マンネリ気味の鶏そぼろが、簡単にレベルアップします。

「三度の飯より肉が好き♡」

そんな肉への熱い思いを抱える“肉食系女子”のみなさんに送る【肉loverの感覚レシピ】。

キャンプで塊肉を焼くのが一番のストレス解消法という、自身も大の“肉lover”の料理家・今井真実さんが、“だいたいの感覚”で作れる肉レシピを綴ります。

<【肉loverの感覚レシピ】過去のレシピ>

第19弾となる今回は、今井さんが、うまくポロポロにできずに「苦手意識があった」と語る「鶏そぼろ」。レンジを利用することで、上手に仕上がります。

旨みたっぷり×レンジで簡単!ナンプラー鶏そぼろ

定番のおかずの「肉そぼろ」。

私は、この調理に苦手意識がありました。うまくポロポロにならないんです。

お肉の一粒一粒にしっかり味が染み込み、なおかつしっとりして…そんなそぼろを目指し何度も練習して、最初に煮汁とひき肉をよくなじませるという調理法に落ち着きました。

そこから、いろいろ頑張って「これ、なくてもいいんじゃないかしら?」と、調味料を引いていきました。

そして、あるときレンジ調理を試したところ、「!!!」。

驚きました。これが、一番上手に仕上げられる!

冷蔵庫にあるとないとじゃ大違い。これからの季節に大活躍。とってもおいしい「ナンプラー鶏そぼろ」です。

<【インタビュー】偏食の子どもが「おいしい」と言ったらOK!“料理家・今井真実”ができるまで>

<【インタビュー】いつもの食材がこんなにおいしく!今井真実「毎日のあたらしい料理」を生み出すコツ>

耐熱用ボウル、もしくは耐熱用保存容器に材料をすべて入れ、よく混ぜます。

調味液とひき肉をなじませるため、スプーンやヘラでつぶすようにすると良いでしょう。

こんなふうに、とろとろになるまで一体化させてください。

ラップをかけます。ぴったり止めず、ふんわりかけて蒸気の逃げ道を作ります。

電子レンジで、600wで2分加熱します。

2分後は、端(はし)の方のひき肉が少し固まっている状態です。

それをまた中央に寄せて、調味液となじませるように、固まったそぼろを崩しながらよくかき混ぜます。

ラップをかけ、さらに400w(500wでもOK)で4分加熱します。

お肉と調味液が分離して、肉汁が透明になっていれば、火が通っています。

生のお肉を混ぜていたスプーンではなく、新しいスプーンでかき混ぜましょう。

切るようにほぐしたあと、つぶすようしてに調味液になじませます。

細かくポロポロになるまでよく混ぜます。

ひき肉に味が染み込み、しっとりとした「ナンプラー鶏そぼろ」のできあがり!

蒸したおなすと茹でたゴーヤにのせたり、冷奴やご飯にも合いますよ。

保存容器で作ると、そのまま冷蔵庫に入れられます。冷えると鶏のゼラチン質で固まりますが、温めると元に戻ります。

そして、なんといっても「鶏」×「ナンプラー」の旨みの組み合わせ。

旨味がたっぷりの、このそぼろは「スープの素」になるんです。コンソメや鶏ガラスープの素のように、いろんなお料理のコク出しに使えます。

少し余ったら、炒め物や、チャーハンなどに混ぜ込んでみてください。あっという間になくなっちゃいます。

卵かけご飯に、このそぼろをのせて食べるのが、また最高!親子丼のような味わいになるんですよ。

おそうめんがおいしい、暑い夏にも大活躍です。トマトと混ぜながら食べるのもおすすめです。

便利な「ナンプラー鶏そぼろ」、ぜひいろんな食べ方でお楽しみください。

今井真実(いまい・まみ)
料理家。神戸市生まれ。三度の飯より肉が好き。雑誌、web媒体、広告などでのレシピ作成、スタイリングも担当。東京都世田谷区でソーセージなどの料理教室を不定期で開催。noteで発表したカルボナーラのレシピも大きな話題に。レシピ本「毎日のあたらしい料理 いつもの食材に「驚き」をひとさじ』」(KADOKAWA)、エッセイレシピブック 「いい日だった、と眠れるように 私のための私のごはん」(左右社)が発売中。

Twitter:@imaimamigohan

写真/今井裕治