生き物たちが絶滅した理由を自虐的に語る、笑えて学べる動物図鑑「わけあって絶滅しました。」シリーズで90万部の大ヒットを生んだ、ダイヤモンド編集部の金井弓子さんに密着しました。
また、金井さんが手がけ、偉人の失敗や人間くささを紹介した「東大教授がおしえる やばい日本史」は、シリーズ69万部のロングセラーを記録するなど、立て続けにヒットを飛ばしています。
金井さんは、小学生の頃、怒られがちだったものの、本を読むことだけは怒られなかったと言います。
「本の中では、はちゃめちゃなことをやっても怒られない」ことに魅力を感じ、本の世界に飛び込みました。
番組では、金井さんが本を作る上でのこだわりについて迫りました。
“ゆる系イラスト動物図鑑”のブームを作ったダイヤモンド編集部・金井弓子さんの“セブンルール”とは?
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ルール①:本の企画はタイトルから決める
この日、金井さんは、新たな企画をデザイン会社に発注。
ネットで発表されていた犬の日常を描いたコミックエッセイに書き下ろし加えて、作品集にするといいます。
内容やデザインを決める前に、金井さんは「犬のかわいいところ大全」とタイトルを決めました。
金井さんにとってタイトルは、大黒柱といったポジションだそうです。
これを受け、尾崎世界観さんは「自分は(タイトルを)後でつけるので、全然感覚が逆ですね」と感想を。本谷有希子さんも「後だよね」と相槌を打つも、「人によって、先にタイトルが浮かんでそれに沿って書いていく人もいらっしゃる」と説明しました。
長濱ねるさんが「これだけヒットを飛ばしてるということは、何か法則を掴んでるんでしょうね」と分析すると、本谷さんは「ずるいな…」とニヤリとしました。
ルール②:怒られても粘る
この日の打ち合わせでは、漫画のコマを大きく見せるため判型を横型にするというデザイナー・辻中さんの提案を受けるも、「本当にこれがベストなのか…」と、徹底的に粘り続ける金井さん。
一度は納得したものの「(書店の)店頭で売り場が組みづらくなるのでは?踏ん切りがつかない」と、また悩みます。不安になった金井さんは、さらに、縦型に戻して2パターンを作って出力してほしいと依頼するも、「それだとただのマンガにしかならへんやん!」と反対されてしまいます。
持ち前のしつこさから、ときには怒られることもあるそうですが、「(それでも)聞かずにはいられない。相手のテンションが上がっていたり、オブラートが剥がれてきたときに出てきたものの方が、生っぽくて面白い」と、怒られることすらも楽しんでいるそうです。
そんな金井さんについて、10年来の付き合いがある辻中さんは「めんどくさい以外に何もない」とつぶやきました。
ルール③:面白い本は見出しを全部書き出す
金井さんが子どもたちに本を届ける上で大切にしていることが、自分が気に入った本の見出しを全部書き出すということ。
元の情報からどう加工されて良くなっているのかを知るために、あらゆる要素を削ぎ落として1番シンプルな構造に巻き戻す作業をし、本を分析。
さらに、子どもが読み通せるように、大見出し、小見出し、次の階層への流れを作るといった工夫を凝らします。
ルール④:休日は夫とポケモンカードで遊ぶ
金井さんは同業者の夫について、「気軽にいつでも付き合ってくれる遊び相手みたいな感じ」といい、休日をともに過ごすことも多いそう。
この日は外で一緒にランチを楽しむと、家に帰りポケモンカードでバトル。
何気なく買ったことがきっかけで、ハマったという金井さんですが、今では夫の方が強くなってしまい、悔しい思いをしているそうです。
ルール⑤:金太郎飴みたいな本を作る
金井さんが、本を作る上でこだわっているのは「どこを開いても面白い」“金太郎飴みたいな本”にするということ。
原稿の締め切りが翌日に迫っていても、隠しキャラを足したり、付録の巨大ポスターに、恐竜や動物と一緒にサラリーマンを加えるなど、細かいところにまで遊び心を忘れません。
ルール⑥:本の表紙は書店で決める
表紙の試し刷りが、ツヤのある紙とマットな紙の2タイプで上がると、ここでも金井さんは悩みます。
そんな中向かった先は、会社近くの書店。お店に許可をもらい、店頭に並べることで最終決定を行います。
店内の照明や、周りの本の写り込みでどのような印象になるかを確認した上で、金井さんは今回ツヤのあるタイプの表紙を選びました。
ルール⑦:小学4年生のままでいる
本で紹介されていた生き物が間近で見られる、現在、大阪で開催中の「わけあって絶滅しました。展」。
絶滅してしまった生き物たちに面白みを見出したきっかけについて、金井さんは「絶滅した生き物って当時繁栄していた、すごくイケてた生き物なんです。弱いから破れて絶滅するわけじゃないということを知ってもらいたかった」と語りました。
そして「(本の魅力に気付いた)小学4年生と同じ感覚を持って、自分が『読みたい、楽しい』と思ったことを形にしたいです」と明かしました。
そんな金井さんに、4年生のときの記憶を聞いてみると「とにかく怒られていたっていう記憶しかないですね」と笑いました。
スタジオでは、キャストの精神年齢の話題に。長濱さんは「17歳。上京したのが17なんですけど、そこから進んでない気がしますね」と明かし、本谷さんは「何歳か分からないんだけど、20歳のときの方が精神年齢高かったと思う」と分析しました。
YOUさんは「挑戦的な、実験的なことなんですけど…」と前置きし「68!」と答えると、青木崇高さんは「何ですか、それ」と、ツッコミ、スタジオは笑いに包まれました。
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8月23日(火)放送の『セブンルール』では、花火師・松井のの子さんに密着。
30歳目前で憧れの世界へ。そこで待っていたのは、一瞬たりとも気を抜けない、常に危険と隣り合わせの日々でした。コロナ禍を経て、3年ぶりに迎えた有観客での花火大会。待ちに待ったその日、夏の夜空に大輪の花を打ち上げる職人たちが思うこととは…。
花火師・松井のの子さんの7つのルールに迫ります。