GACKTさんが、緒形拳さんへの思いを明かしました。
11月19日(日)の『ボクらの時代』は、GACKTさん、片岡愛之助さん、川﨑麻世さんが登場しました。
3人は、11月23日(木)に公開予定の映画「翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~」で共演しています。
片岡愛之助 相手のセリフ忘れのフォローは「難しい」
映像作品から舞台、ステージとマルチに活躍をしている3人。GACKTさんは「ドラマは、その場の流れが重要。言い終わったら、次のセリフのことを考えている。舞台は、最初から最後まで全部入れなくちゃいけない」と、映像作品と舞台の違いを語りました。
すると、川﨑さんはGACKTさんとの舞台共演を振り返りました。
川﨑:俺、黙り込んじゃって。セリフが出てこなくなっちゃって。
愛之助:舞台上で?本番ですか?
川﨑:本番(笑)。
GACKT:それね、僕と麻世さんが2人で酒を交わすシーンなんですよ。すごく大事なシーンなんですよ。
川﨑:すごく大事。
GACKT:大事なシーンで、「麻世さんの間、長いな…」って思ったんですよ。
愛之助:なるほど(笑)。「今日はなんだ?」と。えっらい、長いんですか?
GACKT:「もしかしたら麻世さん、セリフ、飛んでる?」って。
GACKTさんが「これは、麻世さんのセリフが出るまで待ったほうがいいのか、アドリブで麻世さんのセリフを出した方がいいのか」迷ったと語ると、愛之助さんも「それ、すごく難しいところですよね」とコメント。
結局、川﨑さん自身がアドリブでその場をつなぐうちに、セリフを思い出したそうですが…。
愛之助:あるんですよね、舞台の上で。たいした間じゃなくても、役者にとったら10秒くらいに感じるんです。
川﨑:そうですよね。
愛之助:「しゃべってくれへんわ。どうしよう…」と、気を利かせて(その人のセリフを)飛ばして、それらしいことをこっちが言って。そうすると、見ていたお客さんが、僕が忘れたと思うんですよね(笑)。
愛之助さんは、相手をフォローしたにも関わらず、自分の間違いだと思われてしまうことがあると苦笑い。GACKTさんも「それは、つらいですよね」と共感しました。
川﨑麻世「いい経験をした(笑)」GACKTとの舞台共演エピソードを披露
その流れで、川﨑さんはGACKTさんとの舞台共演を「いい経験しました(笑)」と振り返りました。
川﨑:(GACKTさんは)何でもやるでしょう。しかも、中途半端が大嫌いなので。もう、とことんやるから。
愛之助:でも、そういうのって、舞台稽古とかすごく長引きません?
GACKT:長くなりますね。麻世さんとご一緒したのは「義経秘伝」(舞台「MOON SAGA-義経秘伝-」)というシリーズなんですけど。麻世さんに出ていただいたんですよ。そのときに修正をずっとやっていたら、すでにもう、開演時間を2時間半押してたんですよね。
愛之助:え!ちょっと、ちょっと待ってください(笑)。開いてるんですか?開場の前じゃなくて?
GACKT:開場は、してるんですよ。お客さんは、会場の中に入ってるんです。でも、すごい集中して修正してるんで、自分でも時間がわからないじゃないですか。
愛之助:(笑)。
GACKT:プロデューサーとかが来て「もうそろそろ、開演などは…」みたいな感じなんですよ。
愛之助:”など”は?「もう時間過ぎてる」でははく、「開演などはいかがでしょうか?」っていう、提案ですか(笑)?
GACKT:で、僕が「だから、一生懸命開演させようと思ってるから。もう時間がないから邪魔しないで」って。
愛之助:お互い、言ってることの方向性が違いますね(笑)。
時間の感覚がなくなるほど集中しての修正で、結果、劇場となった明治座が始まって以来の「3時間押し」の開演に。
終演後、劇場スタッフに怒られると思っていたGACKTさんですが「明治座で初めて置いてある食べ物がすべて売れた」と、意外にもおとがめなしだったと報告。
これには、愛之助さんも「すごい、そこも記録」と笑うしかありませんでした。
GACKT 尊敬する俳優・緒形拳からの教え
GACKTさんは、尊敬する俳優・緒形拳さんについて語りました。
GACKT:緒形拳さんが、演技というものを初めて教えていただいた方だったので。最初は何を言っているのかわからなかったんですよね。「演じることとは、演じないこと」というのを、ボソッとおっしゃるんですよ。
愛之助:おお、なるほど。
GACKT:1回リハーサルで芝居をすると、本番までの間に時間があくじゃないですか。その間に「さっきの表情もう1回やってみろ」。で、やると「目がまだきついな。ちょっと笑ってみな」。と、こんな感じなんですよ。で、笑うと「その目、いいな、その目でいこう」とか。そういうやりとりを、毎回、毎回、やっていただいて。
愛之助:すごく勉強になりますね。本当に、丁寧な方なんですね。
GACKTさんは、「もう、恋していたんですよね。拳さんに。何のために現場に行くかっていうと、拳さんに会いに行く。何のために演技してるかっていうと、拳さんに褒められたいから。きついとか、しんどいとか、一切なかった」と、自身の俳優としてのルーツを語りました。
ポジティブに年齢を重ねるということ
3人は、トレーニングや、年齢を重ねることについても言及しました。
愛之助:歌舞伎って、重たい衣装は、本当に重たいんです。
川﨑:ですよね。
愛之助:50キロくらいの衣装を着てやってたりするんですよ。いろんな履物とか合わせると。
GACKT:うわー。
川﨑:50キロ!
愛之助:それを着て花道に出ていって、立ち回りして引っ込んでいく。まさしくそれがトレーニング。毎日やっているので。
GACKT:すごいですね。
川﨑:僕も60になって、ちゃんとトレーニングするようになりましたね。やらないともう、だんだんと老化していくのが、わかってくる。
愛之助:かなり、ほっそりされましたもんね。ダイエットされてるんですか。
川﨑:ダイエット、したんですよ。還暦に向けて12キロ絞ったんですけど。川﨑麻世って還暦でもちゃんとシュッとしてるんだなって(思われたい)。小さな、小さなこだわりですけど。
愛之助:いやいや、すごく素敵でいらっしゃるから、僕もそういうふうになりたいです。
GACKT:大事ですよね。
川﨑:ちょっとしたことですけどね。
GACKT:やっぱり、人前に立つ仕事じゃないですか。僕、いつも思うことなんですけど。若い子たち、例えば10代、20代、30代の人たちが「年とるの嫌だな」って思う一番の理由は、年をとってイケてる人がいないからでしょうね。
川﨑:うーん。
GACKT:年をとったら、こうなるのかって。
川﨑:目標がね。
GACKT:その「こうなるのか」っていうのが、ネガティブな意味が多すぎて、ポジティブがないからだと思うんですよ。年を重ねることが悪いこと、ダメなことみたいに思われると、悲しいじゃないですか。なので、自分より下の世代に、「年をとるのも、意外といいぜ」って言える自分でいようと思っています。やらなきゃいけないことは増えますけど、それが年を重ねることの意味なのかなって感じてるんですけどね。
この言葉に、川﨑さんは「確かに、10年後のGACKTは変わらないと思う。そのあとの70、80になってどうなるのかなってめっちゃ楽しみ」、愛之助さんも「楽しみですね」と、おおいに期待を寄せました。
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