清春、バースデーイブライブ前夜に、飛沫が飛ばない声の出し方を自主練!
自身53歳の誕生日前日となる10月29日(金)に、ライブ「THE BIRTHDAY」を東京・恵比寿ガーデンホールで開催した清春。
全18曲を披露したライブ終演直後、興奮冷めやらぬ状態で取材陣のインタビューに答えてくれた。
清春 52歳最後のライブで愛を激白「美しい瞬間をありがとう」
――ライブお疲れさまでした。MCで「疲れた」とつぶやく場面もありましたが、ステージを終えた心境を聞かせてください。
ホント疲れました。10年前…5年前でもいいんですけど、もっと動けてたのになって。今日はウエスタンブーツみたいなちょっと尖った靴を履いていて、「かかとが高かった(から疲れる)」っていう理由にしたかったんですよ。静かなアコースティックコーナーが終わったあとは頑張ろうと思っていたので、彼ら(サポートメンバー)の演奏に身をまかせて頑張りました。よく頑張ったな、俺っていう感じです(笑)。
――観客の声が飛び交うライブは久しぶりの体験でした。
ルール的には、会場の収容定員50%であればもう(声を出しても)いいんですよね。100%はまだダメなのかな。開演前に流れるアナウンスでも説明しているのでガイドライン的には構わないんですけど、みんなしゃべらないというクセがついちゃってるんですよね。だから、SE(開演前に流れる音楽)のときに「わ、静かだな」って。僕のソロ活動におけるお客さんはグチャグチャになることはないので、安心して煽(あお)れるというのはありますね。
――とはいえ、観客の一体感は目を見張るものがありました。清春さん自身も感じていたのではないですか?
これまで「残響」というライブを何本かやっているのですが、それはクラシックホールみたいなところでやっていて、声も生声に近く、着席したまま静かに見てもらうものだったんです。
(今日の盛り上がりは)誕生日だからなのかな。誕生日だったんで、っていう理由にしてください。でも、「音楽ファンの人が(声を出して騒ぐのは)ダメ」というのは、だいぶ言い飽きてきたよね。世の中、ジャスティス(正義をかざす)な人も多いじゃないですか。その同調圧力が減ってきたのかなという気がしました。
――観客の「アンコール」という声も、約2年ぶりに聞きました。
みんな「HAPPY BIRTHDAY」を歌ってましたからね(笑)。昨夜は、ファンの人へ教えるために、どういう発音をしたら唾が飛ばないかというものを練習していたんですよ。「フー」と「イェーイ」、「ワーッ」も飛ばない。メガホンなどいろいろ持ち込んで工夫をしている人もいたけれど、よかったんじゃないかな。うちのファンの人たちは、今日やったことで納得していればいいと思うし、ワクチンを打ってから来ている人も多いだろうしね。
――リリースされたばかりの配信シングル「ガイア」を披露しましたが、ファンの皆さんの反応はいかがでしたか?
ライブでやるのは今日が初めてで、カップリング曲も初めて披露したのですが、メンバーも慣れてないし、ファンの人も完璧には曲を知らない。でも、反応はよかったのかも。「あ、やってくれた」という感じは見受けられましたが、あのあたりは僕が肉体的にヘタっていました。
――あと数時間で53歳になりますが、今の心境は?
年々、不思議な生きものになっていくなっていう感じがしています。若いとか、年とか、そういうものではなく、不思議な生きもの。朝、起きて、鏡を見たらイヤになります(苦笑)。
――ライブではファンの皆さんからのメッセージに続いて、サプライズで野性爆弾のくっきー!さん、かまいたちの山内健司さん、濱家隆一さんのお祝いVTRも流れました。
いや~、うれしかったぁ。くっきー!は会ったことがあるし、しゃべったこともあるけど、まだ飲んだことがなくて。(僕のことを)覚えてくれててよかった。かまいたちはうれしかったな。今年はホント、手がこんでる(笑)。毎年、誰かがケーキを持ってきてくれて「おめでとう」ぐらいなんですけど、映像まであるとは!こうなったら来年が楽しみですね。江頭2:50さんとかコメントがほしいな。
――改めて53歳の抱負をお願いします。
レコーディングもライブも、無観客配信もそうですけど、歌えずに悩みながら夜を過ごしていると、「いつまでこれをやっているんだろうな」と、最近思うんですよ。今日のライブも、イヤモニの中の音が聴こえなくて、ずっと「(音量を)上げて」とスタッフに指示を出していたんです。一刻も早く、毎回ベストな状態とポテンシャルと環境でやれるようになりたいですね。
ライブをやる場所…武道館のような大きな会場でやるとか、きれいな会場でやるとか、評判のいい会場でやるとかではなく、平均点を上げるという意味で、どこへ行ってもある程度納得できる環境でやれるような1年にしたいです。
今日のライブまでが52歳で、明日からは53歳。僕もちょっと大人になったんですよ。