「おいハンサム!!」ここまでのおさらい…
①身勝手に不倫した挙句、相手女性に「何だお前はーーー!!!」と指さして罵る男
②タンメン作ったのに、「タンメン!タンメン!!タンメンだってば!!」と連呼した挙句、食べずに去っていく男
③タンタンメン食ってるとき全裸で、股間にティッシュ一枚添える男
さーて、あなたは、どの“男”が無理!!??
いやいや、きっと見方としては正しくないし、ジェンダー平等が叫ばれてる昨今で、キャッチーな言動を挙げて、“男”という性別でひとくくりにし、なおかつ、「どれが無理!!??」って、悪趣味にもほどがある…、うん、それはわかってる…わかってはいるんだけどもさ、それは重々承知なわけだけどもさ、その上で、敢えて、言わせてください…。
さーて、あなたは、どの“男”が無理!!??
うん、そうだよ!!(急に)これはきっと、最近特に急増中の、いい男満載の、イケメン選り取り見取りの、甘々スイーツドラマへのアンチテーゼなんだよ!!!「どの男がお好みですの??」って、ドラマ側からすり寄ってくる、そういう、そういうドラマへのアンチテーゼなんだよ!!!『おいハンサム!!』は、きっと、そういう!ドラマなんだよ!!!(違う)容姿もハートも何もかもイケメンな男たちが集う、そんなドラマが蔓延(はびこ)ってる、現代ドラマへの、アンチテーゼなんだよーーーーッ!!!!!(絶対違う)
うん!!っというわけで、違うとはわかっていても、僕、そういうモード、入っちゃったので、そういう解釈の元、この『おいハンサム!!」に登場する“男”たちを、それぞれ吟味していきたいと思います。
①「不倫の末、指さし罵り男」
それは、長女・由香(木南晴夏)の“男”、竜也(久保田悠来)なわけだけど、こいつね、ほんとにね、マジで、ひどい男だよね…。だって、由香が(竜也のことを)既婚者だと知ってて付き合ったんならさ、由香も由香って、同罪…になるやもしれんけど、散々“致した”(=これ第3話のキーワードです!)挙句、「(結婚してるって)言ってなかったっけ??」だものね。とんでもない男ですよ。いや、でも、とは言え、既婚者だと知ってもなお、由香は関係を続けてしまったわけで、由香にも多少の非はあり…か?んでもって、由香以外の不倫相手をその直前に目撃したとはいえ、そのままつけてって、不倫相手の家に乗り込んじゃったら、由香も由香で、これ、どうでしょう…?…ってならないこと、無きにしも非ず?…だし、竜也に、指さされて、「何だお前はーーー!!!」って、罵られてもおかしく…ない…?…ない??!!な、わけあるかーーー!!!!!ふざけんな!!
②「非タンメン(?)をタンメンのみで拒絶する男」
それは、次女・里香(佐久間由衣)の旦那、大輔(桐山漣)。こいつね、とてつもないモラハラ男だよね。だって、タンメンのくだりの前、食卓に丼を出した瞬間、由香に対して間髪入れず、「コショー!!」だからね。で、「コショー!!」の後、タンメンだっつってんのに、散々箸で具を探りながら「タンメン!」連呼のみ。で、去ってく…。って、どういうことなのよ。なんなんだよこいつ…ですよ。いや、だけど、里香が大輔に対して、腹立ったら、目の前でわざと蚊を殺す素振り見せたり、第2話の焼き鳥のくだりなんか(女なんだから、焼き鳥は串から外してレモンかけろとか説教するくだり)、ちょっとキレてみたら、若干ひるんじゃったからさ、大輔は大輔で…、ちょっとは、可能性…、ある?!…ある???…あるかーーー!!!“可能性”??何の可能性だよ!!なんもねーよ!!ふざけんな!!
③「タンタンメン食ってるとき全裸で股間にティッシュ一枚男」
うん、①も②も相当キャッチーだったけど、それを余裕で飛び越えてくる、ベストオブキャッチー!!これに関しては第2話の「試写室」を参照ください。ほとんどの字数を、張本人である三女・美香(武田玲奈)の彼氏、ユウジ(須藤蓮)で割いております。で、①②と一般的な倫理観が欠如している男と比較すると、ユウジの全裸にティッシュ一枚添えは、かわいいもんだし、倫理観が、欠如してる…って…わけ、、でも…あるか!!!あるわけねーだろ!!倫理観の向こう側だわ!!欠如どうこうじゃないわ!!!!!!ふざけんな!!
っというわけで、吟味するとか言いつつ、結局「ふざけんな!!」三連発になったわけですが、肝心の、僕的“どの男が一番無理”…つったら、うーん、難しい…。もちろん、全員ではあるんだけど、①竜也は暴力的な感じからして論外で比較対象にもならないし、③ユウジは画的な面白さがあるから免除ってことで、なんやかんや、②大輔でしょうか?タンメン出した瞬間に「コショー!」だし、こちとらタンメンだと思って出してんのに、タンメン!という単語のみで否定してくる、非コミュニケーション人間とは一緒にいたくないし、理解できないし、無理!!っということで、僕的無理男は②大輔に決定です!!!おめでとうございます!!!(誰にだよ)
っとせっかく発表した矢先に大変申し訳ないんですが、ここへきて、なんと、とんでもないツワモノ、現れます…。そうです…、第2話から登場した、三女・美香に急激に接近してきた、学(高杉真宙)です。学、ツワモノすぎます!!もうね、これ、①~③の男たち(雑に括りすぎ)比で見ても、種類が若干異なる、とんでもない男…。それを、高杉真宙さんにしか出せない、あんな美しい顔しているからこそ、ジワジワと、そこはかとなく、恐怖がにじみ出てくる男…に、仕上がっているのです。さーて、学とは、一体どんな男!?必見です…。
と、下衆な話に終始してしまいましたが、このドラマ、決して、そんなドラマ、ではないんですよ!?(どんなドラマ)ひどい“男”たち連発なんだけど、そのディテールが丁寧で、いちいち気になっちゃって、彼らの言動が見逃せなくなるし、なことより、それより、今作は、食を通じて、人間を丁寧に、ユーモアたっぷりに描いた、ハートウォーミングドラマ!!なのです。
その証拠に、今回の第3話は、“7センチの残ったネギ”から、壮大に物語が広がっていって、知らず知らずのうちに、“誰かが”救われる…という、予想だにしない展開。最後は、なぜか、しみじみ、心温まってる…そんなドラマ。
…って、気づいたら、ここまで、ひどい男たちばっかり言及して、主人公のハンサムパパ(吉田鋼太郎)については、ガン無視してたわ…。うん、それについては、この第3話、なぜ、パパが「ハンサム」になったのか?そのタイトルの意味が、さりげなく提示されるので、そこもお楽しみに!とにかく今回も見逃せませんよ!!