フジテレビ・スケート班が取材した動画を毎日配信!vol.66
新型コロナウイルスの世界感染拡大を受け、スケート界のさまざまな大会が休止になったまま2019-2020シーズンが終了。選手たちの活動も停止する状況になってしまったが、来季までの想いを繋ぐべく、フジテレビ・スケート班が取材した動画が3月23日から配信されている。
シーズン中に放送しきれなかったインタビューや取材動画、特別動画が続々と登場。フジテレビュー!!でもその内容を紹介していく。
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スリリングな展開が魅力「氷上のサバイバルレース」
今回は、「第41回全日本ショートトラックスピードスケート選手権大会」(以下、「全日本選手権」)、「第30回全日本ショートトラックスピードスケート距離別選手権大会」 (以下、「全日本距離別選手権」) の中から、フジテレビスケート班が厳選した名レースを紹介する「2019年 ショートトラック フジスケ厳選名勝負 Part③」。
ショートトラックは、「氷上のサバイバルレース」と呼ばれ、駆け引きあり、転倒あり、大逆転ありの、最後まで目が離せないレース展開が魅力。
Part③は、平昌オリンピック代表選手がそろった注目対決と、後方からの追い上げが爽快な“激アツ”2レースを紹介する。
し烈な先頭争い!五輪代表選手対決
1本目は、2019年1月「全日本選手権」男子1000mA決勝のレース。出場した5人のうち3人が、平昌オリンピック代表選手だ。
2019年「ワールドカップ名古屋大会」1500mで3位となり、初のメダルを獲得した渡邊啓太(わたなべ・けいた)選手。
2018年「ワールドカップ カルガリー大会」1000mで、メダルには届かなかったが4位入賞した横山大希(よこやま・ひろき)選手。
そして、2018年「ワールドカップ カルガリー大会」1500mで、日本男子17季ぶりの優勝を果たした吉永一貴(よしなが・かずき)選手。
3人を含む5人の選手が決勝に臨む。
スタート直後、渡邊選手が先頭に立ち、次に吉永選手、横山選手という位置取りに。
残り8周で、2位にいた吉永選手が、先頭に立ちレースを引っ張る。
そのまま先頭から吉永選手、渡邊選手、横山選手の順でしばらくレースが展開していたが、残り4周のところから渡邊選手が再び吉永選手をかわしトップに。
そしてレースは、残り3周を過ぎたところから激しさを増していく。吉永選手が渡邊選手をかわしトップに躍り出るが、すぐさま渡邊選手がその座を奪い返す。すると、3番手につけ形勢をうかがっていた横山選手が、一瞬の隙を突き、残り2周を過ぎたところで2位に浮上する。
だが、すぐさま吉永選手が2番手を奪い返し、最後は3人がなだれ込むようにゴール。
激しい位置取りと駆け引きを見せたし烈な戦いは、渡邊選手が制した。
レース後、渡邊選手は「展開は文句なかった。最後、(吉永)一貴と抜き合いになって制することができたのは自信にもなりますし、ずっと一貴と横山(大希)を意識していた中で勝てたのは良かったなと思います」と振り返る。
また、国際大会については「一貴が1個金メダルをとったので…」と、吉永選手の「ワールドカップカルガリー大会」1500m優勝に触れ、「自分も(メダルを)とって勢いに乗って、チームジャパンのみんながメダルをとれるように、意識を持って戦っていきたい」と意気込んだ。
後方待機から虎視眈々と狙う岩佐選手に注目
2本目は、2019年10月「全日本距離別選手権」男子1500mA決勝のレース。岩佐暖(いわさ・だん)選手の、後方待機からのレースぶりに注目。
スタート直後から、岩佐選手は後方につける。残り12周では最後尾に。
前6人が激しい位置取り争いを繰り広げるなか、岩佐選手はじっと足をためる。
そして、 残り5周に差し掛かったところから、虎視眈々と前に出るチャンスを伺っていた岩佐選手が動き出す。まずは、1人抜き順位をひとつあげる。
そのままの勢いで外から追い抜きにかかる岩佐選手は、一気に加速。残り4周で4人を抜き2位に躍り出る。
最後は、後方の選手を大きく引き離して1位の渡邊啓太選手と一騎打ちに。
そして迎えた最終コーナー、岩佐選手はわずかな隙間をぬうようにしてインから渡邊選手をかわし、そのままゴール。
後方待機から最後はゴール前で差しきるという会心のレースに、岩佐選手は歓喜の雄叫びを上げた。
岩佐選手は「しっかりと後ろで力をためて、最後にスピードが落ちるタイミングを見逃さずに外から上手くまくることができました」と振り返る。
動画では、勝利後ガッツポーズが出た理由についても笑顔で語っている。
“激アツ”レースの全容はこちらの動画から!