間宮祥太朗さんが、主演ドラマ『ナンバMG5』のクランクイン前の取材会に参加。作品への思いを語りました。

水10ドラマ『ナンバMG5』は、不良漫画の天才・小沢としおさんの「ナンバMG5」&「ナンバデッドエンド」(秋田書店)の映像化作品。これまでのヤンキードラマとは違い、筋金入りのヤンキー一家「難破家」の次男・剛(間宮)が、実は「ヤンキーをやめたい」「普通の高校生になりたい」と、家族に内緒で健全な高校に入学するという<高校“逆”デビュー>物語です。

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家族の前では特攻服を着たバリバリのヤンキー、学校では制服を着た真面目な高校生、という二重生活を送る剛を演じる間宮さんに、クランクイン前の心境や自身の高校時代の思い出を聞きました。

<間宮祥太郎 インタビュー>

「“ヒーロー感”を意識して」剛役への思い

──クランクイン直前の今の心境をお聞かせください。

クランクインの前日に金髪に染めるのですが、金髪にしたときに剛のスイッチが入りそうだな、と予想しています。

先日、後々相棒のような存在になっていく伍代役の神尾くんと取材を受ける時間があったのですが、ようやくゆっくりお話ができて、ほぐれた感じもあったので、現場に入るのが楽しみだなと思っています。

──改めて、本作の台本を読んだ感想をお聞かせください。

原作漫画も読ませていただきましたが、難破家の愛犬・松の目線で語られているのが新しい切り口だなと思っていました。

そして、ヤンキーものであり、青春群像劇であり、1人の学生がアイデンティティを見つけていく物語でもあり。さらにヒーローもののような側面もあって、特攻服を着た剛がいろいろなトラブルを解決したり、巻き込まれたりしていきます。その面白さが台本にも出ていて、特攻服を着たときの“ヒーロー感”を意識して演じたいなと思いながら読みました。

──剛は真面目な高校生である“シャバい”ときと、ヤンキーであるときがありますが、スイッチの切り替えは大変ではないですか?

今の段階では…バツン、バツンと切り替えちゃうと、見ている方が感情移入しづらくなってしまうかなと感じていて。本人の中ではスイッチが変わっているけど、そのどちらも剛ですし。そこの塩梅は、本広(克行)監督と現場で話しながら作り上げていけたらと思っています。

20代で高校生役!実年齢を超越して楽しめる作品に

──今回はアクションもありますが、体づくりなどはされていますか?

特攻服は前開きなので「筋肉がついていないと、説得力がないんじゃないか」と、スタッフさんに話したことがあったのですが…「そこ忘れてた!」と思ったのですが、剛は高校1年生なんですよね(笑)。それに、プロデューサーさんは「スタイリッシュに見せたい」と話していて、そんなにバキバキに鍛えなくてもいいのでは、ということになりました。

ただ、アクションシーンは練習も撮影も結構あるので、スタミナをつけないといけないな、と思っています。

──高校1年生というのは、実年齢と少しギャップがありますが、どう役作りをしていこうかなど、今考えていることがあれば教えてください。

全然、少しじゃないです(笑)。でも、あまり、「若い」「高校一年生だから」と思っておぼこく(幼く)しすぎると、わざとらしくなっちゃうかなと思うので、そこはあくまでファンタジーとして演じられたら。

それに、映画「クローズZERO」の小栗旬さんとか『今日から俺は!!』(日本テレビ系)の賀来賢人さんとか、みんな20代で学生を演じていますから。実年齢とか、そういうことを超越して楽しめる作品にできたらいいなと思っています。

──“シャバい”剛は学ラン、ヤンキーの剛は特攻服と変身をしますが、それぞれのスタイルのお気に入りポイントはありますか?

特攻服は、刺繍もかっこいいなと思うのですが、首にかけたお守りが気に入っています。渋くてかっこいいな、と。あとは、獅子のように広がる金髪が、アクションシーンでの迫力に繋がったらいいな、と思っています。

“シャバい”剛は、もともと、学ランは(コスプレのようになってしまうという意味で)きついなと思っていたんです。だから、ブレザーのほうがいいと思っていたのですが…衣装合わせをしたらブレザーのほうが断然きつくて(笑)。原作通り、学ランを着ています。

その学ランは、ボタンをちゃんと上まで止めて、サイズ感もジャストサイズでピシッと着ることで、“シャバい”感じを出しています。

アクションシーンでは「愛のある拳」に見えるように

──共演者の皆さんの印象をお聞かせください。

皆さんお気づきかどうか分からないですけど…男性キャストの顔が濃いですよね。すごく特濃な感じ(笑)。その中で、神尾くんとは随分前に少しだけご一緒したことがありますが、ガッツリというのは今回初めてなので、現場でバディ感を楽しく作っていければいいかな、と。

父・勝役の宇梶(剛士)さんは、これ以上ないというくらい“伝説の男”としての迫力がありますよね。実際に暴走族をやられていたこともあるそうですし、現場でそういうお話も聞けたらうれしいです。

兄・猛役の満島真之介くんとは、すごく久しぶりの共演です。かっこいいし、硬派な兄貴が似合いますね。猛の優しさも真之介くんが持っている優しい部分が出て、ステキな兄貴を見せてくれる気がしています。

妹・吟子役の原(菜乃華)さんは、同じ事務所ではあるのですが、あまりお話をしたことがないので、どんな子なのか、どんな吟子を演じられるのか、すごく楽しみです。

恋のライバル大丸役の森本(慎太郎)くんとは初めましてですが、菊池風磨から「めちゃくちゃ面白いやつだから、仲良くなると思うよ」と聞いています(笑)。

剛がひそかに憧れる深雪役の森川葵さんは、久しぶりの共演ですね。深雪は「私、可愛いって言われるはずなんだけど」と、自分の可愛さをアピールしてくる変わったヒロイン。そんな深雪をチャーミングに演じてくれるんだろうな、と想像しています。

──アクションシーンで楽しみなことはありますか?

どういったアクションなるのか、まだこれから…という感じですが、爽快感のあるアクションシーンにしたいです。あとは、剛のセリフに「腐ってる」という言葉がありますが、腐ったヤンキーに対して“愛のある拳”という見え方になるように、と思っています。

高校時代の経験は「僕の財産」

──間宮さんご自身の、高校生時代の思い出をお聞かせください。

すごくライブハウスに入り浸ってましたね。自分も趣味程度ですがバンドをやっていたのでライブをしていましたし、友人のライブを見に行ったり、好きなアーティストのライブやフェスに行ったり。とにかく音楽の場によくいた気がします。

あとは、今よりも映画館によく行ってたな、と。名画座で、2本立てとか3本立ての映画を友人と見たり、漫画喫茶みたいなところに入って朝まで映画を観たり。映画に触れる機会が多くて、あの時間は僕の財産だなと今でも思います。

──剛は、家族からの期待と“なりたい自分”との間にギャップのある役ですが、間宮さん自身は周囲が思っているイメージと、本当の自分とのギャップについてどう思われますか?

同じことを3回やったら「こういう人」と思われやすいというか、イメージがつきまとう仕事だと思うのですが…そうなると、道がどんどん狭まって、いただく役も同じようなものになっていくんですよね。だから、特定のイメージはつけたくないなとは思っていて。

「あの作品」の「あの役」のイメージで演じてほしいんだろうな、と感じたことは今までもありました。作品も役自体も違うから、厳密には違うものになるのですが、近しい演じ方をしてしまうと、見ている人からは「あの役っぽい」というイメージがつきやすくなる。だから、できるだけそれは裏切るように…自己満足くらいの微調整かもしれませんが、意識的に“違うもの”として演じるようにしています。