映画「こんにちは、母さん」の完成報告会見が行われ、吉永小百合さん、大泉洋さん、永野芽郁さん、山田洋次監督らが登壇しました。

山田監督にとって、90本目の監督作となる本作で吉永さんは、下町に暮らす母・福江役を演じます。

左から)山田洋次監督、宮藤官九郎、永野芽郁、大泉洋、吉永小百合、寺尾聰、YOU、枝本萌

大泉洋、初の山田監督作への出演に「宝物のようで、全部録音しておきたかった」

本作の役どころについて、吉永さんは「原作は、息子と母の2人家族の話だったので、監督から『お母さん役を演じてください』と聞いて、幸せだったんですけど。ある日、監督から『おばあさんというのはどうですか?』と聞かれて、『もちろんです!』と答えたんですが、後で『私、早まったかな…』と思ったりして」と回想。

「孫の(永野さん演じる)舞ちゃんがとてもステキで。一緒にやって、とてもステキなひとときを過ごすことができたので、おばあちゃんをやって良かったと思っています」と語りました。

孫の神崎舞役を演じる永野芽郁

撮影については「(撮影当初は)ぎくしゃくして、監督の希望通りになかなかできなくて『ダメだな』と思い続けてきたんですが、最後の方は、大泉さんにとてもサポートしていただいて撮り終えることができたので、今回の映画をやらせていただき本当に良かったと思います」と感謝。

吉永小百合

吉永さんの息子役を演じた大泉さんは、「緊張して現場に挑んだわけですが、振り返ってみると毎日毎日がとにかく楽しくて『こんなに楽しくていいのかな』と思うくらい。9時に始まって17時に終わるんですね、普通のサラリーマンみたいな生活で終わるのが、本当に素晴らしくて。山田組が終わって、他の作品に入ったら、うちの娘も『山田組は良かったね』と言ったくらいで」とエピソードを。

「小百合さんと過ごした時間はステキでしたし、(作中で)恋をする小百合さんがかわいらしくて。現場では、山田監督がたくさんお話ししてくれて、そのすべてが自分の宝物のようで、できれば全部録音しておきたかったなと思うくらい愛しい時間でした」と振り返りました。

大泉洋

大泉洋 資料のため提供した写真が「映画に出ちゃったんですよ」

大泉さんの母役を演じる吉永さんは、役作りのために大泉さんの幼少期の写真を借りたそう。

大泉さんは「自分も確認しないまま写真を事務所経由でお渡ししたら、その写真が映画に使われていて、ビックリして。最終的に、僕の子どものときの写真が映画に出ちゃったんですよ。あれは僕の親もびっくりするでしょうね」と発言。

大泉さんの幼少期の写真について、吉永さんは「助監督の方を通じてお借りして、その中にすごい素晴らしい写真があって」と切り出し、「大泉さんのお風呂上がりの写真があって、とってもかわいくてステキでした」と明かすと、大泉さんは大笑い。

続けて「全裸じゃなかったんですけど、とにかくかわいくて『あっ、私の息子』って思いました」と語りました。

大泉洋、吉永小百合

<映画「こんにちは、母さん」作品概要>

あらすじ

大会社の人事部長として日々、神経をすり減らし、家では妻との離婚問題、大学生になった娘との関係に頭を悩ませる神崎昭夫(大泉洋)は、久しぶりに母・福江(吉永小百合)が暮らす東京下町の実家を訪れる。

「こんにちは、母さん」

しかし、迎えてくれた母の様子が、どうもおかしい…。
割烹着を着ていたはずの母親が、艶やかなファッションに身を包み、イキイキと生活している。
おまけに恋愛までしているようだ!

久々の実家にも自分の居場所がなく、戸惑う昭夫だったが、お節介がすぎるほどに温かい下町の住民や、これまでとは違う“母”と新たに出会い、次第に見失っていたことに気付かされてゆく。

映画「こんにちは、母さん」は、9月1日(金)全国公開。

配給:松竹
©2023「こんにちは、母さん」製作委員会