公益財団法人 日本数学検定協会
表彰式では文部科学大臣賞と「数検」グランプリ会長賞を贈呈

算数・数学の実用的な技能を測る、実用数学技能検定「数検」(数学検定・算数検定、以下「数検」)を実施・運営している公益財団法人日本数学検定協会(所在地:東京都台東区、理事長:高田忍、以下「当協会」)は、2024年度に数検を受検し優秀な成績を収めた個人・団体を表彰する、第33回実用数学技能検定「数検」グランプリ表彰式典(会場:アルカディア市ケ谷 私学会館/東京都千代田区)を、2025年8月4日(月)に開催いたしました。なお表彰式典には、文部科学大臣賞、そのほか一部の受賞者にご列席いただきました。


「文部科学大臣賞」個人賞の表彰の様子

「文部科学大臣賞」団体賞の表彰の様子

個人では10歳から78歳の受検者が受賞
個人賞では、「文部科学大臣賞」5人、「会長賞」10人、「金賞」20人、「生涯学習功労賞」36人が受賞しました。受賞者の最年少は10歳、最年長は78歳と幅広い年齢の受検者が受賞しており、生涯学習の一環としても幅広く数検が活用されていることがうかがえます。また、「文部科学大臣賞」の受賞者は、5人中4人が小中学生で、若年層が数検合格を目標に自発的な学習で高い数学力を身につけ、優秀な成績を収めていることもわかります。

「数検」グランプリ会長賞の表彰の様子

団体賞では22団体が受賞。文部科学大臣賞は6部門において各1団体が受賞
団体賞には、「高等教育」「高等学校」「中学校」「小学校」「公教育団体」「一般団体」の6部門があり、「文部科学大臣賞」は、そのうち6部門6団体に贈られました。「金賞」は5部門16団体が受賞しました。
受賞者代表あいさつ
< 「文部科学大臣賞」団体賞 秩父別町教育委員会(北海道) 教育次長 成瀬義弘(なるせ よしひろ)様 >
本来であれば当庁の教育長が出席し、受賞にあたってのご挨拶を申し上げるべきところではございますが、公務の都合により出席がかなわず、私が代わりにご挨拶をさせていただきます。

この度、秩父(ちっぷ)別町教育委員会が実用数学技能検定「数検」グランプリにおいて、
公教育団体の部で文部科学大臣賞という栄えある賞を賜りましたこと、まことに光栄に存じます。
心よりお礼申し上げます。

秩父別町は、北海道の中央北部 空地管内に位置する人口約2,100人の町で、道内で2番めに面積が小さく、町の約7割を農地が占め、良質な米の産地として知られております。
観光資源は決して多くありませんが、温泉施設や屋内外の子ども向け遊戯場"ローズガーデン"など町の特色を生かして整備され、多くの方に親しまれています。
また、移住・定住支援にも力を入れており、とくに"子ども子育て応援宣言のまち"として、子育て世代に優しい町づくりを進めています。

当庁では、子どもたち1人ひとりに応じた確かな学力の育成をめざし、学校現場を中心に地域や保護者のみなさまと連携しながら学習意欲の向上に取り組んでまいりました。
平成30年度から活用を進めてまいりました数検もその取り組みの一環であります。
また、数検の受検にかかる検定料は町が全額負担しており、さらに児童生徒を対象とした無料の公設塾を開設し、希望者には数検の受検対策を実施しており、すべての子どもたちが等しく挑戦できる環境を整えております。
今後もこうした取り組みを継続し、子どもたちが目標をもち、主体的に学ぶ姿を、力強く支えてまいります。

今回の受賞は、日々努力を重ねている児童生徒をはじめ、熱心に指導にあたる教職員、そして温かく応援してくださっている地域や保護者のみなさまのお力添えの賜であり、この場をお借りして心よりお礼申し上げます。
これからも子どもたちの学びを支える教育行政の責任を果たし、より良い教育環境の整備に一層努めてまいります。
本日はまことにありがとうございました。

< 「文部科学大臣賞」個人賞 武井幸四郎(たけい こうしろう)様 >
本日はすばらしい賞をいただいて、とても光栄です。
数学は少しだけ得意なのですが、スピーチはとても苦手なので緊張しています。

僕は幼稚園の時、母のすすめで公文の算数を始めました。
最初はとてもめんどくさそうで嫌だなと思っていました。
だけど、はじめてみるとクイズを解いているようで楽しくなってどんどん進めることができました。
ところが先に進んでくると、これはどんなときに使うのかわからなくなりました。
たとえば三角関数とか虚数とか。そこで父に数学の本を買ってもらい、読んでみると高等数学がとてもいろいろなところに使われていて、私たちの生活に役立っていることが分かりました。
数学の意義を知って、学ぶことがより楽しくなりました。

僕は将来医師になりたいと思っているのですが、
父から数学は自然科学や医学の基礎だから、将来とても役に立つよ、と言われたので、ではいちばん上の数検1級をめざしてみようと思いました。
とても難しくて何度もへこたれそうになりました。
3度めの挑戦で試験結果を両親と確認し合格できたときは、人生でいちばんうれしかったです。
これからも数学の勉強は続くので、この経験をかてにしてがんばりたいと思っています。
本日はありがとうございました。
< 「数検」グランプリ 会長賞 吉村豪康(よしむら かつやす)様・ 葉子(ようこ)様・咲綺(さき)様>
このたびはひじょうに栄えある賞を受賞させていただきありがとうございます。
数検を初めて知ったのは、娘が小学生のときでした。

学校で任意で受検できる機会がありまして、娘が かずかたち検定から11級、10級、9級、8級、7級あたりまで受けていたのですが、中学受験を迎えるということでそれ以降学校で受けなくなってしまって、中学校入学をしたときに、「せっかく今までやってきたのに このまま終えてしまうのは、ちょっともったいないな」と思ったところで、家族で受けてみようかと私から提案をしまして、6級から家族3人で一緒に受ける形にしました。
今回、昨年度の受賞ということで5級を受かったところでこの賞を受賞させていただいたんですが、今年度も4級は3人で受かっておりまして、今は3級の勉強を一緒にしているというのが状況になります。
これから娘と一緒に受け続けられる限り、1級までめざして家族3人で引き続き受けていきたいなと思っているんですが、万が一 途中で誰かが級がずれ始めても級が違う状態でも一緒に受けていって、精進していきたいなと思っています。

数検だけではなくて英検と漢検も一緒に家族3人で受けていまして、年間の週末の予定が試験で埋まっている状況ではあるのですが、日程はずれていることが多いので、引き続き3人で一緒に受けに行って生涯学習を続けていきたいなと思っております。
本日はありがとうございました。

当協会は、今後も、学校教育における数学指導がさらに充実し、国民のみなさまの数学への関心が高まるとともに、生涯を通じた数学学習がますます盛んになるよう事業の運営に邁進してまいります。

「数検」グランプリの選考基準について
 年間(4~3月)の数検合格者ならびに実施団体を対象に、下記の選考基準によって賞を授与します。
<個人賞>
●金賞(1~5級を対象)
 〇継続して数検を受検し永く学習活動が続けられていること。
 〇各階級の数検合格者から優秀な成績を収めたもので当協会の顕彰評価会議が認めた方(満点合格者が該当しない階級がある場合には、満点に準ずる成績優秀者から選考)。
●文部科学大臣賞(1~5級を対象に各階級1人)
 〇上記金賞受賞候補者のなかからさらに卓越して成績優秀であった合格者を対象に、当協会の顕彰評価会議が認めた方。
●会長賞
 〇継続して数検を受検し学習活動が続けられていること。
 〇親子等で受検し、ともに優秀な成果を収めた家族。
 〇優秀な成果を収めた合格者のなかから、生涯学習にふさわしく、当協会の顕彰評価会議が認めた方。
●生涯学習功労賞
 団体賞のなかから永く数学の指導に携わり、指導の成果を挙げられ、当協会の顕彰評価会議が認めた方。
<団体賞>(高等教育、高等学校、中学校、小学校、公教育団体、一般団体の6部門)
●金賞
 〇継続して数検を活用され数学の学習活動が盛んであること。
 〇奨励賞として選出された団体(年間を四半期に分け、各期間に実施された団体の中から優秀団体を奨励賞として表彰)のなかから合格率が上位50団体(目安)であること(ただし、合格率が同率の場合、団体の規模、学年、受検階級を考慮する)。
 〇当協会の顕彰評価会議が認めた団体であること。
●文部科学大臣賞(高等教育、高等学校、中学校、小学校、公教育団体、一般団体の6部門の中から各部門1団体)
 〇上記金賞受賞候補団体のなかからさらに卓越して優秀であった団体を対象に、当協会の顕彰評価会議が認めた団体。

表彰について
 受賞者、受賞団体には、以下のとおり賞状および記念品が贈呈されます。
<個人賞>
○文部科学大臣賞/文部科学大臣賞状、記念品
○金賞/賞状、記念品
○会長賞/賞状、記念品
○生涯学習功労賞/賞状
<団体賞>
○文部科学大臣賞/文部科学大臣賞状、記念楯
○金賞/賞状、記念楯

「第33回実用数学技能検定『数検』グランプリ表彰式典」開催概要
開催日時:2025年8月4日(月)14:00~16:00
主  催:公益財団法人 日本数学検定協会
後  援:文部科学省
会  場:アルカディア市ヶ谷 私学会館(東京都千代田区)
※表彰式典には、文部科学大臣賞、そのほか一部の受賞者にご列席いただきました。

【「数検」について】
 実用数学技能検定「数検」(後援=文部科学省。対象:1~11級)は、数学・算数の実用的な技能(計算・作図・表現・測定・整理・統計・証明)を測り、論理構成力をみる記述式の検定で、公益財団法人日本数学検定協会が実施している全国レベルの実力・絶対評価システムです。おもに、数学領域である1級から5級までを「数学検定」と呼び、算数領域である6級から11級、かず・かたち検定までを「算数検定」と呼びます。第 1 回を実施した 1992 年からの累計志願者数は 700 万人を突破しており、いまや数学・算数に関する検定のスタンダードとして進学・就職に必須の検定となっています。日本国内はもちろん、フィリピンやカンボジア、インドネシア、タイなどでも実施され(累計志願者数は50,000人以上)、海外でも高い評価を得ています。※志願者数はのべ数です。

【ビジネス数学検定について】(当協会の行うその他のおもな公益事業)
 「ビジネス数学検定」は、ビジネスの現場で必要となる実用的な数学力・数学技能を測定する検定です。実務に即した数学力を5つの力(把握力・分析力・選択力・予測力・表現力)に分類し、ビジネスのシチュエーションを想定した問題で、これらの力の習熟度を測定します。インターネット上で受検できるIBT(Internet Based Testing)方式を採用。2006年に第1回を実施し、現在では企業の採用試験や新人研修、管理職登用試験などに活用する事例も増加しています。

【データサイエンス数学ストラテジストについて】(当協会の行うその他のおもな公益事業)
 「データサイエンス数学ストラテジスト」は、データサイエンスの基盤となる数学スキルとコンサルティング力を兼ね備えた専門家として認定する資格制度で、2021年9月に新設しました。資格試験は、中級と上級の2つの階級があり、五肢択一のIBT(Internet Based Testing)形式で行います。データサイエンスの基盤となる基礎的な数学(確率統計・線形代数・微分積分)と実践的な数学(機械学習系・アルゴリズム系・ビジネス系数学)の理解度・習熟度を測定します。
【法人概要】
法人名: 公益財団法人 日本数学検定協会
所在地: 〒110-0005 東京都台東区上野5-1-1 文昌堂ビル6階
理事長: 高田 忍
会 長: 若山正人(九州大学 名誉教授、ZEN大学 学長)
設 立: 1999年7月15日
事業内容:
(1)数学に関する技能検定の実施、技能度の顕彰及びその証明書の発行
(2)ビジネスにおける数学の検定及び研修等の実施
(3)数学に関する出版物の刊行及び情報の提供
(4)数学の普及啓発に関する事業
(5)数学や学習数学に関する学術研究
(6)その他この法人の目的を達成するために必要な事業
URL:https://www.su-gaku.net/
※「数検」「数検/数学検定」「数検/Suken」は当協会の登録商標です。
※「ビジネス数学検定」は当協会の登録商標です。
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