城田優さんが、ミュージカルや結婚への思いを、赤裸々に語りました。
3月6日(日)の『ボクらの時代』は、城田優さん、三浦翔平さん、米本学仁さんが登場しました。
初めて見たミュージカルは3人とも「アニー」
現在、3人はミュージカル「カーテンズ」で共演中。城田さんが主演・演出を務め、三浦さん、米本さんはともにミュージカル初出演です。
トーク番組で出会ったという城田さんと米本さん。
城田さんは、「(米本さんの)持っている空気というか、感受性もめちゃくちゃ豊かで繊細で。学仁がミュージカルをやったら面白いんじゃないかと思って、オファーしてみたの」と語りました。
三浦:学仁くんは、ミュージカルに興味あったんですか?
米本:俺は、ミュージカルを全然観たことがなくて…。ただ、2、3年前かな。ロサンゼルスで「アニー」を見たわけよ。そのとき、自分のことも、結構いっぱいいっぱいの時期で。これから3時間半か4時間くらい「アニー」を見るだけでいいんだってなって、携帯電話の電源切った瞬間、もう涙が出てて。
城田:(笑)。早いのよ。
三浦:感受性が高いから。やっぱり(笑)。
米本:実際、観たらめちゃくちゃ良くて。「ああ、これはいつかチャンスがあったらやってみたいな」って思って、飛び込ませてもらったの。
城田:実は、俺も学仁と一緒で、初めて見たミュージカルが、たぶん「アニー」なんだよね。
米本:マジか!
三浦:俺も「アニー」だよ。
米本:えぇ!?
城田:ホントに!?
ミュージカルとの出合いが、3人とも同じ作品ということが判明し「アニー3(スリー)じゃん!」(米本さん)と、盛り上がりました。
城田優「とにかく自分の容姿を呪い倒した10代」
城田さんは「初ミュージカルが16、17くらいのころ」だったと振り返りました。
米本:そんなに早いんだ。
城田:うん。で、仕事始めたのが13歳くらいで。当時、福山雅治さんみたいな人を目指して。だから、歌もやりたいし、芝居もやりたかったわけ。
三浦:ああー。
城田:でも、ミュージカルをやりたいっていうマインドは、正直なかったの、そのときはまだ。
米本:うん。
城田:オーディションへ行き続け、エキストラみたいなお仕事とかはやってたけど。
米本:エキストラ、やりづらいでしょう?
城田:そう。だから、エキストラさえも拒まれるのよ。
米本:だよね。
城田:うん。われわれみたいなね、目立っちゃうから。
米本:われわれは、うん。
城田:自分の容姿を、とにかく呪い倒した10代なんだけど。
三浦:へえ。
米本:しんどい。
城田:そう。で、16歳のときに受けたオーディションが、ミュージカル「セーラームーン」。で、最初は「『セーラームーン』かよ」っていうさ。でも、資料でビデオをもらって。見たら、号泣して。
米本:(笑)。
城田:「うわ、すごいな」と思って。で、オーディション受けたら合格して、「楽しい」ってなったし。でも、逆に言うと、それが俺の舞台を楽しんでたときのピーク。そっからはもう、本当にどんどん重圧みたいなものが。そこで自分で空回りして、「はぁー」ってなったり、「もうできない」ってなったり。
城田さんは「だから、ミュージカルは大好きだけど、大嫌いなジャンルなんだよね」と率直な思いを吐露しました。
すぐに人気ドラマに出演したことで…
三浦さんは、「その辺でちゃらんぽらんに生きてた」と10代を振り返りました。
三浦:高校を途中で辞めちゃって。そのときに、エキストラのバイトみたいなのをしてたのよ。そしたら「ジュノンボーイって知ってる?」って言われて。「いや、知りません」。
城田:そっちが先なんだ。
三浦:そうそう。それで、「出しとくから、もし気持ちがあったら行ってみなよ」って言われて、「ああ、はい」みたいな。ジュノンの最終に残って、今のプロダクションに入ったんだけど。そしたら「じゃあ、3月から『ごくせん』(日本テレビ)入るから」って言われて。
米本:え、そんなすぐ?
三浦:そう。ジュノンが終わったのが、11月くらいなんだよね。
米本:面白いな。
三浦:で、プロダクションに入って。
城田:え、『ごくせん』ってあなたがメインキャストの1人だった『ごくせん』でしょ?
三浦:そうそう。
三浦さんは、突然の大抜擢だったため、「台本の見方も知らなかったし、とりあえず覚えてセリフを言うことしかやっていなかった」と当時を語りました。
三浦:そのときに感銘を受けたのが、三浦春馬だったのね。わちゃわちゃしてるんだけれども、本番がかかると急にスッと(役に)入っていくのを間近で見てて「こいつすげえな」と。そのときに、役者さんってこういう仕事なんだっていうのを受けて、「ちゃんとやんなきゃいけない」っていうので。
城田:じゃあ、春馬が翔平を更生してくれたということですね(笑)。
三浦:そうだね。
城田:感謝だな。
三浦:役者というものを…。
城田:教えてくれた?
三浦:間近で見て、身をもって「こうしなきゃいけないんだ」みたいなのを教えてもらったのかな。
ただ、「だからこそ、そのあとがひどかった」と、三浦さんは回顧します。
城田:あとというのは?
三浦:『ごくせん』が終わったあとに、やっぱり人気とか知名度っていうのはついてしまって。
城田:追いついてなかったのね。
三浦:武器も何もない状態でそこにいるから、次の作品に入ったときに、やっぱりボロクソになるわけですよ。監督とかにも「おまえ、ひでぇな」みたいな。今はもうないけど、台本とかでパンって(叩かれて)、「やる気あんのか!」みたいな(笑)。で、やっと役というものを考えていく作業をし始めたのが、次の作品からかな。
と、デビュー当時の苦悩を語りました。
三浦翔平「すべてが愛おしい」愛息への思い
また、三浦さんは2020年に生まれた第一子について「自分の分身。性格もそっくり。すべてが愛おしい」と、父親としての顔ものぞかせました。
三浦:今回のミュージカルの稽古は、だいたい帰るの9時半、10時前とかじゃない。もう寝ちゃっているのよ。ってなると…。
城田:朝?
三浦:そう、朝しか会えないんです。だから、せめて保育園に送る時間だけは一緒にいたいし。
米本:送っていくんだ。
三浦:そう。
城田さんは、独身時代の三浦さんからすると「もう考えられんよ」と、その変貌ぶりに驚きます。
三浦さんは、「『自分の命を捨ててでも、この子を…』という感じはわかる」と、愛息への思いを語りました。
結婚は「今はしたくない」(城田)
三浦さんは、城田さんに「結婚願望は?」と、直球の質問。
城田:(今は)ない。(昔は)めっちゃ強かった。
米本:いつ?
城田:俺は、10代から「30までには絶対、結婚する」みたいな気持ちがあったし、子どもも大好きだし。ちょっと重い話になるけど、やっぱりここ2年かな。コロナ禍もあるし、すごくショッキングな出来事もたくさんあって。ご存知の通り、俺もメンタルめちゃくちゃ弱いから、家族を持つとか、責任をこれ以上、背負うっていうことを今はしたくない。すごいリアルな話で申し訳ないけど。
米本:じゃあさ、今は絶対結婚しない、結婚願望がない。その城田優が結婚するとしたら、「どういうとき」とか「どういう相手」とかってある?
城田:それで言うと「人間として一緒にいたい」って思える人かな。今までは、俺は、恋愛体質というか。「この人と一緒にいたい!」みたいな。そうじゃなくて、俺が俺でいられるような状態でずっと隣にいてくれる人だったらいいなって。
米本:俺は、結婚を決める前夜にさ「俺ってこんなやつだよ」「俺こんな性格変わんないかもよ」とか、1個1個、全部言ったわけ。
城田:おお、すごいね。
米本:隠さずに。で、その1個1個に「大丈夫。気にしないでいい、飛び込んでおいで」って。
城田:すごい…。
米本:俺は俺のままで、そこに行かせてもらった。
米本さんは、自身の「交際0日、出会って1カ月半で結婚」の話を持ち出し、「でもね、だからいるかもしれないっていうことよ、そういう出会いも」と、城田さんの結婚観も変わるような出会いの可能性を示唆しました。
すべては考え方次第「プラス思考でいこう」
番組の終盤では、親から受けた影響や、今の世の中について思うことも語り合った3人。
城田:すべては「考え方次第」だと。例えば朝、電車に1本乗り遅れたとして「あれに乗れなかった」って思うのか、「あれに乗ってたら何か悪いことがあったかもしれない」って思うのか。1個1個の出来事をどう捉えるかだと。寡黙で本当にあんまり笑わないような父親だったんだけど、俺と兄貴の前で、「人生はいろんなことがある、でもプラス思考でいこう」(と、親指を立てる仕草)って。
三浦&米本:(笑)。
城田:俺は結局、自分の父親の教えを、何も受け取れてないなって思って。「あ、プラス思考でいかなきゃな」って今、思ったっていう話(笑)。
米本:でも宿題、ちゃんといいのをもらってんだ、そうやって。
城田:もらってたね、今思えば、もらってた。
三浦:なんかさ、まさにそうだよ。もういろんな考え方でいいじゃない。なんか最近の世界って、固執し過ぎてない?「こうであるべきだ」みたいな。
城田:そうだね。マイナス、なんかちょっとでも(枠から)出たら打たれるというか。
三浦:何て言うんだろうね、この何か、気持ち悪い感じ。
米本:ギスギスするね。
城田:どうしても、誰かを落として自分が幸せなんだって思いたい人たちが多いんじゃないかな。だから、マイナスも失敗と思っていたことも、実はプラスだったりするっていう考え方を、今のこの時代は特に、みんな持てたらいいよね。
そんな3人は、最後に「ポジティブでいこう」と声をそろえました。