フジテレビ・スケート班が取材した動画を毎日配信!Vol.47

新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受け、カナダ・モントリオールで開催予定だった「世界フィギュアスケート選手権2020」(以下、「世界選手権」)が中止に。シーズンのクライマックスの舞台は失われ、様々な活動も停止する状況になってしまったが、来季までの想いを繋ぐべく、フジテレビ・スケート班が取材した動画が3月23日から配信されている。

シーズン中に放送しきれなかったインタビューや取材動画、特別動画が続々と登場。さらに今後は、スピードスケート動画の配信も予定。フジテレビュー!!でもその内容を紹介していく。

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後編は「アイスダンスを語らせろ」!?

鈴木芳彦アナ×中村光宏アナ【フィギュアスケート座談会

今回は、フジテレビのフィギュアスケート実況担当の、 “スーさん”こと 鈴木芳彦アナウンサーと中村光宏アナウンサーによる持ち込み企画「リモート座談会」の後編。

長年アイスダンスなどのカップル競技を実況してきた鈴木アナ。前編では「なかなか触れることのないカップル競技。髙橋大輔選手のアイスダンス参戦で今までにないくらい盛り上がると思うので、この期間に気持ちを高めてもらいたい」と語っていた。

後編は、そんな鈴木アナによる、アイスダンスへのマニアックな愛が爆発する。

スーさん熱弁「アイスダンス界に事件が起きた!」

まずは鈴木アナによる「スーさん流アイスダンスの楽しみ方」から。

中村アナ:みんなが聞きたい!教えてほしい!

鈴木アナ:アイスダンスに関しては、難しいところを突き詰めていくと混乱してしまうと思うので、一般的な部分というか。本当に見た目が美しいとか、「これバランスとるの難しいな」って思うリフトや、ツイズルの形だったり、そういう部分が評価の対象になってくる。みなさんも、単純に素直な気持ちで見てもらえればいいと思うのがアイスダンスだと、僕は思っているんですよ。

中村アナ:(うんうん、とうなずく)

鈴木アナ:それで、今シーズン(2019-2020年)の振り返りなんですけど…今シーズン、事件が起こりました!

ここから鈴木アナは、自作のレジュメを手に「止むか、モントリオールの風!」というテーマで熱く語っていく。

自作のレジュメを手に熱く語る鈴木芳彦アナ

鈴木アナによると、現在のアイスダンスの勢力図は、モントリオールに拠点をおき、マリー=フランス・デュブレイユ、パトリス・ローゾン、ロマン・アグノエル、この3人のコーチが指導するチームがとても強く、 表彰台を独占しているという。

その代表が、ガブリエラ・パパダキス&ギヨーム・シゼロン組(フランス)。

鈴木アナ:パパダキス&シゼロン組は、これまで「世界選手権」で通算4回優勝しているんです。(3月開催予定だったが中止になった)今年の「世界選手権」では、5度目の優勝をかけていたわけですが、その前に「ヨーロッパ選手権」で事件が起こったんです!

ここまで圧倒されながら相槌を打って聞いていた中村アナは「もう~。上手!話が!」と熱弁に関心しきり。

吹き止んだ“モントリオールの風”とは…

2020年のヨーロッパ選手権(1月20日~26日/オーストリア)では、リズムダンスを終えた段階で1位だったパパダキス&シゼロン組。だが、フリーダンスでは、ヴィクトリヤ・シニツィナ&ニキータ・カツァラポフ組(ロシア)が見事な演技をしたことで、パパダキス&シゼロン組にプレッシャーを与えた。

結局、パパダキス&シゼロン組はミスをしてしまい、シニツィナ&カツァラポフ組に逆転優勝を許してしまった。

パパダキス&シゼロン組はリズムダンスでは1位だったが…
シニツィナ&カツァラポフ組に逆転優勝を許してしまう

これまでパパダキス&シゼロン組ら“モントリオール勢”が優勢だったが、シニツィナ&カツァラポフ組が初の「ヨーロッパ選手権」の優勝を果たしたことで、今後の構図に変化があるのでは、と鈴木アナは展望を示す。

鈴木アナ:ずっと吹き続けていたモントリオールの風が、止んだんですよ!!!!

中村アナ:はぁ。聞きたかったな、(鈴木アナの)実況…。

鈴木アナ:カツァラポフは「パパダキスに追いつけるチームなんていないと思っていたが、僕たちはアスリートだし、進歩している」と自信をつけたんです。ロシアチャンピオンたちが自信を持ったなって。

一方のパパダキス&シゼロン組は、今までずっと天下を取り続けて来たけど、この悔しい思いを抱えたまま「世界選手権」もなくなってしまった。

さらに、ほかのカップルにとっては「パパダキス組はもしかして完璧じゃない、我々にもチャンスがあるかもしれない」と追い風に。そういう意味では、次のシーズンのアイスダンスはものすごく盛り上がると思うんです!

髙橋大輔選手参戦!日本のアイスダンスも熱い

鈴木アナの“絶口調”な解説はまだまだ止まらない。日本のアイスダンス界にも吹くであろう新たな風にも注目したいという。

鈴木アナ:新たなシーズンは、男子シングルのスーパースターである髙橋大輔選手がアイスダンスに参戦します。しかも、オリンピック出場経験のある村元哉中選手と組むわけです。これによって、アイスダンスは例年になく国内ですごく盛り上がると思うんです!

中村アナ:(無言でうなずく)

鈴木アナ:その一方で、ほかのカップルは「自分たちの方が長い間カップルを結成してやってきてるわけだから、負けられないぞ!」っていう。(髙橋大輔選手が)ほかの選手たちを刺激したんです。ほかのカップルが自分たちを追い込んで一気にレベルアップするようなバックボーンもあるんじゃないかな。

(モントリオールを拠点に練習する) 小松原美里&ティム・コレト組 がモントリオールの風を日本で吹き荒らすのか、それとも(マリーナ・ズエワ コーチのもとで練習する)髙橋大輔選手&村元哉中組がズエワ旋風を巻き起こすのか!?

小松原美里&ティム・コレト組
髙橋大輔選手&村元哉中組

予定していた時間をかなりオーバーして!?話し続けた鈴木アナ。「こういうチャンスじゃないとカップル競技ってなかなかしゃべれないので」と笑った。

中村アナ:アイスダンスの今シーズン振り返りと、展望を語りましたが、まだまだ話したいこといっぱいあるんですよね?

鈴木アナ:ペアのこと話していないのですが、気づきましたか?みなさん!

まだまだ話し足りない様子の鈴木アナ。そこで中村アナは、フジスケでは今後も、選手に一番近い距離でリポートする女性アナによる座談会や、 フジテレビフィギュアスケートチームの若手による反省会など、さらなる企画が進行中であることを明かした。

スーさんのアイスダンス講座は、これまで馴染みのなかった人も見てみたくなるほど、わかりやすく、楽しく語られている。

座談会の動画はこちらからチェック!