羽田美智子が主演するフジテレビ系オトナの土ドラ『隕石家族』(原作・脚本:小松江里子)は、巨大隕石の衝突が迫った東京を舞台に、壮大なメッセージをコミカルに描くスペクタクルホームドラマ。

巨大隕石の衝突を前に、自分に正直に生き始めた門倉家の5人。主婦の久美子(羽田)は、高校の同級生・片瀬(中村俊介)との“純愛”と家庭の両立を望み、夫・和彦(天野ひろゆき)も、妻の浮気相手と知りながら、趣味を通じて親密になった片瀬に恋心を告白。

しかしその瞬間、隕石の軌道がずれて地球衝突が回避され、和彦も現実に引き戻された。

第5話では、和彦の母・正子(松原智恵子)の認知症がさらに進行。そして、和彦が“人生のリセット”を図った矢先に会社をクビになり、実は生活に窮している片瀬に金をせびられる様子がネットで波紋を呼んだ。

そんな門倉家にさらなる波乱が押し寄せた5月16日(土)放送の第6話を、SNSが思わずハッとさせられた、“哲学”を感じるセリフでプレイバックする。

<ハッとさせられた深いセリフ①>

「これは秘密じゃない。公然の非公開だ!」(by和彦)

リストラされたことも片瀬に金を貸していることも家族に内緒の和彦は、自身の収集品を金に換えては片瀬に渡し、偽装出勤を続けていた。片瀬はその金を、あろうことか久美子とのデート代にあて、「元に戻ったこの世界で、これからの人生を二人で生きていきたい」と久美子の手をギュッと握るのだった。

そんなある日、和彦は、炊き出しでもらった昼食を公園で食べようとしたところを長女の美咲(泉里香)に見つかってしまう。

事情を見抜いて問いただした美咲が、嫌味交じりに「うちの家族には秘密はないんじゃないの~?」と、和彦の口癖であり、もはや単なる建前と化した“家族のルール”を指摘すると、和彦が苦し紛れに返したのがこのセリフ。

窮地に立たされたパパの矛盾だらけの強がりに、ネットも「うわぁ~公園出勤がバレた。つらい…」「秘密と非公開は違う、国会答弁みたいやな」と、心なしか同情的だった。

その数日後。次女・結月(北香那)の元カレである翔太(中尾暢樹)の父親の秘書が、門倉家を訪問。居候していた翔太が理由も言わずに家を出たのは、病気の父の最期を看取るためだったことが判明。秘書は、資産家の父の遺言を尊重し、結月に翔太と一緒に火星に移住してほしいと持ちかける。

続けて、巨大彗星が再び向きを変え、3ヵ月以内に地球に衝突するとの情報を明かし、ロケット搭乗手続きのタイムリミットである2週間後までに、火星行きを決断してほしいと告げて帰っていった。

結月だけでも生き残れるなら、と家族は素直に喜ぶが、結月は「もしそうだとしても、私は行かないから」とむくれるのだった。

<ハッとさせられた深いセリフ②>

「みっともなくてもぶざまでも、まずはお前の気持ちをぶつけるんだよ!」(by店長)

一方、久々に古代(ブラザートム)を訪ねた翔太は、3ヵ月間、結月の家族と暮らしたことで“家族のよさ”を感じ、苦手だった父親を、「最後に少しだけ好きになれた」と告白。

すぐに結月を迎えに行くようせかされるも、「結月をあの家族から引き離すなんてできない」と苦悩を明かす。そんな翔太に、古代が「とんでもない大馬鹿モンだ!」という叱咤とともに浴びせかけたのが上記のセリフ。

理論派で頭でっかちな翔太を、ストレートな言葉で鼓舞する古代の包容力には、SNSも「店長がカッコよすぎるんよ…」「店長の言葉泣ける…」「店長の説得力ハンパない!」とグッときた様子だった。

古代の叱咤激励に背を押され、翔太は意を決して門倉家を訪問。結月は留守だったが、久美子らは翔太を歓迎し、「結月は自分たちが説得する」と話す。しかし、それを玄関で聞いた結月は、翔太と家族への不信感を募らせ、「誰が何といっても行かない!」と翔太を追い返してしまう。

たまりかねた美咲が、結月を火星に行かせてやりたい思いから、「あんたは家族のお荷物なの!」と暴言を吐くと、和彦は美咲の頬をビンタ。逆上した美咲が和彦に本気の蹴りをくらわし、リビングは乱闘場と化すのだった

<ハッとさせられた深いセリフ③>

人を好きになるって、つらいこともある。でもねぇ、それでも、とっても素敵なことだから」(by久美子)

その夜、物置部屋に籠った結月と話すため、久美子が夫婦の自室を出ようとすると、「“あのこと”は話すなよ」と釘を刺す和彦。「わかってる」と心得た笑顔で頷き、久美子は物置部屋へ。

究極の選択を迫られ膝を抱える結月。久美子はドア越しに、家族が結月を本当に大切に思っていること、だからこそ生き残ってほしいという思いを伝えるのだった。

そして、一度は自分を振った翔太の身勝手さを責めつつも、やはり翔太のことが忘れられない結月に、久美子が優しく語りかけたのが上記のセリフ。

自らの言葉をかみしめるような久美子の表情を見て、かつてのキラキラしたキャプテン(=片瀬)を思い浮かべた視聴者も多かったようで、SNSには「ママ、それはキャプテンのことですね…」「たとえ相手に裏の顔があったって、恋した気持ちは真実」と、久美子の思いに賛同するコメントがあがった。

問題が山積みの片倉家を、さらなる問題が襲ったのはその数日後。夕食時に帰宅した和彦が、「寝るところがないらしいから、うちに来てもらった」と、なんと片瀬を連れてきたのだ!

「はじめまして」としれっとあいさつする片瀬に、仰天する久美子と結月。そこへ“緊急隕石速報”が流れ、「巨大彗星が軌道を戻し、2ヵ月後に地球を直撃する恐れがある」と報道が。あの秘書の話は真実だったと観念する久美子らの横で、片瀬に熱い視線を送る正子――。

認知症が進み、片瀬を亡き夫・和夫だと思い込んだ正子が、和彦を押しのけ片瀬を家長の席に座らせると、瞬時に状況を把握した片瀬は、家長ヅラで久美子の手料理をほおばるのだった。

片倉家に“居場所”を見つけ、途端に我が物顔でふるまう片瀬の変わり身の早さに、またもネットにはコメントが殺到。もはや驚きや怒りを通り越し、「キャプテンのメンタルって強靭すぎるー!」「キャプテンって詐欺師かな?」「キャプテンがハーレム状態!」と感心(?)する声もみられた。

さて、これで久美子は、家族と純愛、両方を手に入れた?