堀田真由さんが声優に初挑戦したアニメーション映画「ブルーサーマル」の公開直前イベントが2月28日に行われ、堀田さん、島﨑信長さん、榎木淳弥さん、小松未可子さん、橘正紀監督、主題歌を担当したSHE’Sが登壇しました。

この作品は、小沢かなさんの漫画「ブルーサーマル 青凪大学体育会航空部」が原作。上昇気流(サーマル)を捉えることで飛翔する航空機・グライダーでスピードを競う大学航空部の部員たちの奮闘を描いたアニメーション映画です。

声優に初挑戦した堀田さんは、アフレコの思い出を語る場面も。

堀田真由 自身初のアフレコに「夢じゃなかったんだ」

主人公の都留たまきを演じた堀田さんは、「今回初めて声優に挑戦させていただいて、試写会で初めて見て、『自分の声なのかな?』と思って(笑)、エンディングで自分の名前を見て、『これは夢じゃなかったんだ』と思いました」

続けて、「小沢先生の漫画はモノクロなので、映像になったらどんな色になるんだろうというのが楽しみで、自分が思っていた以上に空の青さが美しくて、ステキだなと思いました」とコメント。

アフレコを振り返り「難しかったですけど、楽しさもありました。初めての声優業だったので、皆さんとご一緒出来た部分が多々あって、台本の持ち方や立ち方もわからなくて、息芝居でしたっけ?」と隣にいる島﨑さんに確認すると、島﨑さん「そうですね、走っている息や、ジャンプした時の息とか、現実だと出ないかもしれないけど、アニメ的にはわかりやすくなるという演技ですね」と補足。

また、堀田さんは、「普段の演技をする映像作品だとないものだったので、そこは難しかったです」と苦労を明かしました。

島﨑さんは、「『こういう風に台本を持ったらやりやすいよ』というちょっとした作法はあるのですが、もっと大切な役者としての部分で素晴らしい方なので、周りから見ていたら完璧でした」と太鼓判を押し、榎木さんも、「本当に素晴らしかったです。声優としての技術も持ち合わせていらっしゃいました。普段からお芝居をされているので、こっちが食いついていくのに必死という感じでした」とべた褒めしました。

イベントでは、主題歌を担当したSHE’Sが「Blue Terminal」を熱唱する場面も。

SHE’S・井上竜馬、楽曲に込めた思いを語る「何かに助けられながら生きている」

ボーカルの井上竜馬さんは、「原作の漫画を読みながら、曲を書き始めたんです。景色の美しさに、すごくワクワクしながら読みまして、『これを今から映画にするんや』と思ったら、『音楽で何よりも表現しないとあかんな』と責任感を感じました。この作品を見て最後に、主題歌を聴いたら、エンドロールで曲が流れた瞬間に、『今まで見てきた映像の美しさを思い出せるような曲を書かないといけないな』と思いました」と振り返りました。

ベースの広瀬臣吾さんは、「(映画を見て)キャラクターたちの年齢とは世代が違うのですが、何度も胸が熱くなる瞬間がありました。今日、演奏をしていても、曲を作った時よりも気持ちを込めて演奏が出来ました」と語りました。

ギターの服部栞汰さんは、「映画を拝見するまで、(本作のテーマである)体育会航空部のことや、グライダーのことは知らなかったです。でも、映画を見たら自分も空を飛んでいるかのような素晴らしい作品でした」とコメント。

ドラムスの木村雅人さんは「青春時代のきらきらした、情景というものが映像の美しさで表現されていて、伝わってきました。仲間と一緒に目標に向かっていく姿に、胸が熱くなりました」と感想を。

司会者から、「見事にいろいろな側面で、映画を語っていただきありがとうございます」と感謝されると、井上さんは、「チームワークです」とニッコリ。

楽曲制作について、井上さんは「青空の中から、上昇気流を見つけて、空を飛んでいくという話を聞いたときに、『人も同じだな』と。僕たちバンドも、真っ暗闇の中、ただただがむしゃらに活動をしてきて、自分たちを高いところに押し上げてくれる、観客やスタッフがいて。そういう風に人は、何かに助けられながら生きているという、空の世界だけではなくて感じる部分がありました。なので、『ブルーサーマルの歌詞の中で表現したい』と思い、僕は作りました」と語りました。

これに対し掘田さんは、「イベントで、生演奏を聴けることは、なかなかないことだと思うので、(舞台)袖で聴かせていただいていたのですが、『前で見たいな』とずっと思っていました。イントロから、かわいらしいメロディからサビにかけて上がっていく感じが、グライダーや飛行機が上がっていく部分と重なって、作品に寄り添って作った曲だと思いました」とほほ笑みました。

作品概要

高校時代、バレーボール一筋で頑張ってきた都留たまき(堀田真由)。サークル活動や恋愛などで充実した、“普通の大学生活”に憧れ長崎から上京するも、入学早々とある事故でグライダーを傷つけてしまう。その弁償のために“体育会航空部”の雑用係をすることに。

思い描いていた大学生活とはかけ離れた環境に不満を抱いていたが、主将である倉持の操縦するグライダーで初めて「空」へ飛び立った瞬間から、一面に広がるその美しさに魅了されていく。

「もっとたくさん飛びたい!」とだんだん「空」の世界に夢中になっていくたまき。


彼女の天真爛漫な性格は周りを明るく照らし、気づけば、共に練習に励む先輩の空知や同期との間にも固い絆が生まれていくのであった。そこには、確かに彼女の求める“充実した大学生活”が存在していた。

ところが、他校との合同合宿で仲たがいしていた姉・ちづると再会する。
時を経ても冷たい態度の姉に「空」の世界にいることを否定され、下を向いてしまうたまき。
更に、初めての大舞台・新人戦では強力なライバルも現れ、
周囲からのプレッシャーに動揺を隠せない。

「自分らしく飛んで来い」

倉持の言葉で上を向くことができたたまきは、さまざまな人の思いを乗せて、大空での戦いに挑む。
果たして、「空」に恋した彼女は“幸せになれる風ブルーサーマル”を捕まえることはできるのか―。

アニメーション映画「ブルーサーマル」は、3月4日(金)より全国公開。
© 2022「ブルーサーマル」製作委員会
配給:東映