山梨県富士河口湖町にある、コンビニ越しに美しい富士山が見えると話題になった「コンビニ富士山」のスポット。

2024年、大きな注目を集めたことで、集まった観光客による危険な道路の横断などが横行。

2024年5月に高さ2.5mの「目隠し用の幕」を設置する“異例の対策”に乗り出しましたが、現在はどうなっているのでしょうか…。

『サン!シャイン』の取材班が、8月19日に問題の現場を訪れてみると、驚くべき光景が広がっていました。

取材スタッフ:
新しい幕は高さが1.4mということで、だいたい大人でも肩か胸あたりになります。富士山とコンビニがよく見えます。

なぜか、幕は1m以上も低くなり、大人の顔がはみ出るように!

そこから「コンビニ富士山」がよく見えるため、現在も多くの外国人観光客が訪れていました。

再び観光客が殺到したことで、取材中、何度も危険な横断を目にします。

取材スタッフ:
危ないですね。今、クラクションを鳴らされました。そして、車道で立ち止まってしまいました。すぐ後ろに自転車も来ています、相当危ないですね。

なぜ効果のないレベルまで、幕を低くしてしまったのか。その経緯をたどると、地元の複雑な思いが見え隠れしていました。

突然低い幕に…「違法横断は後を絶たず、交通事故のリスクが高い」

2024年5月に設置された最初の幕は、高さ2.5m幅20mという大きなもの。

少し透けてはいるものの、「コンビニ富士山」は見えなくなり、外国人観光客は減少したといいます。この対応には、外国人観光客の中でも賛否がわかれ、幕にはいくつもの穴が開けられました。

そんな現場に、2024年8月、変化が起こりました。
台風の接近を理由に幕が撤去され、幕の代わりに、約2.5mのポールにワイヤーが張られ、さらに、横断防止の黄色い柵も設置されるなど、車道と歩道を行き来しにくいように対策がとられたのです。

その後もしばらくはその状態が続いていましたが、2025年の8月14日に、以前黒い幕が設置されていた歩道に、新たに低い茶色い幕が設置されたのです。

しかし、設置された幕は低く、目隠しにはなりません。

「コンビニ富士山」が見られる場所のすぐ後ろにある「井ビシ歯科医院」には、敷地に無断で立ち入る人も…。

取材スタッフ:
あ!危ない!危ない!今ですね横断してきた方危ないですね。こちら敷地内ではあるんですが…今、警備員の方が声かけにいきましたね。

町の人に聞くと、今また外国人観光客が増えたのは、最初の幕が撤去され、再び「コンビニ富士山」が見えるようになってから。
この場所に常駐している警備員によると、1時間に100を超える人が訪れることもあるといいます。