東京2020オリンピックで活躍が期待されるアスリートたちに密着するスポーツ番組『村上信五∞情熱の鼓動』。

12月30日(月)の放送は、ソフトボールの上野由岐子と陸上の桐生祥秀の強さの秘密にフジテレビ系東京2020オリンピックメインキャスターに就任した村上信五が迫る。

村上は、ソフトボール日本代表が合宿をしている島根を訪れ、ソフトボール界のレジェンド・上野由岐子と初対面。

上野は、2008年北京オリンピックで、決勝まで3試合連続で完投、413球を投げ金メダル獲得の原動力となった。あれから11年たち、37歳のいまなお現役生活を送っている。

上野の最大の武器は、世界最速と言われるストレート。いまだ日本人の中では最速を誇っている。そんな上野の前で村上がピッチングに挑戦。

野球経験はあるが、ソフトボールは「ちんぷんかんぷんでさっぱり」という村上。ボールの持ち方や足の運びを一つひとつ確認するように教わっていき、「やばい、深すぎる。ピッチャーのここの世界、すごいですね」と感慨を覚える。

どうしても、上野のスピードへのこだわりが気になり、「マックス何キロぐらいですか?」と質問するも、「スピードにはこだわって投げてない」と意外な答えが。ケガにつながってしまうため、むしろスピードが出過ぎないよう気を付けているという。

上野が大切にしているのは、ボールの速さよりも質、“コントロール”で、「ノーヒットノーランも意識はしているが、失投さえなければできる」との発言に、「大名言!それって普段の意識の高さじゃないですか」と、圧倒される。

上野とソフトボールの出会いは、子どもの頃にたまたま友達に誘われたのがきっかけ。子どもの頃から厳しい指導を受けていたかと思いきや、小学生の頃はソフトボールが遊び相手の感覚で楽しかったと言い、「まさかこんなにずっとやるとは思ってなかった」と、想像と違った答えに村上は驚く。

上野が中学生の頃にソフトボールがオリンピック種目になり、そこで初めてオリンピックを意識。その後、2004年アテネオリンピックに出場しエースとして開幕戦のマウンドを任され、日本代表は銅メダルを獲得。

上野の競技人生の浮き沈みを折れ線グラフにして振り返ると、アテネから北京までの4年間が「本当につらかった。もうすっごい追い込んで」と苦しんだ日々を語る。そして、北京で世界一の称号を手にした後、グラフは急降下。一体何があったのか?

ロンドン・リオと2大会連続でソフトボールはオリンピックの正式種目から外れ、上野は目標を見失った。そんな空白の11年、今日に至るまでレジェンドはどのように過ごしてきたのか。さらに、東京オリンピックで、次世代の選手たちが台頭する中、代表候補で最年長の上野の思いに迫る。

桐生祥秀の 速さの秘密に迫る

次に、村上は、陸上・桐生祥秀の公開練習を見学。この日行われたトレーニングは、120キロのバーベルを持ち上げる筋力トレーニング、そして坂道ダッシュ。高校時代からやっている、この坂道でのダッシュに桐生の速さの秘密が隠れているという。他の選手とは違う、桐生の足にある秘密とは。そして、独自の走法「フラット接地」についても解説。

また、0.1秒を削る作業に挑む桐生は、東京オリンピックに向けて秘策を用意していた。なんと、今年の夏にスパイクを変更。フィールドとの接地力を強めるピンを外すという、今までの陸上の常識からは考えられないものだった。オリンピックまで1年を切ったタイミングでの変更はかなりのリスクを伴う。秘策スパイクにした理由とは。ここに、桐生の走り方と速さの秘密がみえてくる。

そして、自身2度目の出場となる東京オリンピックへの思いを聞いた村上は、「現役の脂乗ってるバリバリの時に迎えるって、他の競技の人にも言ってるんですけど、各競技の神様がお前まだ頑張れよって言うてると思います」とエールを送る。

取材を終えて、「面白かったですね、天才肌やね。あの奔放さがいいですよね」と感想を語った。