<コラム>『いちばんすきな花』第4話
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いやー、さすがの夜々ちゃん(今田美桜)VS夜々ママ(斉藤由貴)回、すさまじかったですね!!
いや、僕が想像していた地獄絵図…罵声飛び交いまくりの罵(ののし)り合いとか、髪の毛つかんでの取っ組み合いとか、死なない程度の毒の盛り合いとか(どんな想像してんだよ!)…では決してなかったんだけど(当然)、そんな僕みたいなド素人視聴者の予想を、とてつもない角度で上回ってくる、いや、上回るとかそんな次元ではない、ヒリヒリしまくりのリアリティとエンターテインメントで打ちのめしてくるこの感じ、まさに唯一無二!!!
特に、終盤の、夜々ちゃんと夜々ママの“電話”は圧巻でしたね?だってだって、冒頭から夜々ちゃんの“生きづらさ”をジワジワと描きながらの、地獄の親子ディナータイム突入…。せっかくママが作ってくれた晩御飯だってのに、夜々ちゃんはそれそっちのけでスマホをいじりはじめる…んだけどスマホをいじるのにもわけがあって…だってあの3人とLINEしてんだもん!!!…っていう、あの、日本全国、どの家庭、親子、友だち間でも起きてきたであろう、共感率ほぼ100パーの “食事中のスマホ問答”を、あそこまでスリリングに、魅せてしまう筆致!!!
「アジサイ」に対してなんの伏線も張っていないのに、視聴者にすべてを理解させ、感動までもっていってしまう、圧倒的な描写力
で、そっから、案の定ディナー台なし!からの、夜々ちゃん家飛び出す!からの、なんやかんやあっての朝帰り!!(端折りすぎ!)…気まずい帰宅…うちへ戻るとママはいなくて、部屋は整頓されている…夜々、たまらずママへ電話する…っていう、その一連の流れできての、親子ゲンカの決着は、「ごめんなさい」で済むわけじゃないですか!?いくら、その「ごめんなさい」で、二人の親子関係の本質は何も解決されないとしたって、親子だからこその、ここぞの「ごめんなさい」によってすべては解決するし、その感覚ってのはどんな視聴者も理解できる…誰もその辻褄(つじつま)合わせに文句は言わない…だって人情ってそういうもんじゃん??な展開だったっていうのに、いや、むしろ、こちとらすでに「ごめんなさい」待ちしてて、「ごめんなさい」の「ご」の字でも出りゃあ、涙、ダーっ流すくらいの準備はできてたっていうのに、あの“電話”、夜々ちゃんから「ごめんなさい」はおろか、謝罪の言葉一つもなかったからね??
むしろ、夜々ちゃんってば、三男(つまり夜々ちゃん兄)から、「俺たち三人なんか、お前が生まれるまでの助走でしかない」って(三段オチかのような三男の一言!!)、ママへ直接ぶちまけるどころか、「(ママは)好きだけど、嫌いなところがいっぱいある」ってとこまで持っていく壮絶鬼展開!!!
で、一旦、こっちも、もうあきらめた…。もうどうしたって、この親子のその先は、うやむやのまま…。複雑に絡み合いすぎて、二人の関係はもうほぐれることはないでしょう…。いちいちなにもかも解決!なんて、むしろ非現実的だしね…なーんて、あきらめかけていたその瞬間!!夜々ママがふと「(花屋さんに)アジサイはなかった…」っていう、その、たった一言で、二人の関係も、ドラマとしてのシーンも、美しくまとめあげてしまうとてつもなさよ!!!!
で、そのとてつもなさってのは、その「アジサイ」に対して、なんの伏線も張っていないってことで、「アジサイ」はその後のシーンで、夜々ちゃんの“いちばんすきな花”ってことが明かされるわけだけど、そこまで「アジサイ」に関しては一切、なんの伏線も張ってないのに(僕が気づいてないだけかもですが、表面上ではまったく見せてないってことで)、さりげなく出た“紫が好き”というわずかばかりのヒントと、電話越しの夜々ちゃんの表情と、表情はまったく見えないけれど夜々ママの声色“だけ”でもって、視聴者にすべてを理解させ、感動までもっていってしまう、圧倒的な描写力!!!
そう!それこそ!!まさに、唯一無二!!!これぞ脚本・生方(美久)先生の世界観!!唯一無二中の唯一無二!!!!(もう唯一無二言いたいだけ)
うちの松下、“無自覚テッパン俳優”!!!なんですぅぅぅーーーーー!!!!
と、さんざっぱら、夜々ちゃん関連で興奮をし、字数を埋めてしまいましたが、私、個人的に、ホントに、マジのマジでどうでもいい、個人的なことで、夜々ちゃん関連以上に、狂喜乱舞したシーンがございまして…。
それというのが、ゆくえちゃん(多部未華子)と夜々ちゃんの定食屋さん(?)での会話…。
ゆくえ「あの人、自分がかわいいってことに自覚ないよね?」
かわいいに、“無自覚”・・・・・!!!!!?!?!?
あの人…そう、それは、つまり、あの人=椿=松下洸平さんって、ことなんだけど、僕の拙文『知ってるワイフ』第8話コラムにて…
「津山(松下洸平)って、客観的に見て、どうしたって、どう切り取ったってイケメン…つまりイケメン地獄なわけだけど、そんな自分のイケメン具合に無自覚なんだよね」
!?!?!?!?
つながったーーーーーーーーー!!!(何が!?)
かわいい/かっこいい、に無自覚…つながったーーーーーーーーー!!!(知らんがな)
みなさん、つながりましたーーーーーーーーーー!!!!!!(つながってはない)
やばい!!やばすぎます!!!僕、その場面から、興奮が!!ドラマとは違う方面での興奮が!!!!!!
…いや、すでにその場面の前から…もう僕、異常なまでに興奮はしてたんだけどさ…。そう、前回ラストで、元婚約者(臼田あさ美)が路上に置いてった枯れかけた花のくだり…。
椿が働くオフィスにて「春木さん(=椿)が無意味に持ってきた花、もう枯れてるの」「実家花屋でしょ?花見る目なさすぎじゃない?」「だから弟さんが継ぐんでしょ?」「だから結婚もなくなったかー」「女見る目もないかー」「幸せになってほしいねー」「がんばれー」「ガンバレー!」っという、椿の言われ放題8コンボ!!!
“無意味に持ってきた花”、“もう枯れてる”、“実家花屋でしょ?”、“花見る目なさすぎ”、の、この助走4連コンボが特に最高!!最高過ぎて、その流れにのって、「今夜ウチ来る?」をナチュラルにかましてしまう椿、おむすび・ポッケとか言うよねって陰でいじられる椿、っていう、もう、その時点で興奮しきりだったっていうのに、
ゆくえ「あの人、自分がかわいいってことに自覚ないよね?」
キターーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!(何が!?)
そう!!そうなんです!!!!!(急に)
うちの松下(お前のじゃない)、うちの松下ってば(うちの、言うな!)、“無自覚”を演じさせたら、ピカイチなんです!!特に、松下×無自覚×木曜劇場は、イコール、テッパンなんです!!!うちの松下、以前出た木曜劇場では、“かっこいいに無自覚”だったんですけど、今作では“かわいい”へと、転生したんです!!!(意味わからん)つまり、うちの松下、“無自覚テッパン俳優”!!!なんですぅぅぅーーーーー!!!!(マジで意味わからん!)
で、で、で、そんなこんなで、序盤から興奮で鼻血を流し(なぜ)、中盤から終盤にかけては濃密なドラマによってようやく我を取り戻し、もう、お腹いっぱい!今日も大満足!!最高だよ!!ありがとう!!!!木曜劇場ありがとう!!!!!って、天を仰いでたら、
夜々「(スマホに映るカタツムリを指して)これなんでしょう?」
椿「かわいい!でんでんむし~♪」
ってもう!!!殺す気か!!!!!!(何が?)