『グランマの憂鬱』…ほほう、おばあちゃんが主人公なのね。
主演は、萬田久子さん…あれ?これはもしや…
あらすじ…主人公が日常で起きる問題を「一刀両断!」
決めゼリフは…「喝!!」
…これは、間違いない!!!
昨年の続編ドラマシリーズから、今秋まさか舞台化までされるまでのビッグコンテンツとなった『最高のオバハン中島ハルコ』人気にあやかって、東海テレビさんが調子ぶっこいて(おい!)、同じ雰囲気のシリーズ立ち上げてみましたわよ(言い方!)的な、つまりは安直企画(言い過ぎ!)ってことですね?!!?何かしら一家言持ってそうな、人生経験豊富な主人公が、世の中のあらゆる問題をぶった斬っていく、痛快エンタテインメント再び!!!ってことですね!?
大変、大変、申し訳ございません。まったく違いました。『中島ハルコ』とは、まったく味わいの異なる作品でございました…。主人公が一家言持ってるのは間違いないんだけれど、ハルコと違っていつも冷静だし、人生経験豊富もそれはそうなんだけど、ハルコみたいにひけらかさないし、物語展開としては世の中の問題をぶった斬る!で着地するんだけど、ハルコのように声高でもないし、総じて痛快エンタテインメント!ではあるんだけど、ハルコみたくデコレーションが過剰ではない…。って、あれ?気づけば、ここまで、ただの『中島ハルコ』の悪口みたいになってますが、違いますよ??『中島ハルコ』は、そう形容するしかないほど、どこまでもエキセントリックで、エネルギッシュで、唯一無二な作品だった!!ってことなんですよ??褒めてるんだよ??ねぇ?そうですよね??(誰に)
(気を取り直して)舞台「最高のオバハン 中島ハルコ」は、9月に東京公演からスタートです!!(急に告知)
孫であっても嫁であっても、若かろうと年寄りだろうと目線が同じ
と、ここまで、僕の勝手な事前の想像(ハルコ比較)と違った、ってことを言いたかっただけなのに、なぜか舞台版告知までしてしまいましたが、このドラマ『グランマの憂鬱』は、当然のことながら、ハルコ人気にあやかったわけではなく(そらそう)、東海テレビさんが調子こいたわけでもなく(いや、少し調子こいたかも…おい!)、確実に言えるのは、安直企画なんかじゃあございません(当たり前だろ)。『中島ハルコ』ファンであろうとなかろうと、誰でも、老若男女、安心して楽しめるエンタテインメントに仕上がっております!!(『中島ハルコ』ファンは、『中島ハルコ』とはまったく趣の異なる世界観を楽しめるってこと!)
さて、散々ハルコハルコ言いましたが、このドラマの簡単なストーリーラインを紹介すると…。百目鬼(どうめき、と読むらしい)村の総領である百目鬼ミキ(萬田久子)に寄せられる、ざまざまな相談や、日常の中で直面するあらゆる問題を、主人公の“愛ある喝”によって解決していく…という物語。
…なんだけど、自分で書いといてなんですが、この簡単なあらすじからどうしても想像してしまう、「人生経験豊富な目線から見下ろしてくる感じ」や「優位的立場からの問答無用な感じ」は、まったくありませんのでご安心あれ。どこまでも“対等”なのがこのドラマのポイント。
それを実現しているのがさすがの萬田久子(呼び捨てにすな!)。冒頭の数十分間、『中島ハルコ』の邪念にとりつかれていた僕は、萬田久子さん演じる主人公の、常に飄々(ひょうひょう)とした感じに面食らってしまって(ハルコが激しすぎただけ…)、なかなかこの主人公のキャラクターをつかめずにいたんだけど、中盤以降、主人公の孫にあたる亜子ちゃん(加藤柚凪)と、お嫁さんの由真(足立梨花)との関係性が見えてきたあたりで、この主人公の魅力に引き込まれていきました。
それは、孫であっても嫁であっても、若かろうと年寄りだろうと、「目線が同じ」ってところ。物語として、主人公は結果的に一刀両断はしているし、そういう強い物言いではあるんだけど、そのキャラクターの奥…萬田久子さんが演じる百目鬼ミキの佇(たたず)まいの中に、相手を尊重する=対等ってのがしっかり見えるから、まったく説教くさくない、こんなグランマがいてほしい…超カッコいい…(ため息)、と思ってしまう造形に仕上がっているのです。
見た目としては画になりまくるし、強火キャラクターでしかない萬田久子(また呼び捨て)なはずなのに、人間らしさとか、ここまで歳を重ねてきた哀愁がちゃんと、漂ってるんですよね…。そこがすごく素敵なのです。
社会性、風刺、どの立場も善と悪に簡単に切り分けられない複雑性も
で、今回グランマが(主に)解決するのは、「おらだおらだ詐欺」(おそらくオレオレ詐欺的なもの)と、お嫁さんである由真と亜子ちゃんが住んでいた、とある都市部の「ご近所トラブル」。これがまた、結構クレイジーな人間模様だったりするんだけど、リアルの塩梅(あんばい)が絶妙で、社会性があって、風刺もあって、どの立場も善と悪に簡単に切り分けられない複雑性もあって…と深み抜群。最後の最後まで主人公のグランマが、さまざまな問題をどう解決していくのか?目が離せません。
また、グランマと亜子ちゃん、グランマと由真、グランマの家に出入りする三婆(すごいネーミング)などなど、関係性の面白さと、キャラクターのおかしさも徐々にが見えてくるので、1話ならず、次の回もどんな物語が展開されるのか?楽しみ。今回の「土ドラ」も見逃せません!!
っと、最後に余談(いつもだいたい余談ですが…)
先日バンテリンドームで開催された、中日ドラゴンズ本拠地開幕戦の始球式、このドラマに出演してる、足立梨花さんだったのです!!!僕、結構いい席、フィールドシート(もちろん、一塁側)から拝ませていただきました(接待じゃないですよ?秒で売り切れるチケットを“自指”でゲットしたんですよ!!)。
始まる前、なんで足立梨花さんが始球式なんだろう??と思ってたんですが(おい!)、まさか、いつもお世話になってる「土ドラ」繋がりだったなんて。東海テレビさん!今年度も、どうぞよろしくお願いいたします!!!(急にすり寄る)
え?肝心のその日の試合内容ですって???
足立梨花さんのワンバウンドしながらも素晴らしいストライク投球、エース大野(雄大)の力投、18時15分スタートだったというのに、テレビサイズに収まる放送尺…素晴らしかったですね!!(涙目)結果?スポーツニュース見ればいいじゃん!!(逆ギレ)