河合郁人さんが、Kis-My-Ft2がデビューした際の、自分への悔しさを告白しました。
2月27日の『ボクらの時代』は、清塚信也さん、河合郁人(A.B.C-Z)さん、濱家隆一(かまいたち)さんが登場。
ピアニスト、アイドル、芸人とそれぞれのフィールドで活躍する3人が、仲良くなったきっかけや、自らのやり方で切り拓いてきたこれまでの道のりについて語りました。
2人が売れたのは「俺のおかげだと思う」
「3人で会うのは初めて」と清塚さん。ただ、個々には親交があるという間柄。
濱家さんは、普段は「友達になりましょうと言えないタイプ」だというものの、番組で共演した際に「めっちゃ気が合いそう」と感じ、河合さんに連絡先を聞いたといいます。
濱家:番組中に「LINE交換しましょう」って言って。
清塚:だから、珍しいなって思ったのよ。で、ふーみん(河合さんの呼び名)もちょっとそういうところあるのよ。
河合:そうそうそう。だから、そこが「共通するね」って話になったんですよ。
清塚:根暗と根暗が一緒になって…。
河合:根暗ではないですけど(笑)。
濱家:あはははは。
清塚:一緒になって、ネアカを目指すのかなと思って(笑)。
濱家:確かに、この3人でネアカなの、清塚さんだけかも。
そんな3人ですが、話しているうちに、河合さんと濱家さんの共通点が判明していきます。
清塚:濱家くんとは、いつが最初かちょっと覚えてないくらいだけど。
河合:僕よりも前ですか?
清塚:前、前。大阪とか、それこそ、いろんなとこでね。
濱家:でも、ここ3年、4年くらいですよね。
清塚:そうだね。コロナ禍…4、5年くらい。だから、かまいたちが売れていく姿を。
河合:見てるわけですね。
清塚:ちょうど見てた。
河合:はぁー。
清塚:ふーみんも出会ったばっかりのころより、グッと出られるようになったもんね。
河合:そうですね。それこそコロナ禍になってからのほうが忙しいので。
清塚:コロナ禍になる直前くらいからガーッと。
濱家:一緒や、タイミング的には。
河合:同じくらいです、本当に。悔しいですもん。かまいたちさんが。
濱家:なんで?
河合:めちゃめちゃレギュラーを…。
濱家:いやいやいや。
清塚:そういうことだね。
河合:これ、テレビで言ったことないですけど。今、かまいたちさんと渋谷凪咲ちゃんの仕事が増えると、悔しい(笑)。
濱家:(笑)。
清塚:だから、付き合いも一緒だし、売れるタイミングも一緒だから…俺のおかげだと思う!
濱家:えっ!?
河合:ふふふふふ。いるな。こういう、おじさん、いるよね。
清塚:あはははははは。
濱家:「知り合ったころは、全然やったけどな」言うてな(笑)。
河合さんのツッコミに大笑いの3人。それでも清塚さんは「絶対そうじゃん!共通するもん」と主張、河合さんと濱家さんも「確かに」と納得していました。
ジャニーズモノマネに弊害は?
濱家さんは、「ジャニーズモノマネ」でブレイクした河合さんに、「踊ってるのとかチラッと見たら、ホンマ、木村(拓哉)さんのマネしてるようにしか見えへんもん」と語りかけます。
濱家:弊害ないの?何見ても、「もう(モノマネ)やってるやん!」って。ずっと、ふざけてるようにしか見えへんから、弊害あるんちゃう?
これに、河合さんは、普段はモノマネをしないように「気をつけている」と明かしました。
河合:ジュニアのころから、ずっとやっていたので。
清塚:そうなんだ。
河合:僕の中では、バラエティに出るためのきっかけとして、まずは番組に出たいなと思って。マネジャーさんも、お願いたくさんしてくださって、それで『ものまねグランプリ』(日本テレビ)に出たんですよ。
濱家さんは「芸人がジャニーズモノマネみたいなのはあったけど、ジャニーズの人がジャニーズモノマネってなかったもんね」と感心。
清塚さんも「開拓者だよ、本当に。大変なことだよ」と称賛しました。
河合さんは「後輩たちが、『河合くんがやったから、できるようになったよね』っていうふうにはなりたいなと思ってます」と語りました。
「絶対になかった」ことを「当たり前」に変える
河合さんの話に、清塚さんは「最初に道をつくる人って本当に大変」と、クラシックの世界でも共通するものがあると明かしました。
清塚:「こんにちは」って、舞台でしゃべった瞬間に「はい、つぶす」っていう世界だから。
濱家:はぁー。
清塚:「品がない」って。(黙って弾き始めて)1音目で、ショパンがこの曲にどれだけ涙を流したかを伝えなきゃいけない。
それを、「これはショパンが泣いた曲です」って言って始めるって、どういうこっちゃっていう。でもそれもひとつ、わかるの。美学ではある。音で伝えたいというのはね。
だけど、「それじゃ伝わんないこともあるじゃん」って思うのよ。例えば、宗教的な曲とか、日本にはない感覚があったりとかさ。かれこれ中学生のときに初めてしゃべったんだけど、舞台上で。
河合:中学生のときに?
濱家:発表会でみたいなことですか?
清塚:コンクールの入賞者発表会というか。1位になると、立派なホールでコンサートさせてくれるの。コンクールで弾く曲って、ライトな曲があんまりないのよ。複雑な曲が多いから、弾くと、もう客席に「?」がバーッてついてくるのがわかるのよ。だから、それが嫌で。
河合:その空気を感じたんですか。
清塚:感じた。だから「人に受けたい、つながりたい」と思ってピアノ弾いてんのに、離れちゃってるじゃんと思って。
濱家:ああ。
清塚:だから、次からはひと言、言ってからやってみようって思って、「これは、ショパンがこういう状況のときに作った曲なんです」と言って弾き始めたら、その「?」が取れていくのがわかったんだよね。
河合:でも、関係者からは「何やってんだ」と。
清塚:もうね、本当に辛辣なことも言われたし。「次やったら、私の力で、なんとしてもあなたが活躍できないようにする」とか。
河合:うおお。
濱家:それ、中学のときに?
清塚:中学のとき。
河合:えー。
清塚:だから、怖かったけど。ただ、今やクラシック、一回は発声して、あいさつなりをするのが当たり前になった。
清塚さんは、今や「由緒正しい交響楽団、オーケストラとかに呼ばれて、『演奏後に指揮者とクロストークしてください』って、正式に頼まれるようになった」と語り、それまで「絶対になかった」ことを「当たり前」に変える難しさと経緯を語りました。
キスマイがデビューしたときは悔しくて泣いた
「生まれたときから、家でジャニーズの曲が流れていた」という河合さんは、3歳のころには「大人になったら、ジャニーズになる」と思っていたといいます。
河合:で、小学校4年生くらいのときにジュニアの番組でオーディションの応募があったので、母親に「これ受けたい」って言って、自分から履歴書を送って、それでオーディション受けましたね。
濱家:それ、すごい根性やな。僕は、違う世界に飛び込んでいけないタイプ。不安材料ばっかり考えて、前進めなくなるタイプやから。小学校のときに、ジャニーズ行ってレッスンっていう、それがすごいなっていう。
河合:もう、夢だったので。
濱家:うれしいだけ?そのとき。
河合:うれしいだけです。
濱家:ああ、そう。
河合:そのあとは、好きで入っているので、悔しさがどんどん重なっていきました。それこそ、同期が先にグループ組んだりとか、ちょっとしたことが。デビューも13年ぐらいかかっているので、そのときの悔しさが結構…。
清塚:泣くこともあった?
河合:泣きましたね。キスマイ(Kis-My-Ft2)がデビューしたときは、キスマイとA.B.C-Zって一緒にライブ、ジュニアのときやってたりもしたので。
それでも、キスマイはすごい人気だったので、デビューするっていうのは、どこかこう「そうだよな」っていう感覚あったんですけど。そのとき、メンバーに「おめでとう」って言えなくて…。
清塚:はぁー。
河合:一回も「おめでとう」って言葉が言えなかったことが、悔しかったんですよ。ダサいなと思って。
清塚:ああ、なるほど。
河合:その時点で「キスマイと俺って、レベルがもう…差、開いているじゃん」って思いながら、湯船に入りながらずっと泣いてましたね。
清塚:うわぁ。
河合:言えなかった悔しさと、俺たちは今、何を目指してデビューに向かっていけばいいんだっていう。
河合さんは「お風呂から出るときには、(涙で)湯量が増えていた」とボケて、濱家さんから「うそつけ!」とツッコまれました。
ピアノをコントロールするのは「人間業じゃない」
5歳でピアノを始め、「小学6年生で10時間以上練習していた」「勉強していたら、怒られた」という英才教育を受けてきた清塚さん。
河合さんが「ベートーヴェンの人生みたい」と例えると「本当にそう」とうなずきました。
清塚:だけどクラシックって、「そういう過酷な人生を歩まないと弾けないぞ」っていうところもちょっとあるのよ。
河合:うーん。
清塚:「祖国が革命でなくなりました」とか、そんな思い、日本じゃできない。ただでさえ、そういうときに作られた曲なんだから「どれだけ過酷な人生を味わえるかっていうのも大事だぞ」っていうのは。
濱家:説得力ね。
清塚:芸人さん、ない?
濱家:あります。やっぱり、めちゃくちゃ苦労して…それこそ錦鯉さんのするエピソードトークと、2~3年目の子がするエピソードが重み違うとかはありますよね。
清塚:やっぱり、実体験が一番面白いからね。
河合:確かに。今思うと、若いうちにこれだけ出られるようになってなくて良かったのかなと思います。20代前半でこれくらいバラエティ出てたら、たぶん僕、めちゃめちゃ調子乗ってたと思う。
清塚:なるほど。しかも、浅かった(笑)?
河合:浅くて、調子に乗ってて、すぐいなくなってる気がします(笑)。
濱家:清塚さんは、変わらないでしょう。変に調子乗ることはなさそう。
清塚:そうだね。
清塚さんは「音楽自体が、本当に一生勉強だからね」「いまだに、全然だよ」「ピアノをコントロールするのは、はっきり言って人間業じゃない」と語ります。
清塚:だから、それこそ人生で3回あればいい。「本当にコントロールできたな」って、”ゾーン”に入るみたいなの。
濱家:え?
清塚:だいたい、みんなそう。3回あったらいいくらい。
濱家:今までの人生で、何回くらいですか?入ったの。
清塚:2回くらい。
濱家:もう2回入ってるんですか!
清塚:うん。あと1回で死ぬのか。
一同:(笑)。
河合さんが「ゾーンに入るとどうなるんですか?」と聞くと、清塚さんは「見えるの、すべてが。手に取るようにわかる。目をつぶったって『ドはここだ』『ソはここだ』って」という感覚になると告白。
これに、濱家さんは「逆はありますよ。うわ、このままいったら絶対スベるのに、まだしゃべってるーっていう。全部がゆっくりに見えながら、スベっていくときはあります」と、芸人らしい返答。
清塚さんは「逆ゾーンだ。全然意味ないよ、そのゾーン!」と声をあげ、河合さんと大笑いしました。
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