爆笑問題(太田光さん、田中裕二さん)が、“気になる”芸人を明かしました。
次世代の芸人たちの登場への熱い視線が続く中、「M-1グランプリ」「キングオブコント」「R-1グランプリ」などのお笑い賞レースにも連なる戦い、「ツギクル芸人グランプリ」が今年も開催。フジテレビで、決勝大会の模様が『ツギクル芸人グランプリ2022』(5月21日放送)として、生放送されます。
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昨年に引き続き、MCを務める爆笑問題にフジテレビュー!!がインタビュー。初の生放送にかける思いや、今年の決勝大会の注目芸人、爆笑問題として抱えている“お笑い”への思いなどを聞きました。
<爆笑問題 インタビュー>
目指すのは『ポップUP!』の枠?「M-1グランプリ」?
──お2人は、昨年の同番組で本格的な賞レースの司会を初めて経験したかと思いますが、改めて感想をお聞かせください。
太田:最初はどうなるかと思ったけど、とにかくネタがみんな面白かったので、普通にお客さんとして楽しんでる感じがありましたね。
田中:そうだね。
太田:それに手応えがあって…。回を重ねていけば、これはきっと「M-1」や「キングオブコント」のように、みんなが目指すような賞レースになる気がして。昨年は収録、今年は生放送、来年はゴールデンと、徐々に進化させていきたいなと思います。最終的には、『ポップUP!』(フジテレビ)の枠を狙って…。
田中:いやいや!あれは帯番組だから!賞レースを毎日帯ではやらないでしょ!
太田:あれ、そろそろ終わりそうなんでしょ?
田中:そんなこと言うな!いや、でも賞レースは注目度が本当に高いですからね。昨年、優勝は金の国だったけど、それ以外のYes!アキトとか爪痕を残した芸人も多かったですし。
この番組の特徴として、各テレビ局のプロデューサー、現役のクリエイターたちが審査してくれて、評論してくれるわけですからね。直で仕事につながる可能性が大きいので、出場する芸人もモチベーションが高くなるんじゃないかなと思いますね。
「今年はぜひとも優勝したいと思います」
──2年連続で番組MCとなりますが、意気込みをお聞かせください。
太田:昨年は惜しくも優勝を逃したので、今年はぜひとも…。
田中:司会だから!
太田:今年は優勝をしたいと思います。
田中:僕らは漫才やらないからね!
太田:あぁ、そうですか。
田中:でも昨年初めて賞レースのMCをやったんですけど、金の国が優勝して、あれから…。
太田:とんと見なくなっちゃって。
田中:そんなことない!我々も一緒に仕事しましたから!いろんなお笑いジャンルの次に来そうな人たちがいっぱい出てきて、単純に楽しめるので、今年も楽しみです。
太田:とにかくレベルがめちゃくちゃ高いからね。今回は、いよいよ満を持して生放送ということで…打倒、「M-1グランプリ」!お笑いの夏の甲子園とでも言いましょうか。
田中:夏って感じじゃないけど…。
太田:初夏の甲子園!お笑い甲子園というのを目指していきたいと思います!最終的には、M-1の裏でやりたいです!
田中:いやいや!そうすると成立しづらいから。
太田:一番困るのは、芸人だろうな(笑)。
田中:どっちに出たらいいか困るよ。それよりもフジテレビの生放送だと、太田さんがいつも何かしら事件を起こしてしまうので…問題は、そこですよ。
太田:ぜひとも時間内に収めたいと思います!
田中:それは強制的に収まるんだよ!
太田:何が起こるか分からない。そのあたりも楽しみにしていただけたらと思います。
──太田さんが生放送になると、テンションが上がっちゃうのはなぜでしょうか?
太田:「楽しくなければテレビじゃない」っていう時代のフジテレビを見て育った世代だから、フジテレビのバラエティ番組に出られるっていうだけで、ワクワクしちゃうっていう。その気持ちが抑えられない感じ。
最近コロナだから、袖で「くれぐれも暴れないでくれ」って言われるんですけど、少し情勢も落ち着いてきてるからね。
田中:そうだね。
太田:できればまたバーッといきたいですね!
田中:楽しいのはいいけど、1人だけ楽しくて、周りがついていけない感じはやめてほしい…。
太田:それをどうにかするのがお前の仕事だろう!
田中:そんな腕はないです(笑)。
太田:でも、空回りしてるのがフジテレビですからね!
田中:いやいや!なんのうまいまとめにもなってないし!
爆笑問題が期待するのは…誰?
──決勝進出を決めている15組は、ご覧になっていますか?
太田:僕は見ていますけど、田中は一切見ていないと思いますね。
田中:そんなことはないと思いますよ(笑)。
太田:予習をしない男なんで!お笑いに興味ないですからね!
田中:いや、資料に目は通しましたよ!
──資料などをご覧になって、気になる芸人はいましたか?
太田:やっぱりね、それぞれにそれぞれの良さがあるよね。
田中:具体的なこと、一つも言わねーじゃねーか!お前だろ、資料見てないの!
太田:…何組出るんでしたっけ?
田中:15組。
太田:15組もいるんですか!
(資料が手元に到着)
太田:見た目が面白いですよね。
田中:いやいやいや!
太田:全員優勝でもいいぐらいだね。
田中:もうちょっとちゃんと見て、「この人が楽しみだ」とか…。
太田:僕はやっぱり、“まーごめ”(※)に期待したい。
田中:大鶴肥満…というか、ママタルトね。
※大鶴肥満は「まーちゃんごめんね」を略して「まーごめ」というギャグがあります
太田:僕は大鶴肥満がイチオシ。大鶴義丹さんにぜひとも見ていただきたい。あと、(大鶴さんの元妻)マルシアと。
田中:そこはいいよ!
太田:まーちゃんごめんね。
田中:その言葉を2人とも、そんなに聞きたくないと思うよ(笑)。
太田:それでヨリを戻してもらえたら。
田中:それはないです。でも、大鶴肥満は本当にでかいんです。180キロとかあるので、それだけでも楽しみですね。
あと気になるのは、結成してまだ1年くらいの10億円というコンビが出てくるんですよ。これは気になりますよね。名前の由来もよくわからないですし…。あとは、うちの事務所の後輩・キュウもいるので。キュウとか、ジュウとか…。
太田:そういう意味(笑)!?
田中:いや、違うと思う(笑)。あと、食べ物の名前が多いね!パンプキンポテトフライ、ママタルト、ハナイチゴって。スイーツを食べたあとに、最後に森本サイダーを飲むというね…すみません、それくらいしか(ボケが)出てこなかった(笑)。
太田:もし評判が良ければ、「ツギクル芸人レストラン」としてね、実際に夏のイベントでお店を出して…。
田中:安直にやって失敗しそうな企画ですけど(笑)。
──決勝大会に出場する皆さんにアドバイスをお願いします。
田中:僕らも若手の頃、コンテストみたいなことをやってきたんですけど、何よりも緊張するんです。
太田:まぁね。
田中:おそらく今回出てくるみんなは、いくつも賞レースに出ていると思うので多少慣れているかもしれないけど、緊張するとは思うんです。そこをどうやって克服するかが大きいでしょうね。
まぁ、「(審査員は)たいして見てねーよ」くらいのつもりで、本番に臨むといいかもしれませんね。
太田:とにかくお笑いっていうのは、その日ウケたものが勝ち。審査員もいますけど、彼らはたいしたセンスないですから。
田中:そんなことねーよ!
太田:「審査員なんて関係ねーよ」っていう感じで大暴れしたほうがいいと思うし、俺はそいつらをつぶしに行くつもりでやりますから!
田中:意味分かんねーよ!
太田:司会だろうが、なんだろうが、一番笑いをとったら勝ちですから!僕は絶対負けません!
田中:お願いだから負けて!勝ち負けに参加しないで!
“ツギクル”芸人は「田中よりツッコミがうまい」
──今のお笑い界全体の流行はどう捉えていますか?
太田:我々が若い頃も多少お笑いブームはあったけど、ここまでお笑い芸人の人口が増えたことはかつてなかったですよね。
我々の頃は、ライブでやってる芸人はとてもテレビに出せるレベルじゃなかったけど、今の時代、予選出場者もかなりのクオリティですから。今の若手はみんな勉強してるし、田中より全然ツッコミがうまいんですよ!
田中:…そこは別に俺、ツッコまないですよ!
太田:何年やってるんですか?
田中:34年目です。
太田:34年やってて、一向にうまくならないんですからね!(記者に対して)そのことを考えてほしい!
田中:そこは俺が考えりゃいいんだよ!
太田:そういう意味では、レベルが上がってるなと感心するばっかりですね。
田中:お笑い界が活性化するのはうれしいことですよね。我々もMCという立場で関わることができているので、この番組も、お笑い界の注目度につながる番組になればいいなと思っています。
──爆笑問題は、今も「タイタンライブ」に出演するなど、漫才をし続けていますが、“続けること”にこだわりはありますか?
太田:特に意識しないまま、当たり前のようにやってきたので、「是が非でも漫才を」という思いはそんなにないんですよね。
田中:芸人ってネタでウケるときが一番うれしいんですよね。その代わり、ネタではずしたときは、一番つらいんですけど。それだけネタが、一番核のようなものとしてあるんです。
昔からネタをやって売れると、司会とかやるようになって、ネタをやらなくなっていくのが風潮としてあって…。僕らもそこを見てきているので、だからこそ、逆に漫才を続けてるっていうのもちょっとあるかもしれないですね。
ライブ前とか、ネタをやる番組の前はいまだに緊張するし、きついし、つらいんです。でも、そこでウケたときが一番うれしい。
分からないですけど、たぶん歌手の方も、番組で歌うよりもライブで歌うほうが気持ちが良いと思うんです。だから僕らもライブを続けてるというか…。
太田:でも、サザンオールスターズの桑田佳祐さんは前に「ライブは好きじゃない」って言ってて。ライブって体力的にもきついと思うし、レコーディングと同じようには歌えないだろうから、気持ちはわかるでしょ。
だけど、コロナ禍になって、ライブができなくなって…久しぶりにライブをやったときに「やっぱり好きだなって改めて思った」って、ラジオかなんかで話してたの。
サザンと比べるものじゃないけど、桑田さんも常に新曲を作って、歌い続けてるわけじゃない。ミュージシャンがそうであるように、漫才師がネタを作り続けるのは当たり前のことだという感覚がありますね。
──少し前には、ダウンタウンが久しぶりに漫才をやったことが話題にもなっていましたが、そういうニュースはどう見ていますか?
太田:うれしいです。今は漫才をやらなくなっちゃった人たちが、「やっぱり漫才をやりたい」と思ったことが。
爆笑問題が気になる芸人は「サメジマくん」?
──今回の『ツギクル芸人グランプリ』に出演している、していないにかかわらず、今注目している、気になっている若手芸人がいたら教えてください。
田中:昨年、優勝争いをしたYes!アキトは相当すごいなと思いました。一発ギャグのようなものをとにかく…。
太田:あれは頭おかしいね!
田中:頭おかしいぐらい、ずっとやり続けるんですけど、全部ウケるんですよ。それって、相当なこと。
太田:昔のサメジマみたいなもんだな。
田中:わかりづらいよ!
太田:サメジマくんって、我々の世代にいたんですよ。何をやってんだかわからないけど、ウケ続けるやつが。俺は…あいつらなんだっけ?
田中:ママタルト?
太田:いや、水川…。
田中:あ、空気階段?
太田:空気階段は面白いね。
田中:あいつらはもう、若手とは言えないくらいなところにいるけど。
太田:そっか。流れが早いんだよ。若手だと思ってたらすぐベテランになっちゃうもんね!
──空気階段のどこが好きですか?
太田:空気階段のネタって…僕らも若い頃、とんでもない設定、シュールと言うと安易だけど、そういうネタをやりたかったこともあったんだけど、お客さんがそこまで受け入れてくれなかった気がする。
でも、今は空気階段のようなシュールなネタも受け入れられるし、お客さんの笑いのレベルも上がってるんでしょうね。
田中:そうだね。
太田:そこをつなぐのが、演技力。彼らは2人とも演技力がすごいから、面白い。
──もし、爆笑問題が賞レースを作るなら、どんな賞を作りますか?
太田:『ツギコナイ芸人グランプリ』!
田中:誰が見るんだよ!
太田:絶対に来ない(人気が出ない)だろうっていうやつらを集めて、誰が一番来ないかを競うっていう。
田中:そこに出たことで、逆に来ちゃう可能性もあって、面白いかも!
──最後に、お2人が芸人以外で“ツギクル”と思っているもの、今ハマっているものをお聞かせください。
太田:ドラマ『元彼の遺言状』(毎週月曜21時~)。
田中:見てるの?
太田:あれ面白いね。俺、原作読んでたんですけど、1話と2話で原作が終わっちゃったんだから!びっくりした。でも、綾瀬はるかのキャスティングがぴったりなんだよね。あとは、大林だっけ…?
田中:大泉洋だろ(笑)。
太田:大泉洋は大河ドラマもやっててさ、スケジュールは大丈夫なんですか?
田中:大丈夫だからやってんだろ!俺がハマってるのはね、YouTubeで野球関連の動画を見ることかな。昭和のプロ野球のスゴイ選手を紹介してるものとか。…全然“ツギクル”じゃないけど(笑)。
太田:“マエキタ”だね(笑)。