「えーーー!!?」(ドン引き)

「えーーー…」(そんなこと言う…)

「えーーー???」(まさかの新事実?)

「えーーー!!?」(ドン引き・二回目)

「えーッ…!」(心臓止まる)

前回のコピペではありませんよ。

二週連続!「えー」祭り!!そして前回以上の大増量サービス!!!

今週、最終回なんですけどね…

いやー、凄い。

凄い最終回を目撃しました。

もうね、最終回だっていうのに、いつまでたっても終わらない!

普通の最終回って、特にこういったサスペンスの最終回って、前半でだいたい話を済ませちゃって、それからの後日談、つまりは消化試合なこと多いじゃないですか?

でもこのドラマ、前半から、ショック、涙、せつなさ、ラブ、サスペンス、バイオレンス…と様々な展開が濃厚に交錯しつつ、何ならまさか最終回なのに、新たな新事実!?的な、おいおい!話終わんのかよ!?的な展開も入れちゃったりなんかしながら、ラスト。それをも全部ひっくり返して、ドン!!と終わります。

あまりに衝撃のラスト過ぎて、笑っちゃったもんね。なんか感情がバカになっちゃって、処理能力が追い付かなくて、結構な音量の声で笑っちゃったもんね。全然笑えない話なのに…。

んで、本当にこのドラマは終わったんだろうか…って、事前に頂いた映像素材、まだ続きがあるんじゃないか?と心配になって、FODで配信されてるWOWOWオンエア版、確認しにいっちゃったもんね。でもね、やっぱり、WOWOW版でもそこがラストだった!(そらそうだ)だけど、え?FODで先に観れちゃうの?とか思っちゃった、早とちりなあなた!そんな野暮なことはおやめください。この最終回ラストの衝撃を、リアルタイムで、日本全国の視聴者と体感する。そこで味わうグルーヴ感こそ、テレビの面白さじゃありませんか!

だからそんな、え?マジかよ、このラストどういう事?終わったの?誰かに喋りたい!喋らせてくれー!!っていう最終回に必ずなっておりますので、6月27日土曜日23時40分、必ずテレビの前で、リアルタイムで、ご覧ください。

ついついラストが衝撃過ぎて、“視聴後感”だけでこんなにも大興奮してしまいましたが、最終回はこれまで以上に超濃厚展開。

前回に続く看護師・小島(手塚理美)の決闘の果て、その息子(小林豊)のドナーは見つかるのか、鏑木(谷原章介)と決別した矢吹(木村多江)の覚悟、「少年犯罪を考える会」代表・牧田(板尾創路)の暴走、ラスボス・市原(伊藤健太郎)との最終対決…という枝葉のストーリー展開に加え、鏑木と矢吹のすれ違い、鏑木の正体に気付いた武藤(玉山鉄二)の葛藤、その二人を操る環(渡部篤郎)の思惑、そしてラスト、鏑木の運命は一体!?…というドラマ全体のクライマックスまで、これだけの物語が正味45分の中に詰め込まれています。

単純に数えて9つのストーリーを45分の中でって…1エピソード5分!!この濃厚具合、伝わります?だけど、素人が単純に分数で割って、さもわかったかのように消化できる、そんなドラマじゃないんですからね。全てが無駄なく、繋がり、絡み合い、衝撃のラストへ向けて突き進んでいくのです。

見所は沢山あるんですが、細かなところで唸ったのが、プロと素人の差。

これまで手を下してきた鏑木に代わって、矢吹と牧田が自らついに“実行”へと移すんですが、刑事つまりプロである鏑木と、矢吹・牧田の素人との対比が見事です。もう、あまりに素人で、その粗さっぷりに、見ていられない。案の定そのせいで、肝心なところが抜けてしまいある“惨事”が起きてしまいます。その“惨事”、それだけみればかなりのご都合展開なんだけど、その前にさっきの素人っぷりを見せられているから違和感がなく、むしろ素人故の愚かさが伝わってきてとんでもなく悲しくなってきます。

そして“素人”と対比するようにその直後、鏑木が改めてプロの所業を見せつけるのです。プロが実行していればこのまま復讐劇は続いていたかもしれないのに、素人が介入すると、こうも簡単に計画が崩れてしまう…。だからこそ起きてしまった最悪の事態。それが運命とでもいうように…。そんなプロと素人の対比が巧みすぎる作劇になっています。

そして、看護師・小島とその息子の物語の絶望感たるや…。いくら殺人を犯してしまったとはいえ、母の異常愛に感情移入しまくってた僕を、どん底まで突き落としていきます。その極みが、母がしてきたことを鏑木が息子に伝えるシーン。

特に最後の台詞の突き放し方がとてつもなくて、それは息子サイドから聞くとかなり非情な言葉なのに、鏑木サイドから聞くと意味合いがかなり変わってきて、重みがさらにどっとのしかかる…という、またしても多角的に解釈できる台詞の巧さ。それが最後、この場面で炸裂します。だからこそ、背景を知らない息子でも、台詞の奥にある重みが伝わり、微かな生きる希望となるんですね…。

最後に、鏑木と矢吹の行く末。感情だけ追うと、もう完全にラブストーリーです。通じ合っているのに、思いは同じなはずなのに、最終的な願いは全く違うところにあった…というすれ違い。復讐が無ければ二人は再び出会うことはなく、結ばれることもなかった、そんな二人が幸せになれるはずがないんですよね…。ああ辛い。そしてこの二人の別れのシーンが、映像も構図も美しく、そのことがさらに、矢吹に訪れるラストの残酷さを強調させるのです。こんなに容赦ないラストを繰り出しまくるドラマ、僕は知りませんよ…。

最後に肝心なことを言い忘れてしまいましたが、終わり方について、え?終わりなの?とは言いましたが、全く消化不良ではないんです。“復讐”は登場人物達に何をもたらしたのか?それがラストの潔さの中に全て凝縮されているので、満足感しかありません。

そしてこのラスト、終わらせ方、僕の数少ないドラマヒストリーの中でも、かなりの上位にランクインするほどの衝撃。それほど記憶に残る、そんな作品になっていました。あー、早く皆さんと一緒に体感したい!!

text by 大石 庸平 (テレビ視聴しつ 室長)