1995年の創業以来、ベックスコーヒーショップはエキナカという場所で、忙しい日常を送る人々のオアシスであり続けてきました。そして今年度、創業30周年を迎えるにあたり、長年のご愛顧への感謝を込めた一連の施策を実施。この節目に、ブランドが大切にしてきた思い、復刻メニューの裏側、そして「エキナカ」を超えた未来の戦略について、関係者に伺いました。
ベックスコーヒーショップ 30年の歩みと“変わらない原点”
日常を支える「1日のスタート地点」という使命
30年の節目に際し、ブランドマネージャーである向田さんはまず「この30年間ご愛顧いただいてきたお客さまへ、心から感謝を伝えたい」と、長年の支えに対する感謝を述べました。
ベックスコーヒーショップの原点であり強みは、常に「身近な駅」にあるという点です。日々の忙しい通勤・通学の途中、お客さまが「ホッと息つける場所」「様々な利用シーンにおいて短時間に自分をリセットし、気持ちを切り替える場所」を提供することがブランドの揺るぎない使命となっています。駅がお客さまの「1日のスタート地点」であるため、行ってらっしゃいませという一言と共に、お客さまの1日を一緒にスタートさせていただく、という距離の近さを大切にしてきたと語ります。
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非常時に実感した「身近で安心できる場所」の価値
ブランドの価値を深く実感したエピソードとして、東日本大震災時の経験が挙げられました。
当時店長を務めていたベックスコーヒーショップのブランドマネージャー 向田さんは、震災後、周囲が暗い雰囲気の中でも、駅の店舗が営業していたことで、多くのお客さまから「いつも身近で安心できる場所が営業していてよかった」という声が寄せられ、「駅という身近な場所で運営しているベックスの存在意義」を深く実感したと振り返ります。
ベックスがお客さまに選ばれる理由について、ブランドマネージャーは「絶対的な信頼」を挙げます。毎日のルーティーンの中でベックスが営業していないと、自分のタイムスケジュールが1つずれてしまう、と感じるお客様もいるほどです。また、冷たいものではなく、温かく美味しいコーヒーと食事が手軽に食べられる点も、長年にわたり支持されている要因だと分析しています。
30周年を記念した“復刻メニュー”の背景と開発秘話
「懐かしさ」と「エモさ」を形にする挑戦
30周年施策の核として「復刻メニュー」が選ばれたのは、長年のお客さまや従業員に「懐かしさ」「エモさ」を感じてもらうことを目指したためです。過去に愛された商品を、2025年版としてブラッシュアップして提供したいという狙いがあったと開発担当者である神山さんは説明します。
開発時には、約20年前のレシピを参考にしつつ、当時の味を再現するために当時働いていた方々の記憶を頼りにすることも必要でした。
現在のオペレーションに合わせたブラッシュアップ
開発において最も苦労したのは、機器の違いでした。かつてのコンベア式トースターに対し、現在はパニーニグリルというプレス式の機器を使用しています。商品開発を担当している神山さんは、「プレス式の機械でどうやってトーストを焼くか」、また、「クラブハウスサンドの一口目の食感をどう表現するか」にこだわったと明かします。
当時の味そのままではなく、「今最適な味の組み立て」を意識して開発を進め、約1ヶ月弱という短期間で食材探しから試作・完成までを実現しました。
30周年関連の取り組みと、お客さま・スタッフが生んだ熱狂
感謝の企画に約1,400名が参加、SNS投稿は3倍増
30周年企画は7月20日のベックスの誕生日からスタートし、3つのフェーズに分けて進行されました。販促担当者である植田さんは、その手応えについて具体的な成果を挙げました。
3日間限定で実施された「ベックス30周年に”おめでとう”を言っていただいたお客さまにコーヒー無料券をお渡しする」企画には、1,384名の方が実際に参加しました。これは、コミュニケーションが取りづらいエキナカで、改めてお客さまと従業員のコミュニケーションの場を作れたという点で、非常に大きな成果だと販促担当者は評価しています。
また、SNSでの反響も大きく、企画前の期間(4〜6月)と比べ、7月以降のSNSでの口コミが、以前の2〜3倍に増加しました。特に、復刻メニューの発売月や、フィナーレを飾ったSuicaのペンギンコースター配布時には投稿数が大きく伸び、SNSの数字からもその成功を体感していると語りました。
予想外のヒットも
また、予想外のヒット商品もありました。限定デザインの「Suicaのペンギン ベックスコーヒーショップ30周年記念マグカップ付きドリンク」は、当初の想定とは異なり、朝から並んで購入するお客さまがいるほど反響が良く、ほぼ全ての店舗で売り切れるという嬉しい誤算となりました。さらに、アニバーサリードリンクの無料チケットプレゼントキャンペーンでは、当初目標の500名に対し、フォロワーが約9,000名増という驚くべき結果となり、キャンペーン参加者も想定の5倍に達しました。
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今後のベックスコーヒーショップが目指す姿:エキナカを超えた成長戦略
「エキソト」展開と、形態の多様化
今後の成長戦略について、カフェ営業グループリーダーの小泉さんはエキナカのみだけではなく、「エキソト(駅の外)」への展開が必要だと説明します。エキナカでやってきた強みを活かし、エキソトでも展開していく中で、カフェ事業としての地位を着実に確立していくことが重要であり、将来的にはエキソトに増やしていきたい、という意気込みを語りました。
また、店舗という形態だけでなく、自動販売機、モバイルオーダー、サブスクリプションなどのデジタル・非店舗展開を推進し、ベックスの価値をオフィスや自宅など様々なシーンに「身近に」楽しめる形にして提供していきたい考えです。
社会的課題解決の維持
ブランドとして、環境への配慮やフードロス対策など、サステナブルな取り組みは当然進めていくべき、という認識であり、特に、地域に根差す企業として、ジビエの活用などはJRグループである東日本エリアの課題である認識からスタートし、今後も社会的責任としてもしっかりと取り組むべきだと語ります。
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DX時代だからこそ、際立つ「人と人との接点」
また、DX化やオートメーション化が加速する時代において、現場で最も大切にしているのは、一貫してお客さまとの接点、人と人との接点であると強調します。
最終的にお客さまとの受け渡しをするところは人間であるという認識から、効率化が進んでも、お客さまと従業員の間のコミュニケーションやコネクトは、これからも大事にしていきたい要素であり、駅という多様な人々が行き交う場所で培った接客ノウハウは、競合となる店舗にもない強みになると、ベックス独自の「人」の価値に自信を示しました。
30周年は通過点、未来への決意
「日常のオアシス」を、ワクワクの挑戦と共に
30年という節目を通過点と捉え、ベックスコーヒーショップを今後どのようなブランドに育てていきたいか、小泉さんは未来への決意を語りました。
「振り返った時に、『やっててよかった』と思える事業とブランドにしたい」という創業以来変わらない思いを胸に、今後も進んでいく、と力を込めます。さらに、未来を具体的に描くプロセスは、みんなで語り合いながら、ワクワクしながら、この先歩んでいけたらいい、と、現場を含めた全員で創造していく姿勢を示しました。
お客さまにとっての「日常のオアシス」という変わらぬ価値を守り続けながら、何かワクワクするような挑戦を続けられるブランドへと進化、成長させていきたい、と強い決意で締めくくりました。
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