新人作家の登竜門的文学賞「第25回小説すばる新人賞」を受賞した行成薫の小説「名も無き世界のエンドロール」が映画化され、2021年に公開されることが決定。本作で、岩田剛典と新田真剣佑が初共演することが発表された。

「名も無き世界のエンドロール」は、2013年に単行本として発売され、予想外の結末が話題を呼んだ人気作。親がいないという共通点を持ち、互いに支え合いながら生きてきたキダとマコトが、ある事件で感じた不条理な世の中に復讐していく物語だ。

主演を務める岩田は、大事な友のために裏社会に飛び込み、殺人をもいとわない“闇の交渉屋”としてのし上がっていく・キダを。一方、共演する新田は、キダの力を借りながら会社経営者となり、表舞台でのし上がっていくストイックな男・マコトを演じる。初共演となる2人が、厚い信頼と固い絆で結ばれた2人の男をそれぞれどう演じるのか…。公開が待ち遠しい!

最新情報は、映画「名も無き世界のエンドロール」公式サイトまで。

制作プロダクション:RIKIプロジェクト、共同テレビジョン
配給:エイベックス・ピクチャーズ
©️行成薫/集英社 ©️映画「名も無き世界のエンドロール」製作委員会

<岩田剛典 コメント>

今回、僕が演じたキダという役は、両親がいない家庭に育ち幼少期からの数少ない友人をずっと大切にしている友達想いな人間です。

大人になってからも、常に幼なじみを想い、目的のために手段を選ばない闇の交渉屋として働きますが、どこかアクセルを踏み切れずにいるもやもやとした葛藤を抱えながらも、計画遂行のために突き進んでいくような役柄でした。

初共演のまっけん(新田)は、マコトという役柄に象徴されるような天真爛漫さが印象的でした。

<新田真剣佑 コメント>

この物語は復讐劇であり、その復讐におけるキーとなる人物です。僕が演じたマコトはいろいろなことを抱えた青年の役で、一度離れ離れになった岩田さん演じるキダとあることをきっかけに再会することから物語が始まります。

岩田さんとは初共演でしたが、以前、授賞式でお会いしており、今回ご一緒できて、とてもうれしかったです。

今回初めて劇中でマジックにも挑戦しており、現場で必死に練習した記憶があります。「名も無き世界のエンドロール」ぜひ楽しみにしていてください。

<監督:佐藤祐市 コメント>

大概の物語というものには「トリック」が仕掛けられています。この作品にも大きなトリックが有ります。そして劇中には「ドッキリ」という言葉で表現される小さなトリックも登場します。

要は観客を上手に騙し、作品をより楽しんでいただく、という事だと僕は思います。巧く表現出来れば素晴らしい効果を発揮し、観客をさらに深く作品の世界に導くことが出来る。ただ、計算通りに観客に観せ切ると言うのは、本当に難しいことだな、と今回つくづく感じました。

果たして今回の「トリック」が、どのように観客に伝わるのか?期待と不安が入り乱れる感覚ですが、「早く観ていただきたい!」というのが正直な気持ちです。是非、公開を楽しみに。

<原作:行成薫 コメント>

タイトルに“エンドロール”とあるように、本作は映画というものを意識しながら書き上げた作品でした。今回、映画化されることとなり、頭の中に漠然と思い浮かべていた映像がスクリーンで観られるということに、とてもわくわくしております。

作中、キダとマコトという2人のキャラクターは、10年という歳月をかけてある想いを遂げようとしますが、思えば、この作品を書き始めたのも、映画公開の10年前、2011年のことでした。

キダとマコト、2人の10年越しの想いがどういう結末に至るのか、そして、僕の10年越しの夢がどういう形になるのか、皆さんと一緒に体験できることを楽しみにしています。

<あらすじ>

親がいないという共通点を持つキダとマコトは幼なじみ。そこに同じ境遇の転校生・ヨッチもまじわり、3人は支え合いながら、幸せな 毎日を過ごし、共に成長していった。

しかし、20歳の時に起こった“ある事件”をきっかけに、彼らの人生が大きく狂いはじめる―。

数年後、キダは裏の社会に潜り込み、“交渉屋”として暗躍していた。一方、マコトは表の社会で“貿易会社社長”としてのし上がっていく。2人は、大切な幼なじみへの想いを胸に、自らの運命を変えた不条理な世の中に復讐するため、10年の歳月を費やし“ある計画”を企てていたのだった―。