『純愛ディソナンス』第5話完全版
新田正樹(中島裕翔)がケガをして入院していることを知った和泉冴(吉川愛)は、居ても立ってもいられなくなり病院へと駆けつける。
病院の屋上にいた正樹を見つけ、ようやく落ち着きを取り戻し、帰ろうとする冴。そんな冴を、正樹は何も言わずに後ろから抱きしめる。我に帰り、冴から体を離した正樹は、「ごめん」とだけ言い残して去っていった。
<ドラマ『純愛ディソナンス』これまでのあらすじ完全版>
「コアスパーク」社長の路加雄介(佐藤隆太)は、SNSで正樹に関する情報をチェックしていた。そこで、5年前に正樹が教師を辞めた理由は、冴との写真が出回ったせいだと知る路加。
別の日、路加は、コラボ小説の打ち合わせで“美南彼方”の名で活動する小説家であり正樹の妻・愛菜美(比嘉愛未)と会う。
愛菜美は、主人公が結婚生活を守るためにセカンドパートナーを決める、という路加のアイデアを元にして、次回までに草案を出すと約束。その際、次回の打ち合わせ日として路加が提案したのは、正樹と愛菜美の結婚記念日7月11日だった。
路加は、「結婚記念日は、いつも予定を入れずに空けている」という愛菜美に、「記念日なんかにこだわっているカップルは、大抵浮気する」と言い出し、同席していた冴から非難される。
そんな折、冴は、愛菜美から誘われて一緒に食事に行く。
自分が紹介した編集者が、冴の小説を「退屈だ」と酷評したことを知った愛菜美は、まだチャンスがあるのだから諦めないよう助言した。
同じころ、正樹は、アポも取らずに訪ねてきた路加から、コアスパークが運営するアプリ「セカプリ」のプレミアム会員に、「モノリスエステート」が所有しているリゾート物件を使ってもらうという企画を提案される。
路加は、かつてある会社からゴミのように扱われた経験を話すと、5年前という言葉を持ち出し、同じように苦労してきた正樹となら良いパートナーになれる、と続けた。「上司に相談してみる」という正樹に、路加は「なるべく早く物件が見たい」と言って、「7月11日はどうか」と持ちかける。
仕事を終え、レストランまで愛菜美を迎えに行く正樹。すっかり酔ってしまった愛菜美は、「和泉さんも送ってあげて」と正樹に頼んだ。
正樹は、車で冴をシェアハウスの前まで送っていく。すると、朝比慎太郎(髙橋優斗)が出てきた。愛菜美の姿を見た慎太郎は、冴が彼女に信頼を寄せていることに不安を覚え…。
7月11日の朝、1泊の予定で路加と物件を見に行くことになった正樹は、待ち合わせ場所にいた。するとそこに、なぜか冴がやってくる。遅れて現れた路加は、冴をアシスタントとして同行させると正樹に告げた。
一方、シェアハウスの前には、冴の母・静(富田靖子)の姿があった。
静は、外に段ボールを出しにきた村上晴翔(藤原大祐)にわざとぶつかり、どこかを痛めたようなそぶりを見せてシェアハウスの中に入り込むことに成功。だが、晴翔が痛めた箇所を冷やすための準備をしている間に、姿を消してしまう。
リゾート物件を見て回った正樹たちは、ホテルのレストランで夕食をとっていた。その途中、電話を受けた路加は「トラブルが起きたから、明日の内見はキャンセルしたい」と言って帰ってしまう。
実は、これは路加が仕組んだもの。路加は、正樹と冴が同じホテルに泊まっていることを愛菜美に伝え、2人が結ばれるかどうか賭けをしていた。正樹と冴が結ばれれば路加の勝ち。そのときは愛菜美とひと晩過ごすという賭けだった。
正樹と2人きりになった冴は、5年前、正樹に誕生日を祝ってもらったときのことを思い出していた。だが、すぐに気まずさに耐えられなくなり、部屋に戻ると言って席を立つ。
ところが、冴の部屋はなぜかキャンセルされていた。系列のホテルにも空き部屋がないと知った冴は、ホテルを後にする。
そんな冴に気づき、後を追いかける正樹。「そうやって優しくしないでください。勘違いしますよ」。冴がそう言うと、正樹は「放っておけるはずがない」と言って、自分が泊るはずだった部屋を冴に譲った。
冴は、鍵を置いて出て行こうとする正樹を呼び止め、彼の気持ちを聞こうとする。しかし正樹は、ここでも「ごめん…俺には何も言えない」と返すだけ。冴は、そんな正樹に「もう2度と、謝るようなことはしないでほしい」と言うと、プッと吹きだした。
「その情けない顔、5年前と全然変わってない」。冴は、そう言うと、5年前、無理をしてケーキを食べてくれた正樹のことを思い出したと話す。正樹は「忘れられない」と返すと、誤魔化すように時計を見て、部屋を出て行く。冴は、そんな正樹に、「結婚記念日、おめでとうございます」と声をかけた。
そのころ愛菜美は、自宅で慎太郎と会っていた。慎太郎から連絡があったのだ。慎太郎は愛菜美の本当の目的を探ろうとしていた。愛菜美は、「人は裏切るものだから、いくら尽くしても報われない」と言うと、正樹と冴が今、同じホテルに泊まっていることを告げ…。
未明に自宅マンションに戻ってきた正樹は、目を覚ました愛菜美に「ごめん」と謝った。正樹は、愛菜美を抱きしめ、彼女にキスをして…。
朝、シェアハウスに戻った冴は、慎太郎に特製オムライスをリクエスト。冴たちが食べようとしたところに、いきなり2階から静が姿を現す。
冴は、突然のことに驚き、すぐに静を追い出そうとした。だが、「ここで暮らす」などと叫びながら激しく抵抗する静。2人の間に割って入った慎太郎は、今日は帰るよう静を諭すが…。
別の日、コアスパークを訪れた愛菜美は、路加にコラボ小説の草案を渡す。その席で愛菜美は、「今回の企画の間だけでも、私のアシスタントにならないか」と冴に持ちかける。
冴の部屋を訪ねた慎太郎は、事情を知らない晴翔が静を室内に入れてしまったことを冴に伝える。そこで冴は、愛菜美のアシスタントになったことを慎太郎に報告した。それを聞いた慎太郎は、「あの女に関わるのはもう止めろ!」と言い、5年前に正樹と冴の写真をばら撒いたのが愛菜美であることを打ち明ける。
冴は、正樹と愛菜美が暮らすマンションを訪れた。エントランスから出てきた愛菜美に、「なぜ写真を流したのか」と問いかける冴。すると愛菜美は、「それの何がいけないの?」と返し…。