テレビ宮崎が、開局50周年を記念し、同局初となる連続ドラマを制作中だ。

宮崎出身の人気漫画家・東村アキコのコメディ漫画「ひまわりっ~健一レジェンド~」を原作に、平祐奈、高橋克典、井上祐貴といった豪華キャストで1話15分×10話の連続ドラマ『ひまわりっ~宮崎レジェンド~』として撮影がスタート。

撮影から3日目という2月10日(月)に、3人のキャストが揃って会見。撮影序盤とは思えない和気あいあいとした雰囲気の中、時にほっこり、時に爆笑が巻き起こった会見の模様をレポートする。

まず、会見場に入ってきた高橋を見て、その髪型にくぎ付けとなった。娘・アキコ役の平が「ヅラっぽい感じで…(笑)」と評するように、髪型のインパクトが抜群だ。

無邪気な言動で周囲を困惑させるアキコの父・健一を演じる高橋は、「パッと見て面白い違和感があったほうがいいかな」との思いから「長年付き合っているけど、ず~っとそこが気になっているような“ヅラ感”」を意識して髪型を作っていると明かした。また、スーツもバブルの頃を彷彿とさせる3ボタンを選んだそうだ。

現在、大河ドラマに出演するほか、別の作品では、刑事、銀行マンとクールな役柄を並行して演じていて、そこから休みなくこの作品にクランクインしたという高橋。あまりにぶっ飛んだ役に「(今後)もう大河のオファーは来ないかなぁ。そうしたら宮崎に責任取ってもらって、産地直送のフルーツ屋さんでもやらせてもらおうかな」と、クレーム!?を織り交ぜながらとてもうれしそうに話す。時折、宮崎弁でコメントするほど「宮崎が好き」だという思いが伝わってくる。

そんな中、宮崎からやってきた記者からの「著名な俳優さんとしてローカル局のドラマに出ることの意義をどう感じているか?」との質問には、「どんな作品でも分け隔てなく向かうので…。ただ、今コンプライアンスに縛られる作品が多い中、地方局が作るものは地方らしさというか、どこか開放された部分というか、自分たちの価値観を基準にしているというのはすごく感じます」と真摯に答えた。

一方の平は、健一と同じ会社で働く会社員役。社会人役は初めてだそうで、「やっとできるんだって思いながらも(社会人に)見えるのかなっていう不安はあるんですけど、うれしいです」と満面の笑み。

高橋が全身で繰り出すコミカルな芝居には「笑いが止らなくなる」そうで、「お父さんの暴れ方がすごい(笑)。漫画の静止画で描かれている一つひとつの動作や仕草が、ちゃんと体で表現できるということに感動してしまった」と話す。すると高橋が「祐奈ちゃんにはもっとまっとうな道を歩んでほしいので、あんまり参考にしないでほしい」と苦笑。それでも平は「勉強になります」と尊敬のまなざしで高橋を見つめていた。

そんな平が演じるアキコの恋人候補が、井上が演じる健一(父と同じ名前なので、「健一2号」と呼ばれる)。イケメンながら天然な役ということで、井上には「自身の天然エピソードを」との質問が。

すると「自分で天然だとは思っていないんですけど…」と前置きしつつ、「撮影2日目の朝、6時20分に家を出るつもりで起きてケータイを見たら21分だった。急いで準備して駅に向かって『何分だろう?』と時間を確認したら、3時27分だったんです…」という天然確定の体験を披露。

「うふふふ」と平が笑う一方、高橋は「…!?お前、大丈夫か?ちょっと(ボケるには)早くないか?」と驚愕していた。ちなみに、井上はその後、自宅に戻り再び就寝し、定刻に起きて撮影に向かったそうだ。

3人ながら次々とエピソードが飛び出す、楽しくて温かい雰囲気が印象的な会見だった。ドラマは、5月中旬からテレビ宮崎で放送がスタートし、その後、配信や各エリアでの放送も予定されているとのこと。宮崎を舞台にした超ローカルコメディに期待したい。

会見終了後、フジテレビュー!!は、テレビ宮崎の阿部祐也プロデューサーに話を聞いた。

――『ひまわりっ』というタイトルや1話15分という放送枠は、連続テレビ小説を意識されてのことですか?

確かに最初は、朝ドラのイメージもあったのですが、本当にコメディですので1時間でやるよりも15分のほうがより面白くできるということで、「じゃあ15分を10話でやってみよう」ということになりました。僕らも初めてのドラマ作りでこれが正しいのかどうかはわからないですけど、「挑戦」という意味では面白い取り組みかな、と思っています。

――高橋さんを始めとしたキャストのみなさんも本当に楽しそうですね。

ありがたいことです。僕らもスタッフも一丸となってとても楽しくやっていますので、きっといい作品になる…と信じています。

――放送を楽しみにされている視聴者のみなさまへメッセージをお願いします。

まずは県民のみなさんに50周年の感謝の思いを込めて放送するというのが第一なんですが、それプラス宮崎のよさを全国に発信するというのが目的です。まずは、宮崎から、そのあとで配信や各エリアでの放送も予定していますので、ぜひご覧いただいて宮崎の魅力を知っていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。