石橋貴明がさまざまなテーマをゲストとともに掘り下げるフジテレビ『石橋貴明のたいむとんねる』。
2月3日(月)は、爆笑問題の田中裕二をゲストに迎え、たいむとんねるリスペクトシリーズ第2弾の2週目「この名曲の歌詞全部同じ人が作ってます 松本隆ってすごい! 完結編」を放送した。
“言葉の魔術師”と呼ばれる作詞家・松本隆が手掛けた詞への熱い思いが止まらない石橋と田中が、前週に引き続き松本の世界観について語った。
まずは松田聖子編の続きからスタート。1982年の名曲「渚のバルコニー」について、「なんといっても季節感ですからね、この人(松本隆)の詞は!」と語り始めて…。
田中:夏になってから夏の歌じゃ遅いのよ。
石橋:ちょっと前倒しで。
田中:前倒しじゃないと!
石橋:着物と一緒です。
杉原:なるほど。
田中:ちょっと前倒しの季節感がワクワクさせる!渚のバルコニーの初夏感とか…!
石橋:初夏感(笑)。
田中:初夏感すごくて、「♪馬鹿ね呼んでも無駄よ 水着持ってない」
石橋:初夏だから!
田中:まだ水着じゃないのよ、初夏なのよ!
石橋:初夏!
田中:ね!その後(歌が)続いていくと「♪砂の浮いた道路は 夏に続いてる」って。うわぁ~、もう夏が目前っていう。
松本が手掛けた松田聖子の曲を振り返り、田中は「松田聖子さんの成功は松本隆なくしてはない」と締めくくった。
これまで2000曲以上を作詞してきた松本。そのシングル曲の中で売り上げ第1位は何か?と杉原千尋アナウンサーから問われると、田中は「僕知ってます」と返答。すると石橋が…
石橋:CDが売れる全盛の時代になってきた方が売れてるから…
田中:お!お!お!
石橋:例えば… KinKi Kidsとか。「硝子の少年」!
田中:ピンポン正解!
石橋:(ガッツポーズ)
田中:早い!一発ツモった!
石橋は鋭い考察で見事正解したのだった。
そして田中は「有名な曲ももちろんありますけど、そこまで大ヒットじゃない曲も入れてみた」という【田中裕二セレクション】を紹介。
ここで全8曲を振り返り!
「ルビーの指環」寺尾聰(1981)
田中は「♪くもり硝子の向こうは風の街」という出だしの歌詞に「1フレーズ目で松本隆なんですよ!」と語り、松本が生まれ育った青山一帯の原風景を「風街」と呼んで心のよりどころとして大切にしていると説明。もともと寺尾の大ファンであった松本のこの曲への思い入れが強いことを解説した。
「タイム・トラベル」原田真二(1978)
「ハイティーン・ブギ」近藤真彦(1982)
この曲の作曲は山下達郎であることから、石橋が山下との思い出を語った。
石橋:山下達郎さんがカラオケ店で歌った「ハイティーン・ブギ」をボクは聞きました。
田中:これは超レア!
石橋:山下達郎さんが生まれて初めてカラオケ店に行ったときに「達郎さん何か歌ってください」って!
田中:えぇ~!
石橋:俺は言ってない。秋元(康)さんが言って。秋元さんと俺と(竹内)まりやさんと、達郎さんがいて。
田中:うーわ!すっごい。
カラオケ機材の音響の調整をしっかりとしてから「ハイティーン・ブギ」を披露してくれたのだそう。「すっごい良かった!」という石橋に「すごい経験ですね。いいなぁ」と田中は声を上げた。
一方、田中は日本大学芸術学部の二次の実技試験で「ハイティーン・ブギ」を歌い合格したことを明かした。
「外は白い雪の夜」吉田拓郎(1978)
田中は「僕は日本の歌の中でも詞で言ったらトップにいくぐらいすごいなと思っている」という、この曲について解説。男性が作詞をする別れの歌は“振られた”という内容の歌詞が多いが、これは“振る歌”なのが珍しい。
そして、歌詞の1番が“振る”男性目線、2番が“振られる”女性目線、3番が男性、4番が女性と交互に視点が変わり、まるで1本の映画のストーリーのようになっていて「1フレーズ1フレーズコピーにしていいくらい、ものすごい綺麗な詞が続く」と熱弁。石橋も「ゆっくり聞いてみよう」とうなった。
「君は天然色」大瀧詠一(1981)
田中曰く、松本が大瀧から作詞の依頼を受けた少し前に、若くして亡くなった松本の妹をイメージして書いた歌。
「メイン・テーマ」薬師丸ひろ子(1984)
「冬のリヴィエラ」森進一(1982)
石橋は「リヴィエラなんてどこだかわからない!」と言いつつ、思わず口ずさむ。
田中:かっこいいですよね。演歌の人ですからね。演歌の人に松本隆(作詞)大瀧詠一(作曲)コンビっていう。
石橋:またこれをチョイスする森進一のセンス!
「魔女」小泉今日子(1982)
作曲は筒美京平というゴールデンコンビの作品で「この曲もいいよね」と田中と石橋。
石橋も「なかなかこの(田中の)セレクション良かった!」と大満足。
「80年代は松本隆から逃れようがない、そんな時代だった」「風とか色とかってイメージは強い」と振り返って締めくくった。