2020年7月24日に開幕する「東京2020オリンピック」。
このたび、 女子ゴルフで元世界ランキング1位の宮里藍が、フジテレビ系『東京2020オリンピック』の「アスリート・メーンキャスター」に就任することが決まった。
宮里がオリンピックの放送でキャスターを務めるのは今回が初めて。
宮里は、3日(日)放送のフジテレビ 『FNS27時間テレビ にほんのスポーツは強いっ!』 に、柔道男子五輪3連覇の野村忠宏、 宮司愛海アナウンサーとスタジオに登場。
フジテレビ系『東京2020オリンピック』メーンキャスターの村上信五とともに、3人が東京五輪でキャスターを務めることが発表された。
宮里は、高校3年生だった2003年にプロツアー「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」で優勝。18歳と101日での優勝は当時の最年少。そしてプロ転向し史上初の女子高校生プロゴルファーに。2004年のプロ初シーズンで5勝を挙げて日本中が“藍ちゃんフィーバー”に包まれた。
2005年には史上最年少(当時)の20歳3ヵ月で「日本女子オープン」を制覇。その後アメリカツアーに挑戦し、2009年に「エビアンマスターズ」でアメリカツアー初優勝。そして2010年にはアメリカツアーで年間5勝を挙げて日本人で初めて世界ランキング1位に輝いた。2017年に現役を引退した後は、ジュニア選手の育成にも力を入れている。
オリンピアンキャスターとなる野村忠宏が、フジテレビ系のオリンピック番組でキャスターを務めるのは今回で3度目。2015年に現役を引退した後は、柔道の普及に務め、テレビなどでコメンテーターとしても活躍中。フジテレビのスポーツ番組『S-PARK』では、日曜レギュラーコメンテーターとして、アスリートの目線でわかりやすい解説が好評だ。
宮司愛海アナは、2018年から『S-PARK』のキャスターを担当。土日のスポーツニュースを伝えている。また柔道やバレーボールなどスポーツ中継のMCほか、スポーツ選手の取材経験も豊富。『村上信五∞情熱の鼓動』では、進行を務めている。
<宮里藍コメント>
――オリンピックのキャスター就任と初めて聞いたとき、率直な感想は?
私はオリンピックに出場する機会がなかったので、最初は不安でしたし「自分にできるのか?」と思いました。ただ、こういった形でオリンピックに携われるチャンスだと思いましたし、さまざまな競技のアスリートの皆さんと一人でも多くお会いして話を伺ってみたいと強く思いました。新しい自分の在り方にも挑戦するきっかけにもなると感じています!
――ゴルフはリオデジャネイロオリンピック(2016年)で112年ぶりに復活するまで長くオリンピック競技からは外れていましたが、宮里さんにとってオリンピックとは?
私はいまだにゴルフがオリンピック競技になった事を実感できていません。リオの時はまだ現役でアメリカにおり、日本代表選手の活躍をテレビで拝見することもできずでした。
ただ、112年もの間が空いている中、自分が生きている間にこのオリンピックに参加できるかもしれないと思えた事は非常に夢がありましたし、いちスポーツファンとしてもこの4年に1回の特別な大会で、ゴルフ界に大きな影響を与えている事は間違いないので、世界で活躍する選手が増えてくれる事を期待しています!
――これまでで一番印象に残っているオリンピックは?
2000年のシドニーオリンピックでの、谷亮子さんの金メダルは今でも覚えています。当時中学生だったのですが、「身体が小さくてもその競技で努力をすれば戦えるんだ!」と勇気をもらえました。
私は沖縄の小さい村出身ですが、谷さんのご活躍をテレビで拝見しながら世界で戦いたいと何となくイメージしていた事を明確にした瞬間でもありました。
――宮里さんだからこそ伝えられること、伝えたいことは?
私はこれまでさまざまな競技のアスリートの皆さんとお話しする機会に恵まれてきましたが、競技は違えど乗り越えてきたことや思う事にたくさんの共通点がありました。そのお陰で自信を得たり共感して成長できたこともあります。
その共感して、共有する事にはとても大きなエネルギーを生む力があると思いますし、それを一人でも多くの方と経験したい、またその経験ができるよう私自身もしっかりとお伝えできるように頑張りたいと思っています。
――番組を楽しみにしているみなさんに一言お願いします。
私自身が一番緊張すると思いますが、見ている方たちと一緒にオリンピックを通じてスポーツの素晴らしさ、また応援の力の素晴らしさを共有していけたらと思います。
たくさんの方のお陰で私も新しい事に挑戦できる事を心から感謝しながら、しっかりと頑張って参りますので皆さんどうぞよろしくお願い致します!
<野村忠宏コメント>
――オリンピック番組でのキャスター就任は3回目ですが、今回の舞台は東京です。これまでと比べていかがですか?
オリンピックはアスリートにとって特別な舞台ですが、自国開催のオリンピックは選手にとっても、国民の皆様にとっても更に特別なものとなるでしょう。56年ぶりに東京で開催される特別なオリンピックで、キャスターとしてみなさんにオリンピックの感動・興奮をお伝えできるのはものすごく光栄な事だと思っています。
――これまでで一番印象に残っているオリンピックは?
選手として、アトランタ、シドニー、アテネと三度のオリンピックを経験しましたが、一番記憶に深く残っているのはアテネです。シドニー五輪後、2年間柔道から離れていたので、ブランクを埋めるための厳しい稽古を重ね、年齢や怪我とも向き合いながら3連覇を目指しました。
復帰後は負け続け、惨めな思いや挫折をいっぱい味わいましたが、そのような状況の中でも諦めることなく、自分の心と柔道を作り直し勝ち取った金メダルだったので、私にとって一番重たいメダルになりました。
――番組では、宮里藍さんと一緒にオリンピックを伝えることになります。
宮里藍さんは、現役時代に大変輝かしい成績を残されています。プロゴルファーとしての取り組みや考え方、歩まれた道はすばらしいものですので、アスリートの目線で多くを語れる方だと思います。
私もプライベートで親交があるのですが、彼女は本当に多くのアスリートに慕われていて、言葉に説得力もある。宮里さんが生のオリンピックを見て感じたことを言葉と表情でどんどん伝えて欲しいです。
宮司さんとは『S-PARK』、そして世界柔道の中継では2人でキャスターをやらせてもらいました。スポーツに対して熱い気持ちがあり、信頼しているキャスターなので東京オリンピックを一緒に伝えられることをうれしく思います。
メーンキャスターの村上信五さんと野村が並ぶことで、関西色が強くなりますね(笑)。興奮してくるとイントネーションが関西弁になっちゃいますけど、そこはお許しください(笑)。
――野村さんだからこそ伝えられること、伝えたいことは?
選手ひとりひとりのオリンピックに込めた思いや積み重ねた直向き(ひたむき)な努力、4年に一度の大舞台で戦う姿を、自分の経験を織り交ぜながら伝えていきたいと思います。
そして、勝利至上主義と言われてしまうかもしれませんが、選手たちが目指しているのはそこである以上、勝負に対しての厳しさも自分は伝えるべきではないかなと思っています 。