた海辺で猫が登場するシーンは、実は偶然の産物と聞き、山田が「映画の神様が現れたシーンだったんですね!」と感激の表情を浮かべる場面も。

そんな山田は、じゃんけんに負けてしまい悔しがりながら、自身が携わる「ミラーライアーフィルムズ」プロジェクトの阿部進之介さんと伊藤主税(いとう・ちから)さんを呼び込み、「誰でも映画が撮れる時代」の短編映画製作プロジェクトをテーマに掲げ、豪華俳優陣などが参画する本プロジェクトを発表。

「ミラーライアーという俳優を支援するプラットフォームの活動から派生し、ショートフィルムを撮影するプロジェクトが立ち上がりました。皆さんにメッセージで『10分くらいで映画を作ってみませんか?』と、声をかけました。クリエイターを発掘・育成することが目的なので、既に活躍されている方、期待される方、未経験の方など、みんな全員で一緒に作るということをやってみよう、というプロジェクトです」と山田さんが説明した。

続いて、本映画祭のプロジェクトの一つであるブックショートARUHIアワード大賞受賞作品の 「俺の海」に出演している紺野まひる、和田正人、髙橋大翔がステージに登場。大切な「ある日」、新しい生活、マイホームの3つのテーマを設定し、7,000字以内の短編小説を募集する「ARUHIアワード」の中から選ばれた大賞受賞作品をショートフィルム化している。

都会の喧騒から離れ“海沿いの一軒家”に越してきた家族の物語が丁寧に描かれた本作品に、夫婦役で出演した紺野と和田は、「僕自身、コンビニもないような高知の田舎で生まれたので、煌びやかな都会の暮らしに憧れがあり、東京に来ました。だからまた、都会から田舎町に移住するというのは、将来的に考えになかったのですが、この台本を読んだとき、改めて自分にもこのような居場所が見つかるといいなと思いました」と、作品を紹介。

白いドレスを身にまとい登壇した紺野も「今回は家の中を力強く、照らす太陽のようになろうと演じました。今、新しく一歩踏み出す方の背中を押すような作品になっているので、リラックスしながら見ていただき、見終わったあと誰かに連絡したくなるような作品になっています」と語った。

昨年新たに設立し、本年で2年目を迎える株式会社アミューズと映画祭が実施する「アミューズミュージカルショートフィルム企画コンペティション」の最優秀企画発表では、寺脇康文とプレゼンターとして登壇。

作品について「最初に台本を読んだとき、このご時世の中でホッとするような、ハッピーエンドで終わる作品を見たいと思っていたので、ぴったりな作品でうれしかったです。いろいろな経験を積んだ子どもと、これから経験を積む子どものやりとりを楽しんでいただきたいです」とコメント。

また、剛力から、これから寺脇さんと別所がミュージカルにてWキャストを務めることに触れると、「ミュージカル公演にて長丁場になりますが、別所さんとこれから苦楽を共にし 作品を楽しんでいただけるようにしたい」とミュージカルへの意気込みも語った。

最後は、上映するショートフィルムの紹介を懸けて、山田、剛力、別所の4名で再びじゃんけんを。オープニングで勝利を収めた剛力が、今回はグーで独り勝ちし、剛力による作品名 紹介と締めの挨拶で、会は終了した。