あー、もう、ホント、なんて素晴らしいドラマなの!!??

(毎回これしか言ってない)

毎回毎回、こんな素晴らしいお話見せられると、溜息しか出ないわ…。はぁ~、いいドラマ見たぁ~、はぁ~、いいドラマぁ~って、溜息しか出ないよ…。

この『顔だけ先生』、前半ももちろん素晴らしかったし、文句のつけようがなかったんだけどさ、特に後半の出来が、すこぶる素晴らしいんよね。テーマがより洗練されてきたっていうか、深みも増してきたし、だけど自由すぎる作劇で、おもちゃ箱をひっくり返したような、そんな楽しさが倍増してる…笑ってんだか、考えさせられてんだか、よくわかんない感情になってるうちに、ラスト、希望の涙が、自然とこぼれてる…っていう、そんな感じ。つまり、もう、素晴らしい!としか言いようがないんだよね…。

とか言いつつ、こっからダラダラ語るわけですが。まずね、今回の前半、『顔だけ先生』史上、最も笑える導入部になってて見逃せないの。もうね、おかしくって、おかしすぎて、げらげら笑いすぎて、え!?今、今回、なんの話だったっけ!?って我に返って巻き戻して現状を改めて把握しないといけないくらいおかしすぎるの(それがドラマとして正しいかどうか…はわかんないけど、笑えるし楽しいんだからいいのです!)。それが冒頭の、亀高先生(貫地谷しほり)と早坂先生(三浦涼介)のガールズトーク…こういう性別に囚われた括(くく)りの言い方は『顔だけ先生』の理念にそぐわないな…二人のヒューマントーク?(余計に分かりにくい)がハイテンションすぎておかしいの。だけど、悲哀にも満ち溢れてて、それが笑えるっていうすごさね…。普通、あそこまで暴走して、ビジュアル的にも暴走してて、何かを見失ってるくらい、異常テンションの人を目の前にすると、痛さが先走っちゃって笑えないことあるけど、その辺、あの二人は超越してるっていうか、むしろ尊さみたいなものが生まれちゃって、全然痛くないし、ちゃんとキュートだし、とはいえ「こんな痛い感じなのにキュートでしょ?」みたいな嫌味にもなってないっていうね…不思議ワールド…。

そして、もう一個。いつもそうと言われればそうなんだけど、川相教頭(八嶋智人)のテンションもおかしいの。いつにも増して、おかしいの!!特に、物語が転がり始める、藤嶋先生(笠原秀幸)との“うーあ”のくだりは最高。話の中身的にどうしてそうなるのって意味わからなすぎる展開なのに、なぜかうまいこと転がっていって、そのことをきっかけに今回の本題へ入っていく…みたいな、ちゃんと意味あるくだりだったってことがわかって余計におかしすぎるの。で、こっちもこっちで、普通、あそこまで大げさな演技、異常テンションにされたらドラマの演技としておかしい…、コントじゃん!ってなっちゃってもおかしくないのに、ちゃーんとドラマとして、コメディとして成立させちゃう八嶋智人さんのすごさね…。ちゃんとウザイし、ウザすぎるのに、笑えるし、結局全然嫌いになれないんだよね…。通常の学園ドラマの教頭先生って、だいたい好きになれない、嫌味なだけのいけ好かないキャラ多いじゃないですか。だけど川相教頭だって、いろいろウザイし、嫌味だし、いいとこある?って言われたらさほどないのに、ちゃんと面白いまんま突っ走れるキャラに仕上がってるっていうね…とてつもないわ…。

で、そっからなんすよ。前半、あまりにも笑いすぎて、今回一体どんな話なんだっけ?って感じになるんだけど、その“笑い”は、今回の「不登校生徒を救え!」ってお話をじっくり、丁寧に描くための布石だったんすよ…。だもんでもう、その緩急がすさまじすぎて、気持ち全部、入ってくるのなんの…。”不登校の生徒”って、学園ドラマあるあるの、よくあるパターンのお話…じゃないですか。なんだけど、前半の笑える導入部を経てるから、中盤に訪れる急展開が余計にドキッとさせられるし、通常の文法でこの“不登校の生徒”を描いていたら、もっと絵空事になってしまう。共感できないキャラクターになってしまう危険性があったと思うんだけど、その前半の“笑い”があることで、そのおかげで、いろんなテンションの人たちがいて、だけどみんな一生懸命に生きている…そして、それが笑える…からこそ、とんでもなく突拍子もないことをする“不登校の生徒”であっても、その子について、しっかりと向き合って、考えないといけない…っていう、そういう気持ちにさせられるんですよね…。

とにかくいつものように、意外性あふれる展開の連続で、だけどちゃんと人間ドラマにもなってて、決着のつけ方がとんでもなく爽やか…。誰もが想像する“不登校の生徒”ではないし、誰もが想像する“決着の付け方”でもないし、だからと言って、「学園ドラマあるあるの“不登校の生徒”エピソードで、こんな意外なお話作ってみました♡」みたいな、逆張りの、狙ったあざとさも一切なく、物語、キャラクター、『顔だけ先生』が貫く姿勢とテーマ、その全てにおいて真摯に向き合って、構築された物語だからこそ、ここまで満足度の高い、素晴らしいドラマに仕上がってる…。そいうわけなんですよ…。

で、そうはいっても、今回は大オチ、ラストのラストがもう、とんでもなく素晴らしいの!!あれ、普通に処理してたら、きっとただただわけわからん、ポカーンとしかならない、ホントに何このドラマ(ケッ)ってなってもおかしくない、そんな危険性があるシーンだったと思うの。今回の脚本家の方も、どう映像化して、どう表現するんだろうって、きっと心配してた、そんなシーンだったと思うの…。だけど、だけどね、もうね、とてつもなく!とてつもなく素晴らしいシーンに!!!仕上がってるの!!!!あの脚本を、ものの見事に、想像以上に、表現してくれていたの!!!だから、どうぞ、ご安心ください!!!…って僕、誰?あの脚本って、脚本読んでもないし、今回の脚本家先生と知り合いでもないくせに…。って、そんぐらい、そんぐらいね、とてつもなく、素晴らしくって、『顔だけ先生』の全てがギュー!っと詰まった、奇跡的なシーンに仕上がってるね、そういうことなんよ。だもんで、絶対、最後まで、最後の最後までお見逃しなく!!ああ、とはいえ、今週は、なんと、日本シリーズ第1戦!!放送!!なので延長する可能性大です!!注意です!!録画!!録画のケアだけは絶対に、忘れないで!!!あと、延長したからこの回見なくていいとか、絶対に、絶対しないで!!!とにかく、見ないと、『顔だけ先生』の本質がわからない、そんな回になってるから!!みなさん、ぜひ、見て!!!!