アートディレクター・千原徹也の初映画監督作 「最終日」 の予告が解禁となった。
“映画制作をデザインする”「ART DIRECTION MOVIE」の第1段作品で、主演を安達祐実、音楽を田中知之(FPM)が務める。今回は3分間にわたる特別予告動画が公開された。
<千原徹也 コメント>
僕は常々、20代の頃から「50までに映画監督をやります」と言い続けてきました。尊敬する映画監督、伊丹十三さんが「お葬式」で初めてメガホンを取ったのが50歳。その伊丹十三監督の初めての職業は、奇しくも同じ「グラフィックデザイナー」です。ATGのロゴや伊丹万作作品集の装丁、自身のエッセイ本の挿絵、デザインも手がけていました。
初監督した「お葬式」は予告編から、落語家が筋を話す仕組みにしたり、「ミンボーの女」で切りつけられたことまでプロモーションにし、逆境までも仕組まれたように、メディアミックスしてしまう伊丹監督の発想力に、「この人になりたい」と惹かれていきました。
このプロジェクトは、アートディレクターから映画監督に転身する!というプロジェクトではない気がしています。伊丹十三さんのように監督、メディア、その他の肩書きをミックスしたやり方への回答です。映画という世界に向かっていくのではなく、映画をアートディレクションの世界に呼び込みたいプロジェクトです。
今後このプロジェクトは、続いていきます。その第1弾として、短編映画を自主制作で作ります。安達祐実主演「最終日」。まずは、スクリーンテストとして3分の予告動画を制作しました。
この予告動画は、僕の映画プロジェクトへ足を踏み入れる「狼煙(のろし)」のようなものです。本編は、公開までに、YouTubeやSNSなどで少しづつ公開され、来年2021年に本編の公開、さらには監督第2弾の制作へとつながっていきます。
アートディレクターが作る映画プロジェクト、題して「ADM(ART DIRECTION MOVIE)」と名付けました。ついにスタートです。
<「最終日」 ストーリー>
幸せな結婚も、楽しめる仕事も手に入れることができなかった34歳、「何もない女」高島さん。その高島さんが姪っ子との出会いにより、人生が変わっていく2日間を描く。