長引くマスク生活で、顔のたるみや”老け”を実感する人も多いのでは?

たるみや、”老け顔”は、顔の表面だけにアプローチしても改善されません。重要なのはその土台である「頭がい骨」にあると教えてくれるのは、書籍「たった10秒で小顔になる頭のツボ」(SBクリエイティブ)が話題の手技療法士で整体師の吉田佳代さん。

頭がい骨の骨のつなぎ目「縫合(ほうごう)」を刺激することで、顔のたるみやゆがみ、エイジングケアの改善が期待できるといいます。

たるみやほうれい線といった「マスク老け」だけでなく、眼精疲労、首・肩こりにも悩んでいたフジテレビュー!!編集部員が、自分でできる「縫合」マッサージを吉田さんにレクチャーしてもらいました。

ぜひ動画と合わせて一緒に挑戦してみてください。

たった5分で?と疑う編集部、しかしその結果は…

百聞は一見にしかず。まずはこちらの画像をご覧ください。

「こういうビフォーアフターの写真って、微妙に写真の撮影方法や表情を変えたりしてるから違って見えるんでしょ?」と思っていた編集部でしたが、実際に吉田さんのレクチャーを受けたあと、それもたった5分程度でこの効果に驚きました。

まず、実感として顔が軽い!表情を動かしやすくなったうえに、目もぱっちりと開きやすくなりました。「小顔マッサージ」なのに、顔には触らず、頭がい骨へのアプローチだけで劇的な変化が。しかも、首と肩のコリまで解消し、顔がポカポカとなり血色も良くなりました。

ほうれい線を引き上げる「鱗状縫合」ほぐし

頭がい骨はいくつかの骨がくっついて構成されているので、その繋ぎ目である「縫合」がズレてきたり、加齢によって段々狭くなってガチガチになってしまうことで、歪みが生じると吉田さんは語ります。

そして、歪んだ状態で固まってきてしまうと、顔にも左右差が出てしまったり、血流が悪くなるためむくみやすくなり、顔がパンパンに張ってしまうとも。

まずは、“マスク老け”の原因でもある、「ほうれい線」を引き上げるレクチャーからスタート。顔の皮膚は頭からつながっているので、その土台である頭がい骨から引き上げていきます。

力加減は「痛気持ちいい」程度で、骨に当たって少し力を入れるくらいで行います。

ほうれい線に効くのは、耳の回りにある「鱗状縫合(りんじょうほうごう)」。

耳の一番高い部分から指2本分上のあたりに小指からあてて耳を囲うように指を置きます。そのまま押して斜め後方に5秒かけてスライドさせ、続いて指の位置を少し下に動かしてまた5秒かけてスライドさせていきます。

それぞれ5秒ずつでも効果はありますが、3~5セット行うと効果が出やすくなります。

<セルフでほうれい線を引き上げる!レクチャー動画>

顔のたるみを引き上げる「冠状縫合」ほぐし

続いては、顔のたるみを引き上げる「冠状縫合(かんじょうほうごう)」にアプローチしていきます。

「冠状縫合」は、目の上から前頭部に大きく広がる骨(前頭骨)と、頭がい骨の上部に左右1個ずつある骨(頭頂骨)をつなぐ縫合線です。

「冠状縫合」の周辺にあるツボ、頭頂部付近にある肌艶を良くする「顖会(しんえ)」、目の疲れに効果的な「承光(しょうこう)」も同時に刺激していきます。

耳の1番高い位置から真っすぐ上に辿ったところに小指を、こめかみに向かって残りの指を縫合に沿って当てます。そして、グッと押して後ろに向かって5秒かけてスライド、そして指を横にずらして後ろに5秒かけてスライドさせます。

アゴのラインをシャープに引き上げる「後頭乳突縫合」ほぐし

マスクに隠れていて見ないフリをしてしまいがちなのはアゴのたるみ。アゴのラインをシャープにしたいなら、「後頭乳突縫合(こうとうにゅうとつほうごう)」にアプローチ。

「後頭乳突縫合」は、左右の耳の周りにある骨(側頭骨)の後ろ側にある突起部分(乳突部)と、後頭部の骨(後頭骨)をつなぐ、左右に1本ずつある縫合線。

首中央の太い骨の上部をはさむように、人差し指から小指をあて、左右に斜め上に滑らせて引っかかる部分が「後頭乳突縫合」です。

耳の後ろの出っ張った骨のすぐ後ろ、首肩のコリをほぐす「完骨(かんこつ)」に人差し指をあて、薬指、小指もそえて「後頭乳突縫合」に引っかけて、「グーッと引き上げて5秒キープしたらゆっくりと戻します。

眼精疲労に効く「ラムダ縫合」ほぐし

眼精疲労に効果があるのは、後頭部の1番出っ張ったところから指3本分(人差し指、中指、薬指)上から、耳たぶの後ろの出っ張った骨(乳様突起)から斜め上のくぼみまである「ラムダ縫合」。目のまわりのたるみにも効果が期待できるといいます。

顔、目まわりの血行促進に効果のあるツボも同時に刺激していきます。後頭部の1番出っ張ったところから、指3本分上にある「強間(きょうかん)」、後頭部の出っ張りから数ミリ上のへこみから左右に指3本分のところにある「脳空」は、脳の血流促進が期待できるツボです。

「ラムダ縫合」はジグザグと、上から斜め下に揺らすようなイメージでほぐしていきます。後頭部の骨は揺らすことで正しい位置に戻り、目の神経にも繋がっているので目がぱっちりする効果もあります。

ガチガチ頭をゆるめて歪みを取る!吉田佳代インタビュー

――最初に顔の半分だけをレクチャーしてもらったところ、左右の引きあがりの違いに驚きました。顔面ではなく、「縫合」をほぐすことで、なぜここまで即効性があるのでしょうか?

顔を引き上げるにはまず頭から。土台である頭がガチガチに固まっていると、連動している筋肉が動かないため、表情を作るだけでシワになってしまうことも。頭がい骨縫合部分にそってほぐすことで、一緒に皮膚とつながっているお顔の筋肉も頭と一体となって動かしやすくなり、シワの解消につながります。

骨にアプローチしていくと筋肉も自然と動くようになって維持もできるようになるので、顔面だけのマッサージよりも、効果も持続しやすいです。

1回の施術でも、歪みが整うとむくみも取れてきて、血流が良くなることでスムーズに老廃物が排出されやすくなってきます。

――長引くマスク生活も、歪みやたるみに影響があるのでしょうか?

マスクって顔の筋肉の動きを制限させるんですね。そうすると表情筋をあまり動かさないので、顔がこわばってきたり疲れ顔になってきたり、たるんできたりします。

あと、コロナ禍で考えられるのは、あまり人と話さないと、表情筋も使えなくなっているとうこと。筋肉には、自分で意識して動かせない筋肉があるので、連動しあっている筋肉が動かなくなると、頭もガチガチになってしまいます。

そして、パソコン作業をしていると、目も疲れて頭もガチガチになりがちです。ずっと座っていると体も歪んでくるし、体がゆがむということは同時に頭も歪みが生じてくるということ。

頭からアプローチをすると全身にも効果が出やすいので、首肩のコリを感じている人にもおすすめです。

――やはり継続が大事なのでしょうか?

継続していくと、良い状態を維持がしやすくなります。やはり変化を実感できないと継続って難しいですが、鏡を見ながらやっていただければ、その場で変化を感じられるのでモチベーションも上がると思います。

1日1回が理想ですが、1週間に1回でも効果はありますし、それで十分に維持も期待できます。

頭のツボの場所は細かいので、慣れていないと、「ここかな?」「あっているかな?」と不安になる方もいるかと思います。完全にツボを押せなかったとしても、普段のブラッシング時に、ブラシや櫛で頭皮を引き上げるだけでも違いが出てくるんです。

書籍にも「経絡ブラッシング」でツボを刺激する方法を紹介していますが、縫合ラインがわからなくても、経絡に沿ってブラッシングを10秒、数セットで違いが出てきます。

最初のうちはまだガチガチに固まっているので痛みを感じてしまうこともありますが、続けているうちにほぐれて血流も良くなってきます。そうすると毎日でなくても維持がしやすくなります。

――セルフケアで注意することはありますか?

各場所、1回10秒、3~5セットを推奨しています。プロですと「このへんで止めておこう」というのが分かりますが、そうでないとなかなか判断が難しいと思うので、5セット以内に留めていただいたほうが良いと思います。それ以上やると揉み返しが出てしまう場合があります。

やりすぎると体が抵抗してしまったり、筋肉疲労になってしまったりと逆に効果が出にくくなる場合もあるので、1ヵ所につき3~5セットやるだけ、10秒~30秒で効果が出ますのでぜひ効果を実感していただければと思います。

レクチャー動画フルバージョンはこちら