アサヒビール株式会社
 エノテカ株式会社(本社:東京都港区、社長:堀 慎二)は、ナチュラルワインを手がける3生産者、ドイツ・ラインヘッセンの「ビアンカ・ウント・ダニエル・シュミット」、イタリア・トレンティーノ=アルト・アディジェの「ロック」、イタリア・カンパニアの「エノズ」の計14品目を、日本における正規代理店として取り扱いを開始します。「エノズ」は日本初入荷となります。


今回入荷するナチュラルワイン。左から「ビアンカ・ウント・ダニエル・シュミット」「ロック」「エノズ」


 ナチュラルワインとは、化学肥料や農薬を使わない、または極力使わずにブドウを育て、醸造の過程でも添加物の使用などを最小限にとどめ、自然の力を生かして造られるワインを指します。世界的に高まるサステナブル志向や健康志向を背景に、ここ数年で急速に注目を集め、現在では多くの人々に親しまれる存在となっています。やさしく旨みのある味わいで飲み心地がよく、食事にも合わせやすいという特長を持ち、ラベルデザインやネーミングのユニークさと相まって、幅広い層の人々から支持を集めています。

 ナチュラルワインには、現在、業界全体で統一された定義が存在しません。また、単なる製法上の分類にとどまらず、生産者の哲学やマーケティング的な意味合いも含まれることが多いため、その捉え方は生産者や販売者によってさまざまです。

 当社では、この度の新規ナチュラルワイン3生産者の取り扱い開始に際して、エノテカとしてのナチュラルワインのコンセプトと選定基準を定義しました。
■当社のナチュラルワインのコンセプト
「ハイクオリティ&ピュア ~すべてのワインラヴァーのためのナチュラルワイン~」

■当社が取り扱うナチュラルワインの基準
・栽培:オーガニック栽培またはビオディナミ農法※1を実践している。
・醸造:醸造時は可能な限り非介入である。(例:野生酵母の使用、亜硫酸塩※2の添加量を最小限に抑えている、過度な清澄やろ過を行っていないなど)
・品質:社内のテイスティング(官能検査)により、ワインにネガティブな要素がなく、自社基準(ブドウ本来のおいしさや土地の個性を表現した、上質かつピュアな味わい)を満たしている。
・哲学:一部でなく全てのワインに一貫して、自然なブドウ栽培・醸造を徹底。ナチュラルなワイン造りを重要な哲学として掲げており、当社がナチュラルワイン生産者として紹介する必要があると判断した場合。


※1:ビオディナミ農法:天体の動きに基づいた農事暦を用い、自然の周期に沿って作業を行う農法。化学肥料や農薬を使わず、自然由来の製剤を使用することが特長
※2:酸化防止や殺菌のために使用される添加物

 今回取り扱いを開始する3つの生産者のワインは、いずれも上記の基準を満たし、当社の「ハイクオリティ&ピュア」のコンセプトを体現した、ナチュラルワイン愛好家の方はもちろん、クラシックなスタイルを好まれるお客様にも自信をもっておすすめできるセレクションです。

「ビアンカ・ウント・ダニエル・シュミット」(ドイツ・ラインヘッセン/計6品目)




 「ビアンカ・ウント・ダニエル・シュミット」はドイツ・ラインヘッセン南部、アレクサンダーホフに位置する生産者です。2012年に創業し、“テロワール主導の本物のワイン”を哲学としています。「ヴァイングート・シュミット」の4代目となるダニエル氏とハンガリー出身のビアンカ氏が夫婦で営む同ワイナリーでは、約29ヘクタールの畑で11品種のブドウを栽培し、ビオディナミ農法を実践しています。栽培する品種はリースリング、シュペートブルグンダー、フルミント、ブラウフレンキッシュなど多岐にわたり、それぞれのテロワールの個性を引き出すことに注力しています。

 醸造では野生酵母を使用し、無清澄・無ろ過、亜硫酸塩も極少量に抑えたワインを製造しています。洗練された果実味と旨みが豊かな味わいはワイン・グルメ専門誌「ファルスタッフ」※3などで高評価を獲得しているほか、ノーマをはじめとする世界各国の星付きレストランでの採用実績も豊富で、世界約40カ国で展開されています。

※3:オーストリア発の権威あるワイン・グルメ専門誌。ドイツ語圏を中心に専門家や業界関係者から高い信頼を集めている

『フライハイト・ヴァイス』ピノ・ブランとピノ・グリ、シルヴァーナー、リースリング、ショイレーベ、フクセルレーベの6品種のブドウをブレンドして造られる白ワインです。凝縮感のある果実味と旨みが伸びやかな酸味とともに広がる多層的な味わいで、ブレンドの妙を感じられる仕上がりです。豊かな風味が料理の魅力を引き立てます。






「ロック」(イタリア・トレンティーノ=アルト・アディジェ/計4品目)




 「ロック」はイタリア最北部トレンティーノ=アルト・アディジェ州、南チロルのアイザックタール地区に本拠を置く家族経営の生産者で、1998年に創業しました。冷涼な気候とミネラル豊富な石灰質土壌に恵まれたこの地は、ドイツ系品種を中心とする高品質な白ワインの産地として知られています。「ロック」では標高550~700mの段々畑で栽培されるリースリング、グリューナー・ヴェルトリーナー、PIWI品種※4(ブロンナー、ソーヴィニエ・グリ)などを用いて、冷涼なテロワールが生む透明感のある味わいを表現しています。

 「ロック」は2020年からオーガニック栽培を全面導入し、2024年に認証を取得しました。ビオディナミ農法の理念も一部に取り入れながら、野生酵母を用い、人的介入を極力抑えたシンプルな醸造手法を徹底しています。“できるだけ飾り気のない、本物の生きたワイン”をモットーに、自然派ワイン団体「ロウ・ワイン」※5や「ヴィンナトゥール」※6にも所属しています。イタリアのワインガイド「スローワインガイド」※7では2023年版で『パウラ 2020年』、2024年版では『ヨハンナ 2021年』が、いずれも最高賞のひとつ「トップ・ワイン・ヴィノ・スロー」に選ばれるなど注目を集めています。

※4: PIWI品種:病害への耐性を持ち、農薬の使用を抑えられる環境負荷の少ない交配品種
※5:自然派ワインの造り手による国際的なコミュニティ。厳格な栽培・醸造基準を持ち、透明性と品質を重視した生産者のみが加盟している
※6:イタリアを拠点とする自然派ワインの生産者団体。持続可能な農法と伝統的な醸造を重視し、ナチュラルワインの普及と品質向上を目指している
※7:イタリアのスローフード協会が発行する、持続可能性・地域性・品質に優れたワイン生産者を評価するワインガイド


『パウラ』標高約560~700mの南東斜面の畑で育つリースリング100%のフラッグシップの白ワインです。ジャスミンの香りにレモンやグレープフルーツの爽やかさ、ローリエのようなスパイス香が重なり、りんとした酸と厚みのある果実味の調和が楽しめます。双眼鏡のラベルは探求心を象徴しています。






「エノズ」(イタリア・カンパニア/計4品目)




 「エノズ」はイタリア南部カンパニア州北部のセッサ・アウルンカで、2013年に設立された家族経営の生産者です。古代ローマ時代からワイン造りの歴史があるこの地は、火山性土壌と南イタリアらしい豊かな陽光や海風に恵まれ、個性ある土着品種の宝庫として知られています。プリミティーヴォ、ファランギーナ、フィアーノなど、地元で古くから親しまれてきた品種を栽培し、収穫から瓶詰めまで月の満ち欠けなど自然のサイクルに沿って作業を行うなど、人的介入を抑えた伝統的な手法を貫いています。

 ワインはすべてアンフォラ※8で醸造され、15~18℃に保たれる火山洞窟内という自然な環境下で発酵・熟成されます。ブドウ本来の旨みとテクスチャーを引き出した、骨格と滋味に富むスタイルが特長です。自然派ワイン団体「ロウ・ワイン」「ヴィンナトゥール」に所属し、「スローワインガイド」2025年版では、品質と価格のバランスに優れた生産者に贈られる「ラ・ボッティリア」にも選出されています。

※8:通気性のある素焼きの容器。樽のように風味が移らず、ブドウ本来の味わいを表現できる

『ラ・モナーデ・フィアーノ』カンパニア州原産のブドウであるフィアーノを使用した、「エノズ」のフラッグシップとなるオレンジワインです。ピュアな果実味に複雑な風味と心地よい苦味が重なり合い、調和のとれた味わいに仕上がっています。フィアーノはカンパニア州で古くから親しまれてきた品種で、近年その魅力が見直され、再び注目を集めています。








 3生産者のワインは、酸化防止剤等の使用を最小限に抑えて造られているため、年間を通じてクール便での配送を推奨しています。

■エノテカ・オンラインの特集ページはこちら
「ビアンカ・ウント・ダニエル・シュミット」 : https://www.enoteca.co.jp/producer/detail/5390
「ロック」 : https://www.enoteca.co.jp/producer/detail/5389
「エノズ」 : https://www.enoteca.co.jp/producer/detail/2628

■テイスティングイベントについて
 新規取り扱いの3生産者に加え、既存のナチュラルワイン生産者を含む、計5生産者のワインを一度にお楽しみいただける「ナチュラルワイン スペシャルテイスティング」を開催します。ワインショップ・エノテカ 渋谷ヒカリエShinQs店、グランフロント大阪店、名古屋栄三越店など全国7店舗で開催し、全9アイテムが試飲できます。ナチュラルワインの本質的な魅力と多様性を体感できる機会を提供します。



【開催日時・会場・定員】
・ワインショップ・エノテカ自由が丘店 / 8月16日(土)・17日(日) / 24名
・ワインショップ・エノテカ渋谷ヒカリエShinQs店 / 8月2日(土)・3日(日) / 24名
・ワインショップ・エノテカ吉祥寺店 / 8月10日(日) / 24名
・ワインショップ・エノテカ二子玉川東急フードショー / 8月2日(土)・3日(日) / 24名
・ワインショップ・エノテカ成城学園前店 / 8月2日(土) / 24名
・ワインショップ・エノテカ名古屋栄三越店 / 8月2日(土) / 24名
・ワインショップ・エノテカグランフロント大阪店 / 8月2日(土)・3日(日) / 21名
※開催時間は店舗によって異なります。
※ご参加には事前予約が必要です。下記URLより、各店舗の開催時間・予約枠をご確認のうえ、お申し込みください。

▶ご予約・詳細はこちら
https://www.enoteca.co.jp/news/detail/event_pro_2508_NATURAL

 当社は「ハイクオリティ&ピュア」のコンセプトを体現するナチュラルワインのラインアップを拡充し、関心を寄せる新たなお客さまへのアプローチを強化するとともに、ナチュラルワインにまだなじみのないお客さまにも、その魅力を感じていただけるよう提案していきます。

 すべてのワイン生産者は無数の選択肢の中から最良の一手を選び取りながら、よりよいワインを造るために日々試行錯誤を重ねています。当社はワイン生産者の意志を尊重しており、ナチュラルワインか否かという要素のみで商品の価値に優劣がつくものではないと考えています。今後も「For All Wine Lovers」の理念のもと、ナチュラルワインも含めた生産者それぞれの多様な価値観を、ワイン選びの楽しさとして提案し、お客さまにお届けしていきます。
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