JALの最新機エアバスA350と日本初のジェット旅客機FUJI号を比較すると、コックピットやファーストクラスのサービス内容など、新旧の違いが明らかになりました。

3月1日(火)の『所JAPAN 2時間SP!羽田空港の裏側潜入(秘)CA体験&京急VSモノレール』(カンテレ・フジテレビ系)は、航空会社JALの裏側を調査しました。

スタジオには、所ジョージさん、佐々木希さん、カズレーザーさん(メイプル超合金)、陣内智則さん、河合郁人さん(A.B.C-Z)、若槻千夏さん、田中直樹さん(ココリコ)が登場しました。

4年連続日本ベストエアライン賞を受賞(Tripadvisor® トラベラーズチョイス™ 世界の人気エアライン2017~2020)&世界最高ランクの5スターエアラインに選出(英国の格付機関SKYTRAX社が認定)と、世界的に評価が高いJALは、いったい何がスンゴイのでしょうか。

『所JAPAN』ファミリーの田中さんが、大の飛行機マニアの相方・遠藤章造さんとともに羽田空港へ調査に向かいました。

エアバスA350のコックピットへ

最初に案内されたのは、面積サッカーコート5面分、最大10機もの飛行機が収納できる格納庫。

尾翼が約20メートルある飛行機もあるので、高さは30メートルほどあります。

格納庫の中を進むと、飛行機マニアの遠藤さんが思わずテンションを上げたものが。

それは、2019年からJALが導入。ヨーロッパの航空機メーカー「エアバス」が造ったA350。

これまでは、アメリカのボーイング777が主力機でしたが、今後は、より省エネな、エアバスA350が主力になっていくといいます。

見た目から分析する、これまでの飛行機と違う特徴は、眩しさを軽減するためにコックピットの窓の周りが、黒くペイントされている点。

そして、番組はエアバスA350のコックピットへ。操縦席にも、従来の飛行機との違いを発見します。

従来の操縦桿(かん)は、ハンドルタイプのため、エンジン出力などの操作の際、操縦桿から手を離さなければなりませんでしたが、最新機では、サイドスティックに進化。

それに伴い、常に片手が空き、操縦桿から手を離さず、ほかの操作をすることができるようになりました。

また、飛行ルートの入力に使うキーボードや、コックピット内の計器もすべてデジタル化されていました。

日本初のジェット旅客機FUJI号と比較

さらに格納庫の調査を続けると、頭だけ切り取られた、日本初のジェット機・FUJI号(ダグラスDC-8)の姿を発見。

どのように飛行機は進化を遂げたのか?新機エアバスA350と、1960年代に飛んでいたFUJI号のコックピットを比較しました。

こちらがFUJI号のコックピット。

エアバスA350のコックピットは、サイドスティックタイプの操縦桿だったのに対し、FUJI号では、座席の前にハンドルタイプの操縦桿が配置され、少し窮屈そうな印象。

エンジン出力を操作するレバーも、重量感に違いがありました。

また、FUJI号のコックピットの天井に謎の器具を発見。これは、何に使われるものなのでしょうか?

実はこれ、航空士が天窓を使って現在地を把握するための天体観測に使われたもの。

現在の飛行機では、飛行中の位置情報をレーダーで確認していますが、当時は天窓に取りつけた天測器から空に見える天体と、地平線との角度を計算し位置情報を割り出していたそうです。

というわけで、FUJI号には、機長、副操縦士のほかに、航空士(航路の確認などを行う)と航空機関士(燃料・電気系統の確認を行う)の席がありました。

ファーストクラスにも新旧の違い

旅客機の最上級区分として分けられ、より充実したサービスの提供が行われるファーストクラス。ここにも新旧で大きな違いがありました。

エアバスA350は、黒革のシックなデザインのシートが特徴。座席には、最新サービスのマッサージ機能まで搭載されていました。

FUJI号には、ファーストクラスの乗客のみが使用できたラウンジがあり、高級な西陣織が使われたシートが特徴。

本物の木を使った障子など、装飾は当時の一流ホテルイメージして作られ、“和”を基調としたデザインになっています。

また、現在の国際線ファーストクラスでは、ミシュランで三ツ星を獲得する名店シェフなどが監修した高級料理が味わえるのに対し、FUJI号のファーストクラスでは、朝食をビュッフェスタイルで提供。

自分好みに機内食を楽しむことができたそうです。

CA(キャビンアテンダント)にも違いがあり、当時の国際線では、CAが着物を着て接客。このサービスは、海外セレブに人気で、1954年から1990年まで続きました。

2022年現在、羽田からサンフランシスコまでの往復のファーストクラスの利用料は106万1200円。一方の60年代の同じ区間の利用料は42万1200円。

一見、60年代の方が格安に見えますが、当時の初任給と比べると価格は40倍。現在と比較すると、かなり高額だということがわかりました。