藤井フミヤさんが、還暦を迎える思いを語りました。
6月19日(日)の『ボクらの時代』は、高嶋ちさ子さん、藤井フミヤさん、軽部真一フジテレビアナウンサーが登場しました。
軽部アナ「この人とケンカをせずにやってきたことが何よりの業績」
高嶋さんと軽部アナは、『めざましテレビ』から生まれ、「クラシックをもっと身近に気軽に楽しんでもらいたい」がコンセプトのコンサート「めざましクラシックス」を、1997年から手がけています。
藤井さんは、2010年9月に初参加。7月16日に行われる、名古屋公演にも出演予定です。
軽部:(藤井さんとの共演を)覚えてる?
高嶋:うん。そりゃそうだよ。めちゃくちゃ格好良くて(笑)。私が一人で盛り上がってたら、めちゃくちゃ怒られて。
藤井:(笑)。
軽部:怒ってないでしょ。
高嶋:打ち上げか何か…カラオケかな。
軽部:それは、もっとずっとあとの話。
高嶋:あと?秋田か?
軽部:札幌よ。
高嶋:札幌か。よく覚えてる(笑)。
軽部:しかも、僕はそんなに怒ったり、キレたりしてませんよ。
高嶋:もちろん、もちろん。そういうんじゃないけど「そういう、ちさちゃんは見たくない」って言われたんだよね(笑)。
高嶋さんが「私、軽部さんのこと、心底腹立ってぶん殴ってやりたいと思ったこと、1回もないんだよね」と言うと、軽部さんは「仕事を長くやってきて、この人とケンカをせずに25年やってきたこと。それが、何よりの僕の業績ですよ」と笑わせ、切り返しました。
高嶋ちさ子「自分の才能を自覚したことはない」
ヴァイオリニスト、アナウンサー、歌手…と、それぞれのフィールドで活躍する3人は、いつごろから現在の仕事を意識したのかを明かしました。
軽部:フミヤさんは、小さいときから音楽やってて、ミュージシャンになろうと思っていた?
藤井:いや、あのね。歌を披露する場って、昔はないじゃないですか。
髙嶋:うんうん。カラオケもなかったですしね。
藤井:遠足のバスの中とかね。
髙嶋:確かに、確かに。
藤井:歌本を開いて歌ってるときに「俺、意外といけるかもな」って、思ったことがあったんですよ。
その後、中学でバンドを組み、ヴォーカルをやる人がいなかったため「じゃあ、俺歌ってみようかな」と始めたのが、ヴォーカリストとしてのスタートだったといいます。
すると、軽部アナも「僕は、小学校3年生くらいのときに、歌が上手いと気がついた」と語り始め、髙嶋さんから「まず、視聴者が気づいてない(笑)!」と、きびしい突っ込みを受けました。
藤井:歌の話はいいけど、しゃべりが上手いなって思ったのはいつなの?
軽部:それはね、それこそ国語のときに読むじゃないですか。
高嶋:うん、読む読む読む。
藤井:朗読。
軽部:つっかえなかったら、どこまでも読んでいいと。
藤井:ほう!
軽部:つっかえたら…。
藤井:交代、みたいな。
軽部:そのときに、僕は、ずっとつっかえずに。今で言えば「噛まずに」。
藤井:完走したんだ。
軽部:うん。
軽部さんは、自慢げに語りましたが、高嶋さんが「そのときがピークだね」「最近、私がテレビつけると噛んでるから」と笑わせました。
一方、6歳からバイオリンを弾いてきたという高嶋さんに「自分の才能を自覚したのは、いつなんですか?」と問いかけると…。
高嶋:ないないない。今だってないし。
藤井:ないまま行っちゃったの?
高嶋:ないまま。ほかにないから、これで…。
藤井:でも、ある程度は上手だったでしょ?
高嶋:いや、最初から、あんまり上手じゃなかった。うちの母親は、ピアノをやっていて、厳しい人だったので、悪いことしか言わなくて。
藤井:ああ。
高嶋:発表会で、ほかの子を見ても「下手な子って、出てきて歩いただけでわかるわね」とか言うんですよ。そうするともう、怖くて歩けないじゃないですか。
藤井:うん。
高嶋:だけど、そう思ってるんだろうなって。ネガティブなことばっかり入ってきちゃって。
藤井:へぇー。
高嶋さんは「だから、今でも人前で弾くのは嫌。それは、母親のせい」と、意外な思いを明かしました。
藤井フミヤ「全部子どものスケジュールに合わせていた」
「小学校までは、皆勤賞がもらえるくらい、学校も行ったし、夏休みもゴールデンウィークも全部子どものスケジュールに合わせていた」と語った藤井さん。
藤井さんの長男である、藤井弘輝フジテレビアナウンサーの話題も。
軽部:私、息子さんの上司なんです。
髙嶋:いや(笑)!
藤井:そう。「息子の先輩ですね」って言ったら、「違いますよ。上司です」って(笑)。
軽部:わはははははは!そんなこと言いました?
藤井:あ、そうでした!って。
高嶋:そっか、思いっきり上司だ。
軽部アナは「弘輝くん、頑張ってますよ。結構、地に足ついたタイプなんですよね。地味に、1個1個こなしていくし、いろんなことをわきまえてる」と評価しました。
軽部:一応、イメージあるじゃない。大スターの息子っていう…芸能人の一家に育って。
高嶋:勘違いしてる二世みたいなの?そういうことでしょ?
軽部:(笑)。それが、ない。
高嶋:確かに、画面見ててもそんな感じする。好感度高いですよね。
藤井:何かね、「目立っちゃいけない」みたいなのがね、子どものころからあるんですよね。
高嶋:へぇー。
軽部:「目立っちゃいけない」っていうのは?
藤井:(一緒にいるのが)藤井フミヤってバレちゃいけない。どこかに遊びに行っていても。
高嶋:ふーん。
藤井:だからこう、目立つ行為をしないクセがついちゃってね、妙に。
藤井さんは「(それまで打ち込んでいた)音楽にスパッと見切りをつけて、しゃべりで行きたいって言いだして…」と、藤井アナの就職活動を振り返りました。
すると、高嶋さんが「男の子って、どこからそうやってスイッチ入るんですか?」と質問。
藤井:大学…4年生くらいだったかな?
高嶋:え…。遅…。
藤井:ギリギリまで、音楽やってましたよ。
高嶋:(私は、そこまで)待てない。
軽部:(笑)。
藤井:でも、幼少から弾かせてるでしょ?
高嶋:あ、下の子は。それはだけど、無理やりやらせてるからですよ。
藤井:でも、クラシックってそんなもんじゃない?
高嶋:まぁ、そうですけど。
軽部:結局、兄弟、お兄ちゃんと弟と、どちらかは音楽家にという思いはあるの?
高嶋:ないない。全然ない。
軽部:本当?
高嶋:無理だから。食べていけないし。
高嶋さんが「次男はチェロをやっている」と明かすと、藤井さんは「かっこいいじゃない、チェロ」と反応。
高嶋さんは「めちゃくちゃかっこいいです。私が言うのもなんですけど、めちゃくちゃ才能あるんですよ。だけど、致命的に(本人が)好きじゃない。やる気がない」と、嘆きました。
50くらいで辞めようと思っていた
最後は、今年還暦を迎える、藤井さんと軽部さんが年齢を重ねて思うこと、引退について語りました。
軽部:60歳に自分がなったときって、何かありますかね、変化。
藤井:気持ち的にはそんなにないんですけど、何かその「よっこらしょ」っていう感じの立ち具合が、昔の「よっこらしょ」じゃなくなってきてる感じはします。しばらく同じ体勢でいると、なんかもう…立つときに、ちょっと「うわ、曲がんねぇじゃん」みたいな(笑)。ないですか?
軽部:あ、フミヤさんでもそうなんだ。
藤井:あるあるある。
軽部:いや、僕はもう今、完全にそうですよ。ひとつの体勢から次の体勢にいくのが、もう本当に、なんていうんだろうな…もう、ちょっと面倒くさくて。
藤井:ね。そう。
高嶋:(笑)。いつも、なんでも面倒くさいよね、見てると。よくこんな怠惰な生活で、60年間生きてきたと思う。
軽部:(笑)。僕の全部は見てないでしょ、だって。
高嶋:だいたい見りゃわかる、もう。ほとんどわかる。(藤井さんに)いつまで歌いたいとかってありますか?
藤井:引退がないから。だから、別に動けなくなっても、じっとギターでも弾いて。だから、歌えるまで歌いますね。
高嶋:すごい。
藤井:きっとね。
高嶋:私、60で辞めようと思ってたのに。
軽部:60なの?
高嶋:うん。と思ってたんですけど。
藤井:すぐ。すぐよ。
高嶋:ちょっと学費が払えなくなっちゃうから、65に延長した(笑)。
藤井:俺も、50くらいで、ある程度辞めようと思ってたんですよ。
軽部:本当ですか?
藤井:うん。今のうちの事務所の人間からも「50で辞めたら、俺らどうすればいいんですか」みたいなこと言われてたけど、「だってしょうがないじゃん。俺の人生だから」みたいな。でも、いざ50になってみると「こんなの辞められるわけないじゃん」と思って。
高嶋:え、それはどんな理由で?
藤井:いや、なんか全然まだ辞める気分でもないし。逆に、のんびりしようと思ってたことが大間違いだったみたいな感じで。最近は、「歌えるところまで歌うわ」という気持ちになってます。
軽部:僕ら(会社員)の60って、組織にいる人間だから、60=還歴=一応定年退職っていうね。
(※)軽部アナは、10月末に定年退職予定。
藤井:まあ普通ね。社会的にはね。
軽部:そうなんですよ。
藤井:年齢的には。
軽部:で、やっぱりなんていうんだろうな…40になったときも、50になったときも、そういうことはなかった。でも、60のときは、やっぱりそういう社会的な自分の状況が変わるということが大きい。
藤井さんが「そうなった場合、どうしようと思ってます?フリーっていう手もありますよね」と言うと、高嶋さんは「この間も、うちの父のパーティで司会してもらったんですけど、そのとき日テレの密着が入ってたら、(そのスタッフに)名刺を配ってました」と暴露。
軽部アナは「『配ってました』ってワードは、違うよ!」と反論しつつも、「渡した」と白状。
藤井さんの「まだ働けるでしょ?」という問いかけに、軽部アナは「子どもも小さいから、もうちょっと仕事しないと」と、今の心境を語りました。