二宮和也さんが主演を務める映画「TANG タング」の初日舞台挨拶が、8月11日に行われ、二宮さん、満島ひかりさん、市川実日子さん、小手伸也さん、奈緒さん、かまいたち(山内健司さん、濱家隆一さん)、景井ひなさん、武田鉄矢さん、三木孝浩監督が登壇しました。

この作品は、イギリスのハートウォーミング小説「ロボット・イン・ザ・ガーデン」を日本版のアレンジを加えて実写化したもの。

二宮さん演じる、妻に捨てられ人生に迷うダメ男・健と、記憶をなくした迷子のへっぽこロボットが、人生の宝物を探す冒険ファンタジー。

二宮和也「いい酒が飲めそうだな」原作者からの称賛にニッコリ
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武田鉄矢 二宮和也を大絶賛!「ただ者じゃない」

イベントでは、MCから「作品で一番グッときた、感動したシーンは?」という質問が。

武田さんは「この映画のキャッチコピーには『記憶をなくしたロボットと、ポンコツ男の物語』とある。今までのファンタジーなら『記憶を失った青年と、ポンコツロボットの物語』だった。この映画の奥底にあるのは、人間らしさとは何かをロボットに語らせる、ということ。ロボットから人間性を教えてもらう時代に私たちは生きている、ということを教えてくれる映画」と考察を語りました。

“先生”のような語りに、二宮さんは「起立、気をつけ、礼!」と呼びかけ、キャスト陣がそろって頭を下げる場面も。武田さんは「また明日。授業が終わりました」と微笑みました。

そんな武田さんは、二宮さんについて「大したもんですよね。同じ事務所の若手をたくさん見てきて、この青年は残念なことに“生徒”じゃなかったですが(笑)。才能があるなと思いました。楽に演技してるでしょ?力(りき)むんですよ、動きもしない人形相手に芝居をすると。それを気負わずにさらっとできるのは、内側に俳優としての高い境地をよほど持ってないとできません。私はいつも心の中で『さすが二宮』(と思っている)。クリント・イーストウッドからOKをもらった俳優は、ただ者じゃない」と絶賛し、会場からは大きな拍手が送られました。

三木監督も「本番の2秒前くらいまでゲームやってますからね」と、二宮さんの様子を明かしました。すると二宮さんは「肩がハマらない。ずっと外れっぱなしなんです(笑)」と苦笑い。

小手さんは「(撮影現場に)散歩するように入ってきました。スマホを衣装にしまってました」と暴露し、笑いを誘いました。

かまいたち・山内健司、濱家隆一より「ジョニー・デップ」!?

本作のキャッチフレーズ「キミとなら、きっと大丈夫」にちなみ、自身が“きっと大丈夫”と思える存在を挙げることに。

二宮さんは「一緒に仕事をしてくださる人たち。若い頃に、先輩から『一緒に死んでくれる人を探しなさい』と教わって生きていきたので。『自分が成長して大きくなったときに、君を使って生きながらえようとする人はたくさん出てくるだろうけど、君とだったらどうなっても死んでも構わないという人を1人は見つけなさい』と教えられてきた。僕は、共演者の人たちや制作陣との“運”は誇るべきものを持っている」と語り、観客からは再び大きな拍手がわき起こりました。

ちなみに、二宮さんにその言葉を送ったのは、故・いかりや長介さん(ザ・ドリフターズ)だそう。

二宮さんは「最近ようやくわかってきた。出会いに感謝して、次の出会いも良かったらいいなと思います」とコメント。

満島さんは「『愛』。兄弟が下に3人いるんですけど、4歳のころに弟・真之介が生まて『仲間が来たー!』って、すごくうれしくて愛おしくて。その後、妹と弟が生まれて、仲間が1人ずつ見つかって。映画も、出会った方々も、仕事自体も、世界中も、愛するものがあるから『大丈夫』って思える」と、笑顔で語りました。

そして、かまいたちの2人は…濱家さんが「20年近く一緒にやってきてますから、相方の山内」と答える一方、山内さんは「僕はジョニー・デップ」と回答。

濱家さんが山内さんを“キック”しますが、山内さんは「20年くらいジョニー・デップを見てきて、漠然とですけどなんか大丈夫そう」と続け、爆笑を誘いました。

作品概要

ゲーム三昧で妻に家を追い出された、ダメ男・春日井健(かすがい けん)。わけあって無職で人生に迷子中。ある日、健の家の庭に突然現れたのは、記憶をなくした迷子のロボット。どこからきて、何のためにやってきたか分からないそのロボットは自分のことを”タング“と名乗った。

この迷子同士の運命の出会いが、まさかの驚きにみちた壮大な冒険の幕開けだった!大人とロボット、ふたりの迷子が世界をめぐる大冒険の先に、見つけたものとは?

映画「TANG タング」は、全国公開中。
©2015 DI ©2022 映画「TANG」製作委員会
配給:ワーナー・ブラザース映画