木曜劇場『ルパンの娘』のポスタービジュアルが解禁、また、深田恭子演じる三雲華の泥棒スーツの全身ビジュアルが公開された。

ポスタービジュアルは、泥棒スーツを着用してそれぞれのポーズを決めている、泥棒一家“Lの一族”の三雲華(深田恭子)、尊(渡部篤郎)、悦子(小沢真珠)、渉(栗原類)、マツ(どんぐり)、巌(麿赤兒)と、それを追いかける桜庭和馬(瀬戸康史)という構図。泥棒スーツに身を包む、三雲華の“夜の顔”が表現されている。

もう一つの注目ポイントは、瀬戸康史の肉体美。本作のために筋力トレーニングを積み重ね、およそ10kgもの増量を行った瀬戸の本気が伝わってくる仕上がりに。

泥棒スーツのデザインは、人物デザイナー・柘植伊佐夫が担当。

舞台、映画、歌舞伎、音楽など多岐に渡りデザイン、スタイリングを担当している柘植。ドラマでは、大河ドラマ『龍馬伝』、『平清盛』などの人物デザイン監修を担当しているが、民放ドラマの衣装デザインを一からすべて制作するというのは本作が初。

制作にあたって、柘植が一番こだわったのはスーツの素材。特撮戦隊もののようなスーツとは異なる、新たなイメージを作り上げたいと考え、誰もが想像しやすいエナメル素材や皮素材などを中心に置かずに、あえてノスタルジック感を醸し出し、光の反射で色合いが多少変化するベルベット素材を使用。

それぞれの衣装カラーには、深田恭子演じる華にまずレッドカラーを決定し、そこを基準として、それぞれのスーツのカラーを選考した。キャラクターのイメージをしっかり考え、柘植独自の感性によって緻密に作り上げたドラマスーツは、ドラマ本編でも着用される。なお、現在ティザームービーも公式You Tubeにて公開中。

<柘植伊佐夫コメント>

Q.民放ドラマで、オリジナル衣装デザインを全て担当するのは、初めてとのことですが…。

普段は、作品全体の扮装(ふんそう)デザインや監修を担当しますが、今回は泥棒スーツに集中させて頂きました。すべてをオリジナルで作らせていただける今回のようなパターンは民放では初めてになります。

映画『翔んで埼玉』(2019年)のご縁で、武内監督からお声かけ頂いたのですが、“泥棒”ということと、深田さんということもお聞きしていたので、『ヤッターマン』(2009年)のドロンジョスーツもデザインさせて頂いたのと、その後『平清盛』でもご一緒させて頂いていたので、とても光栄でした。

Q.今回の衣装の狙いは?

監督からは、とてもアクティブでピタッとしたスーツが良いということを最初にお聞きしていて、そして色をそれぞれのキャラクターで変えたいと言われていたので、“特撮モノ”のようににならないよう意識しました。

作成にあたっては、素材を一番に考えました。素材を決めるときに考えたのは“ルパン”という響きから、どこか懐かしいノスタルジックなものが良く、まず始めにそこをどう表現するかを考えました。そして、そこから連想したベルベット素材を選定しました。

ベルベット素材というのは、反射によって、多少なりとも色が変化する素材なので、そういったところで面白みを得られたらと。ベルベット素材のほかにも、皮だったり、レースだったりの素材を部分使いして、キャラクターそれぞれによって使い分けをしています。

Q.衣装の色はどのように選んでいったのですか?

「ちょっと着てみてもいいかな」というような、ギリギリのラインを攻めていきたいなというのは自分の中でありました。喜怒哀楽やユーモアなどが、ひとつの箱の中に同時に収まるようなイメージに制作をしているのですが、その中で、色選びはとても難しかったです。

一番難しかったのは栗原類さんですね。栗原さんはどんな色でも似合ってしまうので、余計悩みました。紫も似合うかなと考えたのですが、赤系は唯一、華だけなので、そこは残したく、色合いが被るのは避けたかったので、今回モスグリーンのような色に決めました。やはり似合いましたね(笑)。

渡部さんも同じく何でも着こなしてしまうのですが、グレーは渡部さんの髪の色に合わせて、ダンディーさ、エレガントさを出せるようにと選びました。皆さんとても似合っていてステキでした。スーツが、作品にとって重要なアイコンになるので、とてもうれしいです。

Q.その他の注目ポイントは?

今回、ポスターはお顔が隠れてしまうので無くしていますが、 “Lの一族”の皆さんはベネチアンマスクを泥棒スーツと共に着用しています。このマスクは、とても大事なアイテムです。やはりスーツ自体はこだわっていても、どこかシンプルなものになってしまうので、情報が積み重なってないと、人は満足に達しないんですよね。なので、マスクがあって泥棒スーツは完成に至ります。そこもぜひ本編では注目頂けたらうれしいです。

<深田恭子&瀬戸康史コメント>

Q.ポスター・ティザーの撮影を終えた感想を教えてください。

深田:ポスター撮影もそうですが、ティザームービーでは、家族が全員集合して、息を合わせてポージングしたので、達成感がとても大きかったです。瀬戸さんもずっと見守ってくださっていて、チーム一丸となった感じがしました。

瀬戸:“Lの一族”の皆さんは、とてもかっこよくてうらやましかったです(笑)。僕も結構つらい姿勢はあったんですけど、皆さんに比べたら、まだまだだなと思いましたし、終始「何やってるんだろう」感はありました(笑)。でも、とても楽しかったです。

Q.泥棒スーツの第一印象は?

深田:衣装合わせの時に、テーブルの上にたくさんビジュアルの資料があって、「これはなんの資料なのかな?」「このポーズは一体…?」というのが率直な感想です(笑)。衣装を着て初めてポーズをしてみたんですが「意外とできた」とほっとしました。一番難しかったのは、他の皆さんと息を合わせることだなと思いました。撮影してみて、しっかり決まった時は本当によかったです。

Q.今回のポスター・ティザー撮影は、和馬としてはどんな印象でしたか?

瀬戸:僕が格好も含めていちばん普通だと思うのですが、皆さんがぶっ飛んだ設定や世界観で演じられているので、逆に僕の方がおかしいのではないかという錯覚に陥ってしまいました(笑)。どっちがノーマルなんだろうと途中でわからなくなる感覚でしたね(笑)。

和馬はきっと真面目さが面白くみえるコンセプトなので、“Lの一族”の皆さんが面白いので、こっちも笑いが欲しくなってしまうのですが、狙わずに我慢して、真面目一択の精神でやろうと思ってます。

Q.お二人は、『TOKYOエアポート~東京空港管制保安部~』(フジテレビ系/2012年10月クール)以来、7年ぶりの共演となりますが?

深田:まず7年もたっていることに驚きました。前回お会いした時と体格も全く違いますし、警察官としての姿がとても勇ましくて、立ち姿が美しいと思いました。楽しみです。

瀬戸:7年前は、僕も若かったので、色々な現場を経験して、まさか深田さんの恋人役を演じられるなんてうれしい限りです。

Q.瀬戸さんは役作りのために体重を増量されたそうですね。

瀬戸:『海月姫』(フジテレビ系/2018年1月クール)の時は、逆に体重を減量したんですが、『ルパンの娘』に向けて10kg近く増量しました。メイクとか髪型だけではなくて、体格で表現の幅を広げられるのはうれしいです。

やはりこの仕事をやっていないと経験できないことだと思うので、つらさはありますけど、作品につかっている感というか、挑んでいる感があるので楽しいですね。

Q.最後にこのビジュアルを見ていただく皆様へメッセージをお願いします。

深田:皆さん、二度見、三度見されるのかなと。かなり驚かれると思います。「なんのドラマが始まるの?」と(笑)。皆さんの反響が楽しみです。