山田涼介の芝居は「世界観に没入させてくれる」

──主人公・加賀美を演じる山田さんとお芝居をした感想を聞かせてください。

柏木:山田さんは、相手が受けやすいようにお芝居をしかけてくださるので、僕は“演じる”という感覚はあまりなくて。その場に生かされているような、世界観に没入させるようなお芝居をしてくださるんです。

それに、カメラは自分に向いていないけど僕らのためにセリフだけ言ってくださることもあるのですが、そういうときも本気でやってくださっていて。芝居の面でも、それ以外の面でも支えてくださる、素晴らしい座長です。学ぶことばかりで、日々刺激を受けていますね。

山下:僕も悠くんが言う“世界観に入っちゃう”感覚は分かる。勝手に体が持っていかれる感じがあるんです。

あとは、このドラマの作風的に、コメディだけど話の最後には加賀美が生徒に向けて強い言葉を投げかるシリアスな場面もあって。そのコメディとシリアスの緩急がすごく気持ちいいんですよね。言葉と目で“伝えよう”という思いがちゃんと伝わってきますし。すごいお芝居を毎日見せてもらっています。

奥野:僕は1話の最初に、加賀美に突っかかっていくシーンがあったのですが、心の内が見えない、ミステリアスな感じですごく怖かったです。

でも、あのシーンは生徒が初めて全員集まった日で、山田さんはかなりの長ゼリフがあって、それをミスなく完ぺきにこなしているのを見て感激しました。僕が同じ立場だったら、緊張して噛んじゃいますから。

こんな完ぺきで、カッコいい人いるんだ、と。それでいてミステリアスで、すごく魅力的な方だなと思いますし、日々勉強させていただいています。

──同世代のキャストが揃っていますが、撮影現場で流行っていることはありますか?

奥野:(TJポーズをしながら流ちょうに)Travis Japan!

山下:流行ってますね(笑)。

奥野:(松田)元太がずっとやってます。「TJ!」って(笑)。

山下:よくやってるなぁ。

柏木:1日1回はノルマだからね(笑)。

──皆さんはそれに対してどう反応するのですか?

奥野:もう反応しなくなっちゃった(笑)。

柏木:だんだんと反応は薄くなってるよね(笑)。

奥野:でも、完全に元太がムードメーカーになっていて。元太がいるだけで現場が明るくなるし、 太陽みたいな人。あの雰囲気は出せないよね。

山下:うん、出せないですね。

柏木:すごい。
奥野:ほかにも、元太から始まるしょうもない遊びがはやってますね(笑)。。

山下:さっきも2人でやってましたよね?

奥野:50音をそれぞれランダムに言い合って、重なった時にノーリアクションで耐えるっていうゲームをやってた。それが結構面白かったんだよ(笑)。

柏木:壮くんと元太くんしかやってないですけど(笑)。

奥野:あ、はやってはなかった(笑)。

──松田さんは以前、取材で「(現場が)本当の学校みたい」と言っていました。

奥野:まさにそう。いろいろなタイプの役者さんがいて、カッコいい先生たちがいて、たくさん学ぶこともあって。毎日楽しいですね。

山下:何というか…部活みたい。撮影終わったときに、「部活行く?」って言いたくなる雰囲気というか。それぐらいリアルで楽しいです。

柏木:そうだね。本当に改めて学校生活を送れているような感覚だし、みんな真剣に取り組んでるからこそ生まれるものもあって、雰囲気も穏やかで、すごく楽しく撮影できてます。

奥野:そもそもこれだけ同じ世代の子たちが集まるってこともないからね。

柏木:ないですね。

奥野:貴重な経験をさせていただいています。