窪田正孝さんが、結婚してからここ数年での変化や気づきを語りました。

5月1日(日)放送の『ボクらの時代』に、映画「劇場版ラジエーションハウス」で共演している、窪田正孝さん、八嶋智人さん、鈴木雅之監督が登場しました。

『ラジエーションハウス』の現場は「私語がうるさい」

2019年のドラマ『ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~』(フジテレビ)で出会った窪田さんと鈴木監督。

窪田さんは、鈴木監督について「心に入ってきてくれる感じが心地よくて。親戚のおじさんみたいな感じ」と語りました。

窪田:監督は結構、“心の距離が近い”監督の部類に入る人だなって、僕は思いますね。

鈴木:どういうときに思うの?

窪田:気持ちもそうだし、気づいたら横にいることが多いなっていう。お互いに。

八嶋:うんうん。

鈴木:横にいないと。ああやって、みんなうるさいから、横にいないとさ(笑)。

八嶋:(笑)。そうですね。『ラジエーションハウス』はね。

窪田:あ、物理的な話(笑)。

八嶋:群像劇だし、みんな私語がうるさいので。

鈴木:もう、だって、ヘトヘトになっちゃうからね。本当に。

八嶋:声、枯らしてましたもんね(笑)。

窪田:あはははは!

八嶋:僕がいつも大事にしてるのは、主演っていうか、物語を引っ張る人がブレないと、遊べるんですよ、我々は。だからそこは窪田くんは、(共演者たちの輪に)入るときと入ってこないときをちゃんと見定めてるなっていうのはありますね。

鈴木:あ、そうね。(広瀬)アリスとかさ、「わー」ってやってても、ちょっと引いたりしてるもんね、なんとなく。

窪田さんは「本当は、一緒にはしゃぎたかった」と語りますが、八嶋さんは「主演の人は、それくらいがいい」と、窪田さんの現場での様子を評価しました。

八嶋智人の役作り「心身ともに健康でいるしかない」

八嶋さんは『ラジエーションハウス』で放射線技師を演じたことで、「テレビでもMRIの画像みたいなのが出てくると、今までは、『ああそうなんですね』って見ていたのが、(乗り出して)『ああ、確かに色が違いますね』とか言っている(笑)」と明かしました。

八嶋:(窪田さんに)どうなの?そういう、普段、(役柄が)入り込んだりしないの?実際の技師の先生だったり、お医者さんとか、現場にもいらっしゃってたけど。

窪田:話はもちろん、操作も1回やっていただいて。何か意外に、操作していない部分の仕草とか動作とかも、結構大事だったりするなっていう。この際だから聞きたいんですけど、八嶋さんは役作りはどうされてるんですか?

八嶋:一緒、一緒。そう(専門的)じゃないところ、「休憩中、何してるんですか?」とか、(実際に)「そういうやついますか?」みたいな。「いる」って言われたら、「それでいいか」ってなる。でも「役作り」なんていったら、僕らはもう健康でいるしかないから。心身ともに。準備する側としては、健康でいて、だから誰かになれるし、病気の人にもなれるし。続けていくってもう、それしかないなって。

窪田:なるほど。

八嶋:気をつけてる?健康。あ、気をつけてるよね。

窪田:そうですね。食べるものとかは、結構、気をつけるようになりましたね。

「昔はひどかった」と、以前は食べ物にいっさい気を遣っていなかったという窪田さんですが、「食を変えて本当に、体力が持続するというか、(撮影が)夜になっても疲れない」と、自身の変化を語りました。

窪田正孝「自分と向き合う時間をもらった」

また、八嶋さんは、コロナ禍になり「より面白いお芝居をするということの純度が高くなった気がする」「コロナを知らなかったころには戻れない」と語ります。

窪田:そうだと思います。

鈴木:そうだけど、なるべくね、戻したいよね、俺は。(人との)距離を。

八嶋:戻すっていうか…。

鈴木:距離をさ。

八嶋:たぶん、だんだん僕らも知恵がついているし、医療の関係の方の努力もあるから、コミュニケーションを前のようにできて、コロナともちゃんと対策もできて、豊かになるというふうに、僕は楽天家なんで思ってますけど。

すると、窪田さんは、緊急事態宣言下の時期について言及。

窪田:やっぱり家族といるというか、自分と向き合う時間をもらって。今までもう、がむしゃらに「やらせてもらう仕事を頑張りたい」というふうに思っていて。「来る球は、全部良い球を打ち返す」っていうふうに決めて、ずっと頑張ってたんだけど、それって打ち続けるだけだったなっていうのをすごく感じたのが、あの時期で。

常に仕事というか、お芝居はやっぱりしていかなきゃいけない環境の中で、自分が今、疲れていることはわかるんだけど、喜怒哀楽も現場の芝居で出しちゃうと、家に帰ったときに、自分が今、うれしいのか、楽しいのか、悲しいのかわからない状態というか…空っぽの状態になっていた時期がすごくあって。

だから、体はきっとどこかでサインを出してたんですよね。「もう苦しいよ」っていう。そういうことに向き合うっていうことよりも「今やらなきゃいけないことを精一杯やっていた」というのはあったから。自分の心とか、身体と向き合う時間を作ったり、自然に、土に触れたり、森に、木に触れたりとか、それこそ畑をちょっとやったりしてるんですけど。

鈴木:ああ、そう。

窪田:そういうことをやるとすごく、何か違うエネルギーをもらえる。人からだけではなくて、自然界にあるものからのエネルギーをもらうことって、ものすごく尊いことなんだなということを、すごく感じられたのが、去年なんですよね。

鈴木:すごいね。

鈴木監督が窪田の妻・水川あさみを絶賛

コロナ禍での変化を語る窪田さんに、八嶋さんは「窪田くんって、私生活もわかってそうでわかんないじゃん。普段ってさ、何してるの?」と聞きました。

八嶋:コロナになったから、家にいることも多いじゃない。

窪田:そうですね。

八嶋:もともと、家にいるの好きなの?

窪田:家にいるのは、結構好きですね。1人だとあんまり外へ出ないタイプで。(女優の水川あさみさんと)結婚してから、割とアクティブに外に出るようにはなりましたね。

八嶋:そうなんだ。たまに、俺の家の近所のベーグル屋さんに来るもんね。

窪田:そうそう。でも、結婚してからは結構いろいろ、自然を見に行ったりとか、おいしいものちょっと食べにいったりとか、割とみんながしている生活を、普通にしている感じですけどね。

八嶋:そっか。でも、withコロナだからって言い過ぎるのもあれだけど、家族の時間って実際、増えてるじゃん。

窪田:そうですね。

鈴木:今ね。

八嶋:全部ネガティブに思いたくないから、それは、すごく良かったのかなと思ってますけど。

窪田:うんうん、本当にそうですね。だから、一緒に映画観にいったりとか、それこそ家でNetflixとか見たりとかしてますね。

鈴木監督は、水川さんと初めて会った際のエピソードを明かしました。

鈴木:俺、森カンナが「今日ちょっとご飯行きましょう」って言ってさ、店を指定してきてさ。「ああ、はいはい」なんつって、ガシャンって開けたら、みんなが「60」っていうの(ボード)をこうやって(掲げて)やってくれて。

八嶋:あら、還暦パーティ。サプライズ還暦パーティですね。

鈴木:「おめでとう」なんて言ってね。そのとき俺、初めて妻(水川さん)とも会ったんだけど、基本的に“妻”が仕切ってる感じなの、初めて会ったのに(笑)。

八嶋:仕切ってそう!

窪田:(笑)。

鈴木監督は「妻、最高!」と、水川さんを大絶賛。窪田さんが「いやいや、もう本当にありがとうございます」と恐縮すると、八嶋さんもすかさず「いやいや、僕の妻も最高ですけどね!」と続きました。

シーズン1と2の間に起こった、心の持ちようの変化

鼎談の最後は、窪田さんがここ数年での気づきを語りました。

窪田:緊急事態宣言があったときに、お酒を一緒に飲んだりっていうのは難しいかもしれないけど、私生活でどれだけインプットしたか…何気ない会話の中で得たものとかがすごく身になって。それが芝居に反映したりっていうことが、当たり前だったんだけど、そこに気づけたのが、その時期としては大きかったかもしれない。

窪田さんは「シーズン1やっていたときと、2をやってたときでは、心の持ちようというか、余裕みたいなものが決定的に違った」と、振り返りました。

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