みなさん、こんにちは。『めざまし8』(フジテレビ)に気象防災キャスターとして出演しています、気象予報士の天達武史です。

今年は季節の歩みが早く、5月中に九州から東海地方までが梅雨入りしました。

梅雨といえば、シトシトと雨が降り続くイメージがあるかもしれませんが、最近は梅雨入り早々、大雨になるケースが増えています。今年も、台風2号が沖縄に接近し、梅雨前線も活発化。梅雨入りした地域は、大雨に注意が必要です。

梅雨のお台場から中継したときの1枚

今年は、昨年のラニーニャ現象(※)の名残などから、フィリピン沖の海面水温が高くなっているため、台風の発生が多くなる可能性があります。

(※)ラニーニャ現象:フィリピン沖の海面水温が、平年より高くなる状態。ラニーニャ現象が起こると、その年の夏は暑く、冬は寒くなる傾向があります。

気圧配置次第では、梅雨の間でも台風が日本列島に接近することがあるので、最新の気象情報にご注意ください。

梅雨の大雨を貯めてくれるのが、ダム。群馬県の八ッ場ダムにて

また、梅雨後半は、アジアからアフリカにかけて広がる「チベット高気圧」が勢力を強め、大雨と猛暑が隣り合わせに。“ダラダラ型”ではなく“メリハリ型”の梅雨になるかもしれません。

梅雨明けは西・東日本で平年、7月20日前後です。梅雨明けまで、あと1ヵ月半は気が抜けませんね。

「曇り時々雨」でも、一時的に晴れることも<あまたつお役立ち情報>

「梅雨」と聞くと、湿度や雨に目がいきがちですが、実は、紫外線が一番強くなるのは6月21日の夏至前後。つまり、梅雨の真っ最中なのです。

梅雨の間は曇りや雨が多く、紫外線をあまり気にしていない方が多いかもしれませんが、梅雨の晴れ間の紫外線は、1年の中でもMAX!万全な対策が必要です。

梅雨の晴れ間、静岡県を訪れた際の1枚。真夏のような暑さでした!

今年は“メリハリ型の梅雨”ということで、晴れ間が出ると、真夏並みの暑さと、強烈な紫外線がやってきます。天気予報が「曇り時々雨」になっていても、一時的に晴れて強い日差しが降り注ぐことも。

3時間ごとの天気予報などをこまめにチェックし、しっかり紫外線対策をしましょう。

次回は7月1日(土)更新予定です。お楽しみに!

天達武史(あまたつ・たけし)
気象予報士。横浜市生まれ。専門学校でイラストを学んだ後、ファミリーレストランに9年間勤務。海が目の前の店舗で、天気で客数が大きく変動するため、過不足なく食材を発注するべく気象予報士を目指す。『めざまし8』の前身『とくダネ!』から、長年にわたって番組に出演。スポーツ観戦(特に野球)、散歩、スノーボード、温泉・銭湯めぐりも好き。

写真/天達武史