月9ドラマ『SUITS/スーツ2』の放送再開に際した会見が7月13日(月)に行われ、主演の織田裕二と中島裕翔が出席した。

新型コロナウイルスの影響により放送が休止していたが、7月27日(月)21時から最新話となる第3話が、その前週の20日(月)21時からは、第1、2話の合体スペシャルが放送となる。

『SUITS/スーツ2』は、全米メガヒットドラマ『SUITS』のシーズン2が原作。負け知らずの敏腕弁護士・甲斐正午(かい・しょうご)役を織田、経歴詐称の天才ニセ弁護士・鈴木大輔(すずき・だいすけ)役を中島が前作に引き続き演じている。

会見では織田と中島が、再開後の現場の様子や今後の見どころなどを語った。

撮影再開初日にはキャスト、スタッフが揃って新しい生活様式での撮影方法の確認を行ったとのこと。スタッフは常にフェイスシールドとマスクを着用し、キャストも本番以外はフェイスシールドを使用。その状況に織田は「まあ疲れますよね。余計なものと一つ戦わなきゃいけないから」と苦笑いしつつ、とにかく自分が感染しないように「現場と家の往復」に努めているという。

ただ、本番に入ってしまえば以前と大きく変わることはなく「ラブシーンもあれば、お互いに言い合うシーンも遠慮なくやる」と語った。

中島も、現場の雰囲気としては「前と変わらずみんなで会話したり、シーンについて相談したり。織田さんともよく相談もさせていただくのでそんなに変わったことはないかな」と明かす。

自粛期間中は映画やドラマを観たりしならがら「ある程度、生活のリズムを作るようにしていた」という中島。普段は時間に追われることも多かった連続ドラマの撮影に余裕ができたことで「時間的に間に合わなかった部分を補強する時間が持てました。いつもより作品について深く考えられる時間だった」と振り返った。

一方、織田は「人生においてこんなに家にいたことはない」と振り返りつつ「家でどうやって楽しむかに発想を転換した」という。ジムに行けないので、家でトレーニングをするための器具を「ポチっとした」と告白。また、キャスト同士で「リモートで本読みをしようかという話が出た」ことも明かし、結局、実施されなかったものの、そのためのセットなども「ポチっとした」と笑顔を見せた。

これから放送となる3話以降の展開について、織田は「season1は1話完結の話が多かったですが、season2は連続です。1話飛ばしてしまうとわからなくなるくらい、毎回、ストーリーに起伏がある」と説明。「一週間が待てないくらい」先が気になるストーリーになっているとアピールした。

中島も真琴(新木優子)との恋の行方を含めて気になる展開になると予告。「大人で複雑な人間関係がプライベートとファームで起こる」と、演じる大輔のキャラクターがこれまで以上に見えてくると話した。また、「(甲斐との)師弟関係や、友達、家族、恋愛と見どころがこれまで以上に分厚くなる」とも。織田も「これを放送して大丈夫?っていうくらい攻めている話もある」と、期待を煽った。

2週間後に放送再開を控え、中島は「やっぱりうれしい」と笑顔を見せつつ「皆さんの反応を楽しみしている」とコメント。また、今年の2月にスタートした撮影が今も続いていることで、織田との関係が「“密”になれるのがうれしい」と笑顔を見せる場面も。空き時間に織田とさまざまな話をしているといい、その関係性が「甲斐と鈴木先生の関係性として画面に出てくれば」と希望を語った。

織田は放送再開を「まいったな。決まっちゃった。秋から始めてほしいなと思った」と、取材陣を一瞬、驚かせると、衣装のスーツに関する悩みを。「タイトルを『アロハ』に変えていいですか(笑)」と冗談を交えながら、撮影が2月から始まっていたため、話のつながりもあり、真夏に秋冬もののスーツを着こんでの撮影の苦労を明かす。

ただ、「連続ドラマのチームは柔軟。乗り切るためのアイディアもすぐ出るし、それを考えるのも楽しい」といい、休止期間中にいろんなことが変わってしまったものの、それにも対応しようとしているチームを労う。中島も「ポジティブなディスカッションが多い」といい、織田は「危機があっても柔軟に発想できる。あとは運に任せる(笑)」と、さまざまな困難があっても臨機応変に対応しながら、作品を届けていくことを誓った。

<第3話あらすじ>

甲斐(織田裕二)とチカ(鈴木保奈美)は、「幸村・上杉法律事務所」のトップの座を狙っている上杉(吉田鋼太郎)の動向を注視していた。上杉が、シニアパートナーの過半数の票を集めて代表権の交代を画策するものと考えたチカは、まず企業再生部門の瀬川修一を味方につけるよう、甲斐に命じる。

一方、真琴(新木優子)と交際を始めたばかりの大輔(中島裕翔)は、彼女にすべてを打ち明けるべきかどうか悩んでいた。そんな折、チカからディナーに誘われた大輔は、幼いころのことなどをいろいろと尋ねられる。だが、チカが自分を呼び出した目的がわからず、困惑するばかりだった。

瀬川のもとを訪ねた甲斐は、チカに対して不満を抱く彼に、力になれることを証明したいと申し出る。そこで瀬川が提示したのは、建設中の商業ビル「大手町スカイビスタ」プロジェクトを潰せ、というものだった。

同じころ、アソシエイトを統括する蟹江(小手伸也)は、経済誌に載った“アソシエイトが選ぶ働きやすい法律事務所”という記事で、「幸村・上杉法律事務所」がワースト2位だったことにより、東大ロースクールはインターンシップの廃止も検討しているということでチカに責められる。改善を命じられた蟹江は、東大ロースクールから抜き打ちで視察に来た真野麻子を出迎えるが…。