同郷の芸人3人が、お笑いへの愛を語りました。
11月26日(日)の『ボクらの時代』は、井口浩之(ウエストランド)さん、秋山寛貴(ハナコ)さん、水川かたまり(空気階段)さんが登場しました。
水川かたまり「コントか漫才か、どっちかのスペシャリストがかっこいい」
3人とも、岡山県の出身。井口さんは「今、岡山がすごいことになってる」と、千鳥をはじめとした人気芸人を多く輩出していることに言及しました。
さらに、ウエストランドは2022年の「M-1グランプリ」で、ハナコは2018年の、空気階段は2021年の「キングオブコント」で優勝。賞レースの覇者としての共通点も持っています。
井口:ずっとコント?2人とも。
水川:僕らは、そうですね。
井口:漫才は、やらなかったの?
水川:養成所に入ったときは、時事漫才をやるか、コントも好きだったんでコントをやるかで。でも、スペシャリストのほうがかっこいいなっていうのが、なんとなくあったので、両方やってみて向いているほうをやるっていうので。最初、漫才やったときに講師の方にすごくけなされて、コントをやったときはあまりけなされなかった。「じゃあ、コントにしよう」っていうくらい。
井口:秋山くんは?
秋山:割と早めにコントですね。菊田(竜大)と養成所とかで、漫才をやったり、コントをやってみたりしてましたけど。で、岡部(大)が別のコンビで同期でやってたんですけど、コントをやりたくて声かけてくれたんですよ。「コントをやりたいから入れてくれ」って。ハナコになってからは、コント。
井口:いや、でもよくやるよな。コントなんて、大変なのにね。
水川:もう、最初から漫才ですか?
秋山:やらないですか、コント?
井口:うん、そうだね。「キングオブコント」は出たことはあるけど。準決勝まで行って。
水川:めっちゃ、行ってるじゃないですか。
秋山:すげえ。
井口:それこそ、事務所入ってすぐ、3年目とか。
水川:すごい。
井口:準決勝で全然ウケなくて。間違えてお客さんに話しかけちゃって。「ですよね?」とか言っちゃってさ。それで時間をオーバーして、失格になったんですよ。
と、井口さんはコントへの苦い思い出を語りました。
井口浩之「やりたい放題やる空間が好きじゃない」
コントは「二度とやらない。本当に恥かいた」と嘆く井口さんは「コントが嫌い」「単独ライブが嫌」と公言していますが…。
秋山:でも、単独ライブは、それこそ一番好き勝手言える場所なんじゃないですか?
井口:これ、マジな話、好き勝手言える場所で、好き勝手言っても、やっぱ面白くないじゃないですか。「M-1」の決勝で言うから、面白いんだよ。
秋山:本当に、いい話だ。
水川:お笑い的にね。
井口:実は、本当にそう。
秋山:本当だ。
井口:だから、単独ライブがあまり好きじゃないんだと思う。
秋山:そうか。だから、井口さんっていうか、ウエストランドさんって、ホームあまり魅力ないんですか(笑)。
井口:そうそう。
秋山:アウェーのほうが面白いんですね。
井口:そうなんだよ。本当にアウェーばっかりだしな。
秋山&水川:(苦笑)。
井口:でも、本当にそうなんだと思う。「M-1」のも、毒舌とか言う人いるけど、2人からしたらわかると思うけど、別に毒舌じゃないじゃん。「それ言うんかい!」っていうことでしかないから。「M-1」の場で「M-1」の悪口言うんかい!みたいなことだからね。やりたい放題やる空間が好きじゃないんだろうね。
秋山さんが「貴重なこと言ってる」と感心すると、井口さんは「今、『いいこと言ってる。あいつ、すごいぞ!』みたいになったら放送してほしいな、ここ」と言って笑わせました。
秋山寛貴「今も戦う場があって、負けるとちゃんと悔しい」
3人は、ネタ作りを担当している中で感じている目標や、プレッシャーについても語りました。
秋山:今、賞レースが多いですね。
井口:多いよ。
水川:ありますね。
井口:ただ、どう?今もネタ作ってるわけじゃん。いいネタができてもさ、もう賞レースに出ないわけでしょ。
水川:はい。
井口:いいネタができたときの気持ちというかさ。僕もネタ作り続けてるから。今までは、いいネタできたら「M-1」でやるっていう心持ちだったけど、それがないからどうしようと思って。
水川:ときどき、ネタ番組あるじゃないですか。
井口:デカめのやつとかで。
水川:デカめのやつとか、そこに出たときに、見ていて、本当にロバートさんのネタとか、「今年『キングオブコント』出たら、また優勝するな」とか、やっぱり思うんで。そういうネタを作りたいなっていうのは思いましたね。
井口:でも、それだったら、もう1回「キングオブコント」に出て…ってなんない?
水川:いや、正直、もう1回は無理だと思います。優勝するっていうのは。
井口:そうか。
秋山:ワタナベ(エンターテインメント)は最近、月に1回、「WEL」っていう事務所ライブがあるんですけど。15組くらい出て、順位がつくんですよ。
井口:ああ、順位が出るの。
水川:あ、そうなんですか。
秋山:だから、今も戦う場はあります。ちゃんと悔しい。
井口:それ、出なきゃいけないんだね。
秋山:僕らは出て。ネタやりたいし。
井口:すごいな。
秋山:相方とかはどう思ってるかわかんないですけど、僕は、ちゃんと、めっちゃ悔しいです。めっちゃ負けるんですよ。
井口さんが「結局、ゴリゴリに研ぎ澄ましてライブをずっとやってるやつが強い」とうなずくと、秋山さんは「だから、本当に生々しい順位なんです。6位とか、5位。『うわっ、くっそ!』みたいな」と報告。水川さんも「シビれますね」と唸りました。
井口:やっぱ「M-1」とか、準々決勝、準決勝とか…あの感じったらないじゃん。本当に嫌だけど。
水川:本当に嫌ですね。
秋山:あれ、なんであんなに怖いんだろう。あんな怖い場所、ないですよね。
井口:本当に嫌だよ。
秋山:予選の。
井口:発表とかも嫌だしね。予選の結果をどう見てた?
秋山:あの、名前がこう順々に並んでて、それをスクロールしていくときね。
井口:僕はもう、結果が出る時間に、あえて寝てる感じにして、LINEとか来たら受かってるんだ、みたいな。
秋山:うわ。
水川:あー、連絡で。
秋山:「おめでとう」みたいなLINEがね。
井口:誰からも連絡が来ないから「あー、もう落ちてるか」と思ったら、ただ人望がなくて、誰からも送ってきてくれてないだけで、受かってるときはあった(笑)。
水川:受かってるんだ(笑)。
井口:(今は)それやんなくていいだけ、いいか。そのプレッシャーからは、解放されてるわけだからね。
水川:そうですね。プレッシャーは。
秋山:「辞めよう」は、ないですか?下積み時代。
井口:「辞めよう」はないね。始めたの遅いから、いまさら辞められないっていうのはある。辞めようと思った?
秋山:うっすらボーダーはありました。大卒くらいになって出られなかったら辞めるかとか。それを、たまたまちょいクリアしてきたんですよ、なんか出れたりとか、賞レースの決勝いけたりとか。
井口:ああ、そう。そんな、全然なかったな。
秋山:えー。
井口:なんか「芸人でいることが楽しい」みたいなのも、あるじゃないですか。
水川:それは、超ありますね。
井口:もし「ミュージシャンで絶対売れる」ってなっても、芸人のほうがいいなって思ってるもん。
井口さんが「仲間たちと、わちゃわちゃしているときが一番楽しい」と明かすと、秋山さんも「いいですよね、下積みの仲間がいるっていうのは」と共感しました。
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