カルチュア・エンタテインメント株式会社と、株式会社蔦屋書店が主催する映像クリエイター支援プログラム「TSUTAYA CREATORS’ PROGRAM」の、2016年グランプリ受賞企画「哀愁しんでれら」が、女優・土屋太鳳主演で映画化し、2021年春に劇場公開されることが決定した。
映画は、役所に勤める平凡な女性・小春(土屋太鳳)が、一晩で怒涛の不幸にあい、すべてを失ってしまうというストーリー。人生を諦めようとしていた彼女だったが、8歳の娘を男手ひとつで育てる開業医と出会い、結婚。幸せな新婚生活を始めるのだが、ある日、前代未聞の凶悪事件を起こしてしまう…。
監督は、映画「3月のライオン」や「ビブリア古書堂の事件手帖」で脚本を手掛けた渡部亮平が、今回オリジナル作品として映画化する。
渡部は、「“私は幸せになれるのか?”という誰もが抱える漠然とした恐怖を、なんとか拭い去り日々を懸命に生きようとする小春役をどうしても土屋さんに演じてほしかった」とオファーの理由を明かした。
<土屋太鳳 コメント>
初めてこの物語を読ませていただいた時、私が感じたのは嫌悪感と疑問でした。光栄だけれど、なぜ私にと思って下さるんだろう。理由を知りたくて監督にお会いしましたが分からず、おこがましいながらお断りしました。
覚悟できないまま取り組む物語ではないからです。でも、脚本は私の前に戻ってきました。4回目に戻ってきた時、急に「この物語は生まれたがってるんじゃないか」と感じたんです。
脚本の中で小春が泣いているようにも感じました。私に出来ることがあるなら、一緒に泣くこと。理解できるかではなく生まれてくるものを愛すること。そう感じたころ共演者を知り、そのかたと踏み出せるならと覚悟を決めました。
迷った末の撮影は得難い時間の連続でした。命が命を愛そうとする時の摩擦熱のような何かが今も心に残っています。感じていただけますよう。