健康食品や美容商品を選ぶとき、同じような商品が並んでいて、「結局どれがいいのだろう」と迷った経験はないでしょうか。
成分の内容や価格だけでは、なかなか違いが分かりにくい。
そんなとき、多くの人が無意識に見ているのがブランドの安心感です。
「この会社の商品なら大丈夫そう」「なんとなく自分に合っていそう」
そんな感覚は、商品の機能だけではなく、企業がどんな想いで商品を届けているのか、そうした「ブランドの軸」から生まれています。
健康食品、美容商品、医薬品、食品、雑貨――
さくらの森は、「ともに豊かに」というコンセプトのもと、人生が豊かになる商品やサービスを届けている通販企業です。
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「ともに豊かに」
創業以来、この言葉は変わらず大切にされてきました。
あるとき、これまで共通認識として大切にしてきたこの想いを、改めてスタッフ全員で見つめ直し、すり合わせ、言語化しようという動きが社内で生まれます。
「さくらの森は、具体的にどんな『豊かさ』をお客様に届けたいのか。どんな『豊かさ』をお客様とともに築いていくのか」
「さくらの森が想い描く『豊かさ』とはどんなものなのか」
これからもお客様と繋がっていく上で、「さくらの森にしか描けない豊かさ」を、自分たちの言葉で定義する必要があると感じたのです。
そこで生まれたのが、「ブランドプロポジション」の策定でした。
ブランドプロポジションとは、ブランドの「目指す姿」であり、お客様に約束する価値、スタッフ一人ひとりの行動の原点となるものです。
つまり、さくらの森の「核」を言語化する挑戦です。
部署も立場も超えて集まり、お客様の声も集め、議論を重ね、何度も問い直し、すり合わせた日々。
今回は、CRM企画部でブランディング責任者を務める宮原に、さくらの森スタッフがどんな想いでブランドを築き、商品をお届けしているのか、その裏側を伺いました。
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「豊かさって、結局なんだろう?」から始まった
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――そもそもなぜ「豊かさ」を具体的に定義しようと思ったんですか?
「創業以来、ずっと『ともに豊かに』というコンセプトのもとやってきました。
これをしたらお客様が喜んでくれるんじゃないか、という想いを軸にスタッフ一人ひとりが主体的に判断して動けていたと思います。
ただ一方で、『それは“ともに豊かに”というコンセプトに沿っているのか?』というコンセプトを軸にした議論が十分にできていない場面がありました。
もしコンセプトの捉え方が社内で統一されていないまま時間が経てば、商品やサービス、コミュニケーションの方向性も少しずつ変わってしまうかもしれません。
軸がはっきりしていないと、お客様が触れるたびに、少しずつブランドの印象が変わってしまうんじゃないか。そうなると、お客様にとっても『この会社は何を大切にしているのか』が分かりにくくなり、安心して選び続けていただくことが難しくなってしまう。――そんな不安がありました。」
そしてもう一つ、「大きな課題があった」と宮原は振り返ります。
それは「ブランドとしての認知が低かったこと」です。
「商品名自体は知っていただいているのですが、『さくらの森』というブランドについての認知は十分とは言えない状況でした。
お客様と電話でやり取りする際に、私たちは『さくらの森です』と名乗るのですが、お客様の中ではそもそも『さくらの森で買い物をした』という認識がないことも多いんです。
そのため会話がどうしても商品ベースになり、商品についてのやり取りだけで終わってしまう。ブランドとしての想いをお伝えするところまで、なかなかつながらない状態でした」
こうした状況を振り返ったとき、あることに気づいたといいます。
「この状況がなぜ生まれているのか――と考えたときに行き着いたのが、『豊かさ』の定義を、今いるスタッフ全員で明確に言語化できていないことでした。
だからこそまずは、私たち自身が思い描く『豊かさ』を言葉にし、ブランドとしての軸をしっかり定める必要があると感じたんです」
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実際に通販業界では、商品は良くてもブランドの価値が伝わらず、価格や機能だけで比較されてしまうケースも少なくありません。
それは、お客様にとっても本当に合うブランドを見つけにくい状態です。
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※話し合いイメージ
だからこそ、立ち止まる必要があった。
2020年、「豊かさ」の定義の話し合いはスタッフ全員で行われました。
そして議論の末、さくらの森は「豊かさ」をこう定義します。
豊かさとは、健康・充実・愛。
健康なからだがあってこその日々の充実。
そして充実の先に、愛が生まれて循環していく。
――この順番も意味があるんですね。
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「はい。どれも大事なんですけど、健康が土台だということは、みんなで話し合って腑に落ちた感覚がありました。健康であるからこそ選択肢が増える。選択肢が増えると、日々が充実する。そうやって心に余裕が生まれると、愛が巡っていく。私たちが届けたいのは、そうした豊かさが循環する世界なんです」
このとき初めて「ともに豊かに」という言葉が、会社の中で「共通の景色」を持ちはじめました。
自己満足で終わらせないために
「豊かさ」の定義をした次の年、長期ご利用いただいている方のニーズを把握するためのアンケートが実施されました。
――顧客へのアンケートって、やるだけでも大変だったと思います。なぜここで実施を?
「私たちの中だけで『これをしたらいいよね』と決めたくなかったんです。ブランディングって、自己満足になりやすい。お客様がどう感じているかが、出発点だと思いました」
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そして同年3月。
社員もパートも含めた116名が参加する、ブランディング全体1日ミーティングが実施されます。
テーマは、顧客の本音から業界の未来予測まで多岐にわたりました。
・他社と比較したときのさくらの森の強みは何か
・さくらの森を季節・色・物・アニメの主人公・有名人・動物に例えたら何か
(ブランドパーソナリティの明確化)
・理想の商売とは
など
――このミーティング、ものすごく濃いですよね。何が一番印象に残っていますか?
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「『さくらの森を何かに例えると?』のワークですね。季節で言ったら?色なら?アニメの主人公なら?って。たくさんのユニークな意見がでました。抽象度はとても高かったのですが、言葉にすると、みんなが『なんとなく思っていたさくらの森』像が浮かび上がってきたんです」
抽象度が高いはずなのに、どんどんさくらの森のパーソナリティが見えてくる。――それを、全員で体験した一日でした。
ブランドプロポジションが決まるまで
3月の全体ミーティングの後、各部署からメンバーを集め、ブランドプロポジション*作成チームが結成されました。
※「ブランドの目指す姿。さくらの森ならではの価値、他のブランドとの違い、お客様に約束すべきこと、従業員の活動の原点。
お客様アンケートの声と全体ミーティングで出た意見。
それらを軸にいくつかの候補をつくり、各部門にヒアリングし、ブラッシュアップし、アンケート……を繰り返しました。
候補案はいくつもありました。
「ともに歩む」
「ともに創造する」
「日々の安心と小さな幸せをめぐらせ」……
その中で最終的に決まったのが、次の一文です。
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人生の豊かさ<健康・充実・愛>をともに想い描き、
心とからだに安心を、日常に何気ない幸せをお届けします。
――決定するとき、議論になったポイントは?
「議論しすぎて、たくさんあるのですが、ひとつはお客様との『距離感』です。『ともに歩む』だと、近すぎて押し付けがましくなるのではという意見がありました。お客様の人生におせっかいに入り込みすぎず、でも置いていかない。『ともに想い描く』は、同じ未来を見ている感じがあって、程よい距離感だと思いました」
誠実さと親しみやすさのバランスや、何気ない日々の積み重ねが大きな幸せになっていくというイメージも入れたいという意見もあり、ミーティングは毎度白熱していたようです。
「浸透しない」から始まる、本当のブランディング
――ブランドプロポジションを設定して、社内で変化はありましたか?
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「はじめのうちは……正直、ブランドプロポジションが言葉としては浸透してなかったです。うろ覚えの人もいました。決めたら終わりじゃないって、そこで痛感しました」
ブランドプロポジションは、掲げた瞬間に「文化」にはならない。
何度も触れて語って、何度も商品やサービスにその想いをこめて、やっと根づくものです。
「今でも、改めて『なんでこの言葉を選んだのか』『どう感じるか』を各部署で話しています。この先もずっと問い続けて、振り返り続けるのが大事だと思っています」
この「問い続ける」姿勢が、さくらの森らしさなのかもしれません。
ブランディングが加速するきっかけとなった「ブランドスコア」
2023年、ブランディング強化の流れがさらに加速します。
――ブランディング強化に舵を切った目的は?
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「『さくらの森って、なんか良いよね』と言ってもらえることは嬉しいことです。ただ、その『なんか』が何なのかを自分たちでも言葉にできていないと、同じ価値を届け続けることは難しい。だからこそ、その『なんか』を明確にしていきたいと思いました。」
そして通販の利益目標のように、ブランディングにも「目標値」を置くことを決めます。
それが「ブランドスコア」です。
1年に1回実施するお客様アンケートの中で、「商品やサービスにブランドコンセプト(ブランドプロポジション)を非常に感じる」と回答した方の割合を指標にする。
さくらの森が掲げる想いが、本当にお客様に届いているのかを、数字で確かめる取り組みです。
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「ブランドって、好き嫌いの世界で、数字で測りにくいですよね。でも測れないままだと、成果に対してみんなで考えることができない。だから指標を置くことで、部門に関係なく意見を出し合える共通のテーマをつくりたかったんです。
ブランドについてみんなで話し合えるものをつくることで、組織としての一体感も生まれるんじゃないかと思いました」
ブランドコンセプトをどの程度感じるかを4段階で評価していただき、その中でも最上位の評価のみをブランドスコアの指標とすることにしました。
「『ブランドコンセプトを感じる』などの回答は含めませんでした。少し厳しいかもしれませんが、ブランドの世界観を実現していくんだという覚悟でもありました」
はじめて実施したアンケートで――
「ブランドコンセプトを非常に感じる」と回答したのは11.7%
「ブランドプロポジションを掲げたばかりでしたし、『ここからだ』と思いました。現在地がはっきりした。だからこそ、上げていけると感じました」
ブランドは、一朝一夕で育つものではありません。
でも、現在地が見えたからこそ、目標も見えてきました。
そして2024年3月、全体ミーティングでブランドスコア目標が共有されます。
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「ブランドコンセプトを非常に感じる」割合を11% → 20%へ。
「目標が決まったことでアクションも明確になり、社内での浸透(インナーブランディング)と、お客様やパートナー企業様に届ける取り組み(アウターブランディング)の3軸で進めていくと決まりました。それぞれの取り組みがうまく回りはじめた感覚がありましたね。」
2024年度のブランドスコアの結果は14.8%となり、着実に積み上がっています。
今後「ともに豊かに」を、どう広げていくのか
ブランドプロポジションが定まり、ブランドスコアという目標値が共有され、少しずつ「さくらの森らしさ」の解像度が揃っていきました。
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そして2025年、その世界観を象徴する新たなブランドロゴも誕生します。
――今後、世界観を広げるためにやっていきたいことは?
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「『コンセプトを体感していただける体験』を、これからもっと増やしていきたいです。工場見学ツアーやファンミーティングなどのオフラインイベントも、その一つですね。
イベントを通して、お客様にコンセプトを感じていただけるだけでなく、私たち自身にとってもコンセプトを改めて考える機会になったり、お客様と直接触れ合うことで『私たちはどんな豊かさを届けたいのか』を見つめ直すきっかけにもなったりすると思うので。
あとは、さくらの森が選ばれ続けるブランドであるために、商品やサービスの向上はもちろん、これまで十分に進められていなかったロイヤルのお客様向けの特別サイトなど、ご愛顧いただいているお客様への感謝を『特別な体験』として届けていきたいですね。
長期的な視点で計画を立てながら、お客様に喜んでもらえる取り組みを増やしていきたいと思っています。
昨年から始めた野球教室や子ども職場体験など、地域に根ざした活動も継続していきたいです。」
「人生が豊かになった」そう感じていただけるために
最後に、未来の理想像を聞きました。
――5年後、10年後、どんな会社でありたいですか?
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「さくらの森と関わることで、『ちょっぴり人生が豊かになったかも』と感じていただける方が、一人でも増えていたら嬉しいですね。
その一人の豊かさが、また誰かへと伝わっていく。そんなふうに、豊かさの輪を世の中に広げていけるブランドでありたいと思っています」
これからも、悩みを解決するだけではなく、その先にある明るい未来まで届けたい。
商品を届けるだけでなく、体験や楽しさ、人とのつながりまで含めた価値を届けていきたい。
宮原はそれを、「エンターテインメントを届けている感覚」と表現しました。
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「お客様とのご縁だけでなく、協力してくれるパートナーも増やしていきたいですね。豊かさの輪を広げていくイメージです。ゆくゆくは、お客様も『豊かさを広げていく仲間』として、ともにブランドを作っていけたらと思っています。これからもみんなで力を合わせて頑張っていきたいです」
最後に
ブランドプロポジションは、企業のための言葉ではありません。
お客様に、「この会社は何を大切にしているのか」を約束するためのものです。
その約束があるからこそ、商品もサービスも体験も同じ方向を向き、ブランドとしての信頼が少しずつ積み重なっていきます。
〜ともに豊かに〜
人生の豊かさ<健康・充実・愛>を、ともに想い描きながら。
今日もさくらの森は、誰かの日常に「安心」と「何気ない幸せ」を届けていきます。
今日もまた、その約束を胸に。
さくらの森は、誰かの日常にそっと寄り添い、豊かさを届けています。
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