『2022FNS歌謡祭』第2夜の放送直後に、芸人によるガチのロックフェスが開催されます。

歌と演奏はすべて芸人!笑いを封印して、完全なるアーティストとして挑む『フジ芸人ロックフェス』(12月14日/フジテレビ)が放送されます。

『2022FNS歌謡祭』第2夜の味わいをそのままに、その直後の放送枠で「異色の新音楽祭」が誕生します。

MCは、渡辺直美さん。サブMCは、澤部佑(ハライチ)さんが務めます。

出演者は、以下の通り。

VOCALIST:

長田庄平(チョコレートプラネット)

金ちゃん(鬼越トマホーク)

黒沢かずこ(森三中)

こがけん

那須晃行(なすなかにし)

原田泰雅(ビスケットブラザーズ)

BANDMEMBER:

岩橋良昌(プラス・マイナス)

きん(ビスケットブラザーズ)

こまつ

チャンス大城

中川剛(中川家)

中西茂樹(なすなかにし)

ニッポンの社長

濱口優(よゐこ)

藤田憲右(トータルテンボス)

松浦真也

餅田コシヒカリ(駆け抜けて軽トラ)

ゆうたろう

DANCEPERFORMER:

芦名秀介(デカダンス)

加藤諒

かみちぃ(ジェラードン)

金城めくるくん(ウォーリーズジャパン)

タクトOK!!(Everybody)

田中凌(ブルーレディ)

はしも(スクールゾーン)

坂井良多(鬼越トマホーク)

(敬称略/五十音順)

企画・プロデュースの福山晋司が語る、番組誕生までの裏側

企画プロデュースの福山晋司(フジテレビ編成部)が、番組誕生までの舞台裏を語ります。

MCは渡辺直美とハライチ澤部佑!

構想は、春ごろにさかのぼります。渡辺直美さんに主催者になってほしいと企画書をもって直談判。ミュージカル「ヘアスプレー」の期間中に並行するプロジェクトになるにも関わらず、直美さんは快諾、本番期間中でもリモートでの打ち合わせに応じてくれました。

直美さんならではの直感から来る、素晴らしいアイデアをいくつも提案してくれて、実際にフェスの構成にもその要素は盛り込まれています。

そして本番では、直美さんにしかできない「華」のあるパフォーマンスをオープニングから披露してくれます。

もう1人のMCが、澤部さん。直美さんと澤部さんと、自分は10年以上前の話になるのですが『ピカルの定理』という番組でご一緒させていただいた間柄です(当時、福山は総合演出を担当)。

それぞれが10年も経てば、かなり違う境遇にはなっているのですが、ここで再び「交差点」を作りたいと思ってのオファーでした。快諾してくれた2人には感謝しかありません。

本番の彼らのMCは、久しぶりのかけ合いとは思えないさすがの阿吽(あうん)の呼吸でした。直美さんと澤部さんは、会う人話す人みんなを笑顔に、そしてハッピーにする天才です。

歌終わりのホッと一息つけるバックヤードでMCをしてもらったのですが、そんな2人の平和な空気と相まって、すごくいい意味での超緩(ゆる)い雰囲気と面白さが詰まったトークになっています。

ハードルをあげてしまうようですが、どこのトーク番組にもないことを彼らがさらりとやってのけているので、ぜひ見過ごさずに堪能してほしいです。

長田庄平もガチで熱唱!本気すぎるボーカルメンバー

この企画は、モノマネ番組でもなければ、カラオケで高得点を目指す番組でもありません。いかにアーティストとして歌と演奏を自分流に表現できるのか。ストイックに笑いを封印して、音楽のパフォーマンスのみで、どれだけ観客の心を動かせるのか?という企画です。

ボーカリストのキャスティングでは、歌唱力はもちろんのこと、世界観と音楽への愛という基準を重視しました。

アーティストキャラの憑依(ひょうい)っぷりで見せる黒沢かずこさんや、誰よりも高音、喉にこだわる長田庄平さん、WANIMAの名曲に得意のラップをアレンジする原田泰雅さん、歌が終わっても興奮冷めやらずアドリブで歌い続けたこがけんさん。

歌い手だけではありません。なすなかにしは那須晃行さんの圧倒的な歌唱力に感化されてか、相方の中西茂樹さんはこの日のために自らギターを購入し猛練習。

鬼越トマホークは、金ちゃんの甘い声は有名ですが、相方の坂井良多さんがこの番組ならではの形でステージを盛り上げてくれます。

音楽への愛はもちろん、この夜だけは封印したはずの笑いが滲(にじ)み出ています。

濱口優が満身創痍(そうい)でドラム演奏

当然の話ですが、バンドメンバーのカロリーが一番高いです。ボーカルが悩んだ末にそれぞれ楽曲を選んだら、そこから楽曲の振り分け、アレンジャーによる譜面作成、という段取りを踏むので、十分な練習期間を確保できない曲も出てくるわけです。

まずはリモートでやりとりし、個人練習をしてもらい、スタッフのもとに練習映像を自撮りでアップしてもらい、そこから譜面をブラッシュアップして…と、地味に進めていくしか方法はないのです。

本当に本番に間に合うのかと不安がマックスだったときに、吉本新喜劇の松浦真也さんが自宅で部屋着のまま無表情で淡々と、しかし完璧に弾いているギターの練習映像を送ってきてくれました。「この番組は絶対に成功する!」と救われた感覚を今でも忘れません。松浦さんは僕の中のヒーローです。

本番2週間前から、ようやく合同練習。ヘビメタのギターソロを驚くほど上手に弾けるのに譜面がまったく読めないチャンス大城さん、合同練習に来ているのに別部屋にこもりきりになってひたすら個人練習に徹する、音楽でも職人肌を発揮する中川剛さんなど、とにかく個性が炸裂(さくれつ)する現場でした。

ドラム担当の濱口優さんが肉離れで足を引きずりながらスタジオに入ってきたときには、どうなるかと思いましたが、後輩をまったく委縮させないその人柄でバンドのムードメーカーとなってくれました。

プロ級のドラムの腕前を誇るゆうたろうさんが、喫煙室を基地にしてバンドメンバーとコミュニケーションをはかり、チームを引っ張ってくれたことも大きいです。

「やばいやばい!」「次までに覚えてきます!ごめんなさい!」と焦りながらも、どこか部活のノリというか、青春のノリがあってすごく尊い時間でもありました。

自分が個人的にすごくお仕事がしたかったニッポンの社長の2人とは、これが初仕事になりました。ニッポンの社長のネタが大好きなのに、彼らに延々ギターの練習をお願いしている自分に変な感覚を抱きつつも、この番組がのちに大ブレイクするニッポンの社長の貴重な映像になることを楽しみにしています。

最後に、この番組のきっかけとなったのは、2015年のめちゃイケ27時間テレビ(『FNS27時間テレビ2015』)での深夜の音楽コーナーです。当時、片岡飛鳥総監督のもと、自分がそのコーナーの演出を担当しました。

時代も変わりましたが、お世話になった師匠と伝説の番組に対する、ちょっとした「アンサーソング」となる番組になればと思っています。

芸人さんたちの類まれなる音楽の才能、いつまでもそこにある青春のノリ、愛すべき真面目な横顔、実はそんなところこそ味わい深い『フジ芸人ロックフェス』、必ずご覧ください!

FODで、未公開部分を詰め込んだ「スペシャル版」を独占配信!

なお、地上波本放送に入りきらなかった未公開部分を詰め込んだ「スペシャル版」は、12月24日(土)夜からFODで独占配信!

MC2人と歌を終えたボーカリストたちのバックステージトークや、アドリブで披露された歌、ボーカリストたちのドキュメンタリー映像、全員がステージに集まってのエンディングトークなど、泣く泣く地上波ではカットした部分がたっぷり堪能できます。

『フジ芸人ロックフェス』は、12月14日(水)23時15分より、フジテレビで放送されます。