夏を満喫していますか?

私は、夏のイベントの中では特に昆虫採集と夏祭りが大好きなのですが、今年はあまりの暑さに及び腰です。

そこで今回は、家の中で夏祭りも昆虫も楽しむべく、「夏祭りで活躍しそうな昆虫(+クモ)」について考えてみました!

金魚すくい

金魚すくいはテクニックと思い切りの良さが鍵を握るので、普段から魚をハントしている水生昆虫に分がありそうです。

水生昆虫の中でも金魚を捕食するとなるとそれなりの大きさが必要になります。

日本最大級の水生昆虫であるタガメは、金魚くらいの大きさの魚をよく食べます。実際に飼育下でも金魚がよく餌として与えられています。活躍が期待できるのではないでしょうか。

とはいえ、実際の金魚すくいでは、水上にすくいあげることが必要とされます。そこで水上からすくいあげるというレギュレーションの下でも活躍しそうな昆虫をご紹介します。

カマキリです。

大型のカマキリは昆虫の他にカエルやネズミ、ハチドリといった大きな獲物を捕らえて食べることが知られていますが、2018年には自然下での水中にいる魚の捕獲の報告が上がっています。

射的

射的では、昆虫ではないですが、ナゲナワグモがかなりの成績を残すのではないかと期待しています。

ナゲナワグモは、巣を張って待つのではなく、先端に粘液の玉をつけた糸を投げ縄のように振り回して獲物を捕らえます。離れたところにあるものを的確に狙うという点が射的に向いているのではないかと考えました。

しかし、ナゲナワグモの狩りはおそらく、飛び道具で獲物を狙う力のみで成り立っているのではなく、餌にしている蛾のメスのフェロモンに似た物質でオスを呼び寄せているので、射的をする時は事前に射的屋さんを買収するくらいの力強さがあるかもしれません。

盆踊り

踊りといえばミツバチの名前が挙がるでしょう。ミツバチは8の字ダンスを駆使して、餌となる花の位置を仲間に伝えます。

特に盆踊りは、お盆にお迎えしたご先祖様の霊を迎え送るという意味があります。ご先祖様が迷わないように迎え火を焚く習慣がありますが、8の字ダンスも併用すれば、より正確に自宅の場所を伝えられるでしょう。

またしても昆虫以外からのエントリーになりますが、一番盆踊りらしい動きをするのはピーコックスパイダーじゃないかなと思います。色彩や柄も夏の夜に映えそうです。

今回は、人間主催の夏祭りで活躍できる虫たちについて考えてみましたが、昆虫の開催する夏祭りにも行ってみたいですね。

セミが飛び立つ時に出した樹液のかき氷やスズメバチのミツバチダンゴ串の出店があると思います。

(篠原かをり:タレント・動物作家・昆虫研究家)